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【映画感想】Netflixイヤリーログ2023

はじめに


ほぼ毎週日曜日に、気になった映画タイトルをNetflixで視聴した一年だった。そこで視聴したタイトルを整理してみた。
ついでにTwitterやメモに残っていた、当時の感想もまとめた。スケジュール外の視聴については記録漏れもあるかもしれないが、日曜日に視聴したタイトルは網羅している。
映画初心者の履修記録であるとともに、あれもこれも面白かったという振り返りでもある。

※以下、()内は公開年。

1月:January

29

『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)


2月:February

5

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)

12

『マトリックス』(1999)
『マトリックス リローデッド』(2003)
『マトリックス レボリューションズ』(2003)
『マトリックス レザレクションズ』(2021)

3月:March

5

『ミッション:インポッシブル』(1996)
『M:I-2』(2000)
『M:i:III』(2006)
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015)
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)

12

『トップガン』(1986)
『トップガン マーヴェリック』(2022)

26

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(1989)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990)

4月:April

2

『ジュラシック・パーク』(1993)
『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』(1997)
『ジュラシック・パークⅢ』(2001)

16

『ジョーズ』(1975)

23

『バイオハザード』(2002)
『バイオハザードⅡ アポカリプス』(2004)
『バイオハザードⅢ』(2007)

30

『バイオハザードⅣ アフターライフ』(2010)
『バイオハザードⅤ トリビューション』(2012)
『バイオハザード:ザ・ファイナル』(2017)

5月:May

7

『千年女優』(2001)

14

『レオン』(1995)

28

『インセプション』(2010)

『インセプション』おもろかった
端的で割り切った構成が刺さったし、ストーリーを見届けられてよかったって充足感がある

※スケジュール外で視聴タイトル①

31
『レインメーカー』

『レインメーカー』見終えた
軽快な導入曲と美しく晴れ渡るようなエンディングが好き ルディが弁護士の仕事を果たすドラマに燦然たる輝きを感じた
お気に入りのセリフは「メンフィスの一人の女がバカ野郎どもを破産させた」
あとジョン・ヴォイドに再会して地味に嬉しかった

日付不明
『コレクター』
『タイムマシン』

6月:June

4

『インターステラー』(2014)

『インターステラー』おもしろかった
ドラマとしての着地点がとても好き 広大無辺の中でちっぽけな心に悶える人類が見たい時、ぴったり

11

『ジオストーム』(2017)

『ジオストーム』見た
ファミリー向け大味ド定番ストーリーは笑いながら、迫力やテンポなど魅せ方も楽しめる映画だった
意外とリピートしたくなるのは、決まってこういう作品だったりする

18

『シャッターアイランド』(2010)

『シャッターアイランド』見終えた
説明が難しいからこれだけ言いたい
見てない人は見て、面白いよ

※スケジュール外視聴タイトル②

13
『マイノリティ・リポート』(2002)

『マイノリティ・リポート』見終わった
映像の鮮明と不鮮明のコントラストが、情報を分散させていて面白かった
BGMと相まったジョン、アガサ、ラマーのシーンは一種のホラー
垣間見えるコメディ色とシステム的な雑味が娯楽として楽しませてくれる ガジェットや近未来的な社会の様相が立体的なのも魅力

20
『セブン』(1995)

『セブン』見終えた
やたらかっこいいというかパターン化された感じでバディものの面白さを前半で提示してくるくせに、行動の読めない犯人に振り回されて苦しめられる展開を煎じて煮詰めたような後半へ、ぐいっとシフトして暴力の線が浮き彫りになっていく先でタトゥーみたいなラストへ引き込んでいく
なんとなく堤幸彦のバディものを思い出しつつ、ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンの感情表現がありありとしたもので見入った結果、人間的な引き出しがえぐいなあと感嘆
ところでこの映像が95年ってバグだと思う

25
『アイアムレジェンド』

『アイアムレジェンド』見終えた
シリアスなウィル・スミスとサム役シェパードの演技が光っていた
昼夜交代で闇の怪物と同居することになっても、無人の市街地で生きる術は学んだ

7月:Jnly

2

『ゴッドファーザー』(1972)
『ゴッドファーザー PARTⅡ』(1974)
『ゴッドファーザー〈最終章〉:マイケル・コルレオーネの最期』(2020)

ゴッドファーザー見終えてぐったりした
すごかったが故に、とてもぐったりした
だからお酒を飲みます

9

『仁義なき戦い』(1973)
『仁義なき戦い 広島死闘戦』(1973)
『仁義なき戦い 代理戦争』(1973)

仁義なき戦いを代理戦争まで見た
第三作目がコントなあまり、省三の立場からなんだこれと思った
談合というか縁故づきあいというか密室会議にうんざり
でも第二作目は比較的好き

16

『仁義なき戦い 頂上作戦』(1974)
『仁義なき戦い 完結篇』(1974)

仁義なき戦いシリーズ完結編まで見た
昌三は一回も自覚がないまま引退した魔性のアイドルでした
こんなの笑うしかない

8月:August

※ヒューマンドラマを中心に選定

6

『タクシードライバー』(1976)

『タクシードライバー』面白かった
トラビスの上手くいかなさとか黒歴史とかの無邪気さがじわじわといじましく思えてくる
社会の現実ってちんけなことの連続かもしれないけど、突拍子もないことが自分を形成することだってあるかもね
なんにせよ個幻想を大切にしたいと思った

13

『トゥルーマンショー』(1998)

『トゥルーマン・ショー』面白かった
夢から現実に覚める映画でした
配役と意志の乖離で物語がはじまって、その乖離から一致へと至り、決着をつける選択が主人公にある喜びはTRPG的だと感じる
視点の冷徹なギミックと世界の確かな感触を探すジム・キャリーが葛藤して、最後に背を向けるのが妙に刺さる

20

『戦場のピアニスト』(2002)

『戦場のピアニスト』見た
音楽が目に見えない不条理で不合理な分断を越える物語だった
ただ不滅な希望があるからと言って生きられるわけでもないのがこう、重くのしかかってくる
同時に、生きることを優先するあまり孤独になったとしても、希望を忘れない努力も心にはできるのかもと思った

27

『ディアボロス』(1997)

『ディアボロス 悪魔の罠』おもしろかった
こうして書き出すとタイトルのダサさが目に付く
それにしてもふざけた茶番を茶番とも思えないところが面白い
心の葛藤という対称性・非対称性では、新しい環境との関係、ケヴィンとの関係、自分との関係に苦しんでいたあたりメアこそ主人公のような気がした
気持ち悪くなる内容が多かった分、後半でそれらを吊り上げる糸が神秘的になったから、終わりに至っては気分が軽かったのも助かる

9月:September

※月間テーマ
〈サスペンス〉

3

『ディパーテッド』(2006)

『ディパーテッド』見終わった
山場がてんこ盛りでおもろかった
複数性の中心に誰がいるか考えだすときりがないし、裏切りの連続を生き残っても根絶やしにするしかない
だからはじめから天秤にかけるものをとり違えたような物語だった気がする
死か生か、選べるものでもないのがビターだった
何者かになるって、案外意志なんて働かないのかもしれない

10

『MEMENTO』(2000)

『MEMENTO』おもろかった
いまを生きることの根拠に誤謬はあるよねなどと共感した
世界観がコンパクトでありながら未知に向かう主人公の分析や感情を見るのに飽きない、波乱があってわくわくする演出だった
冒頭巻き戻っていることさえわかれば、直感的にラストが納得できるのもやさしい作り方か
映像に裏切られるの楽しい

17

『ゲーム』(1997)

『ゲーム』めちゃくちゃおもろかった
ニコラスとコンラッドの兄弟の対称性と絆が素敵
マイケル・ダグラスたぶんはじめて見たけれど、クールでむっつりしてたおじさんが徐々に表情の変化を見せるのが印象深い
期待や予想が裏切られていくのもあり、別人になると自分になるを繰り返す気持ちよさがあった
父にはなれないって色んな見方ができる
おしろがれる

24

『HEAT』(1995)

『HEAT』おもろかった
マイケル・マンのセルフオマージュ的な作品らしく、突出した圧力のある作品だった
アル・パチーノやロバート・デニーロが渋いのかと思いきや、登場人物としては夢想が叶わない無能感とプロフェッショナルな実直さに苦悩する人間模様が掘り下げられていて心を奪われる
昼日中の集団銃撃戦が街中で、夜中の一対一が空港近辺ののっぱらという構成も、追いつめそして、追いつめられた心のありようを象徴していてドラマチックだと思った

※スケジュール外視聴タイトル③

29
『ブレードランナー2049』(2017)

『ブレードランナー2049』見終えた
シリーズ見たくなる、とはいえNetflixに旧作ないのが恨めしい
デカい世界観の中で翻弄されるレプリカントと人間の過渡期的なお話
大胆な陰影の構図も重苦しすぎて、主人公に課せられる抑圧まで倍増するみたい
終盤傷を重ねた体の痛覚から解放されていく様子がきれい

10月:October

※月間テーマ
〈キアヌ・リーヴス〉

8

『コンスタンティン』(2005)

『コンスタンティン』見終えた
キアヌ月間の今月一本目で、悪魔祓い&恩寵ゲームな作品だった
デウス・エクス・マキナはエンタメ的に難しいけれど、敵や仲間たちの活躍が目立てば、このままTRPGシナリオにできるぞという内容
コミカルなおっさん悪魔とか、活躍もっと見たくなるから続編妄想も楽しい

15

『ジョン・ウィック』(2014)

『ジョン・ウィック』面白かった
ジョンの魅力と裏稼業のシステムがバチっとハマった復讐劇だった
本人寡黙でありながら伝説として語られる人物ゆえに、彼を追いかけることで複数のイメージを感じる
その不安定さと一途さに吸い寄せられるのが楽しい
テンポよい戦闘も結末もすっきりしていい感じ

人生経験が極端に狭く、自分に許容できる範囲の小さい喜びを踏みにじられたとして、怒らないではいられないはず
世の中は何の気なしに互いを踏みにじり合ってるとして、なんらかの形式で怒りが必要ならば、ジョン・ウィックはアンガーマネジメント的な理想という気がしないでもない

22

『ジョン・ウィック チャプター2』(2017)

『ジョン・ウィック:チャプター2』面白かった
前作に引き続き孤独なジョンが具体化されて、幸多からんことをと祈りながら見た
ブラック企業だったけど無理やり雇用させられていきなり出張言いつけられたから辞表をたたきつけたみたいな運命があはれ
自己の曖昧さも浮き彫りになり一層続きが気になる

29

『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019)

『ジョン・ウィック:パラベラム』おもろかった
おおまかな主席連合の権力が見えてきたところで、ジョン・ウィックの魂も彫り進んだ感じでよかった
生き方は暗殺しか知らないから復讐者になっただけで、社会的契約ルールを外れたり何かを代償に波乱を乗り越えたりする姿は別に暗殺者じゃない
あと動かなくても戦える、戦わなくても動ける、な戦闘シーンがボリュームアップしていて見ごたえ増幅していた

※スケジュール外視聴タイトル④

15
『ディープインパクト』(1998)

『ディープインパクト』見終えた
終末系のお話にしては精神的な負荷を感じずに流し見できるので、作業のおともにちょうどいい感じだった
ともすればチープだけど、勢いよく崩壊を描く終盤はゴジラの雰囲気に近い気がして意外と見ごたえがある
俳優陣を眺めても楽しい

11月:November

※月間テーマ
〈ファンタジー〉

17

『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)

26

『ロードオブザリング 二つの塔』(2002)
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(2003)

12月:December

※月間テーマ
〈SFアニメ〉

3

『魔法少女まどか☆マギカ』(2011)~6話

『魔法少女 まどか☆マギカ』1~6話見た
登場人物たちに居心地の悪い言動が詰まっていてぞわぞわした
まどかが最後にどうなるかと、きゅうべえの印象的なセリフだけ知っている状態で見始めたけれど、ダークでミステリアスな世界観と魔女が愉快 虚飾を土台に想像したリアリティ、というホラーテイスト

10

『魔法少女まどか☆マギカ』~12話

『魔法少女 まどか☆マギカ』7~12話見た
おもろかった
前半で不思議と絶望だらけだった事柄や会話が、後半で紐解かれていった上でまどかの変身が鮮やかだったし、魔法少女としての普遍的魅力が楽しかった 歴史的に繰り返すシステムの部品だった犠牲が、その果てで友情に昇華されてとても気持ちいい

17

『地球外少年少女』(2022)~3話

24

『地球外少年少女』~6話

『地球外少年少女』おもろかった
展開がワクワクしたし、共同作業的な個性の際立った活躍が楽しかった
コイルのセルフオマージュを感じつつ、子供たちの潜在能力やコミカルに描かれる裏切りと運命も謎解きっぽい驚きが大好き
慌てふためいたりへしょげたり、表情の豊かさも色あせない魅力
見て

31

『サイバーパンク』(2022)~10話

『サイバーパンク:エッジランナーズ』おもろかった
復讐の物語でありながら、デイビッドとルーシーが生まれ変わる話
お互いに願いをかなえるという生き方が、システムを飛び越す月と太陽の実在感になって、ラスト見届けてもめちゃくちゃ楽しい 枯れた大地に咲く一輪の花みたいなSF的欲求が満たされた
最後は誰でもより高度な力を持った存在からなぶり殺しにされるという意味ではハードなんだけど、テクノロジーアクションのテンポや人間が力の末端に拡張される反面で機械に備わった生物のようなテンポが快楽だった、という意味ではライト
いい感じの動きが合わさってSFの気持ちよさを体感できた

※スケジュール外で視聴タイトル⑤

5
『アド・アストラ』(2019)

『アド・アストラ』見終えた
虚空と軍事的なサスペンス、そしてブラピのドアップが見られるシンプルながら、主人公ロイに焦点を当てて、一つ一つの出来事が命取りになる環境をぐるっと描いていた
遠近前後上下左右がわからなくなる果てしない感じはかなりの没入感
戻ってこれたら宇宙人気分かも

24
『劇場版まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』(2013)

『劇場版まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』見終えた
サードインパクトかと思ったら、ヘビーなストーカーが道理を違えた話だった
劇場版なのすごいね
でも感情任せな好意っていえば、オタク語りもそういうところあるかも

おわりに

一年でいろいろと視聴してみたら、自分の好みもなんとなくわかってきた。ちなみに自分が好むジャンルの傾向はこんな感じ。

サスペンス/クライム/サバイバル/SF/ジュブナイル/アクション/スペクタクル/スリラー

いまなお物語が面白く感じる作品もあれば、いまいち面白さが感じられない作品もあり、一番は決めかねるがTRPGシナリオ的に楽しめたのは間違いなく『トゥルーマンショー』だった。
ほかにも人間社会的な側面が強い描写がよかった、フランシス・フォード・コッポラ監督作品やマーティン・スコセッシ監督作品も面白かった。
アクションとしてならば、『ミッション:インポッシブル』と『ジョン・ウィック』は外せない。伝説的主人公が肉弾戦でどうにかしてしまう面白さが共通しているが、その過程が対極に位置する映像だと感じられた。
『ミッション:インポッシブル』は様式美的爆発力で窮地を覆すが、『ジョン・ウィック』は抑制的な正確性で集団暴力をなぎ倒す。イメージの違いは、手負いの獣と殺人ロボットだ。

娯楽的な感性が薄いからはじめた定期視聴だった。当初は一日の消化本数が大変で、覚えのあるシリーズを見終えてからは、毎週の楽しみになっていった。これを言語化するのも面白く、下半期は見終えたあとの感想をTwitterに残すようになった。noteに感想をまとめたい意欲は消えていないが、時間的な都合で手短にすませられるのがよかった。
書き続けたからといって、一攫千金の一山当てられるわけでも、世界から紛争が消えるわけでも、宇宙人が飛来して人類を侵略するわけでもない。しかし私の頭にはそれでよかった。より強烈なイメージで上書きできたから、いまは軽い気持ちで文章を書ける。
殺伐とした関係や埋めようのない孤立感に疲れた時は、軽率な献身さでゆるやかな映像と言語と音楽に頭まで浸かってみれば、作品への親しみが心に慈しみを授けてくれる。
といったところで、2023年映画感想のまとめにかえよう。

拙い文章を読んでくれてありがとう。

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