【短歌】20cmの冬
あの冬の
背伸びをしても
届かない
20cmは
今もそのまま
「少し変わった耳の形だ 巻貝に似ている」
そんなことを考えて
冷静さを保とうとしていた。
横顔を見上げるだけで、
想いを伝えるには
遠く感じる冬だった。
でも不意に無責任を装って
言えてしまえそうでもある距離。
20cm。
彼との距離を
幸せに感じられる日が
来るだろうか。
クリスマスの2日前、
夜のイルミネーションに照らされる
彼の横顔を見て、
そんなことを考えていた。
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