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西村ハル
2021年10月24日 18:46
🐑#006 夢から覚めても夢のはなしそれは真夏のある朝方の夢だった。いつものように楽しい夢がもうすぐ覚める。ふわふわとモヤがかかっている。ゆっくりと目が覚めて霧が消えてゆく。わたしはまだ夢の中にいた。「だれ?」わたしは叫んだ。目の前に知らない男性がこちらを見ている。かなり距離がある。「あんたこそ、誰だよ?」男性はわたしを食い入るように見て言った。そう、歳は20代後半だろう