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気が付いたら力が入って肩が上がっているから深呼吸して中心に戻ろう

今日仕事場に入っていきなり頭を抱えた。
窓際のPCデスクに蟻さんが行列を為していた。

昨日窓を開けたせいだ。
出窓はすぐ下の植え込みの枝に接しているせいか、毎年のように侵入がある。網戸は開けたことがないのにどこから入るのか見当もつかない。

もっと見当がつかないのはこの仕事場のどこに魅力を感じて入り込んでくるのか、最終目標地がどこなのかということ。
これが毎度のことながら不明。

昨年はローションティッシュだった。
まさかの事態で半信半疑ではあったが、一番蟻が群がっているそれを箱ごと外に出し、窓際に蟻の巣コロリを設置して事態は収拾した。

今回は・・・と窓からの経路を辿る。
不届きにも立てかけたお札を足場に机に降りてきている。最初に目についた「密」状態のお札を袋に回収、外に持って行ってそっと払うことで大方の蟻を外部に排除。

問題は目的地。
うろうろと彷徨うものたちの行き先を目で追う。最初に飛び込んだ物体は机の上に一枚置きっぱなしにしていたティッシュ。
確か滲んだ涙か何か軽く拭いてそのままにしていた。
そう、それぐらいで捨てたら「勿体ないお化け」が出るからね。

おかげで勿体ないお化けは出なかった。
代わりに案の定の蟻さん天国がそこに出来上がっていた。

疑問も検証もそっちのけ。
まずはそのティッシュで辺り一帯の蟻を軽く絡み取り、机の上を一掃するとやはり袋で受けて外に持ち出した。
払っても蟻は落ちない。しょうがなく暫く庭先に放置することに。

部屋に戻って確認したが、この二つの作業で殆どの蟻はご退場いただけたようだった。我ながら落ち着いて対処しているなぁと不思議な落ち着きにこれまた変な感心が生まれている。

アリの巣コロリを買いに走ろうかという思いも浮かんですぐに消えていた。
以前は蟻だけはどうしようもないと思っていたけれど、やっぱり「無差別に殺戮する」という行動はもうできない。
そいういうことなんだ、と理解した以上は、もう。

自分の人生からそういう選択はなくなった。

残った蟻を個別につまみ外へ連れ出すという行為を繰り返しながら、「蟻にここには何もないから外の世界にお帰り」と伝えられないかなーなんて考えていた。

昆虫の意識は動物とは質が違う。もっと波動が細かくなくて、昆虫全体で繋がっている部分が大きい感じがする。人間も集合意識と繋がっているけれど、その部分の占める割合が大きいのか・・・そこまで接触していないからよくわからない。
そもそも昆虫が人間と接しているときは「恐れ」の波動が強いから、もともとの昆虫の状態をわたしは見られていないかもしれない。

それでも。
伝えるのは、自由だから。
一応伝えた。

何度目かの移住を強行した後、例のティッシュを確認してみた。
あの後も部屋を確認し、残った蟻の動向も観察したがやはりあのティッシュ以外にターゲットが見つからなかったからだ。

数時間放置されたティッシュは流石に蟻の数もまばらだった。
と、そこに不揃いな小さな穴を発見した。それは穴の中央から食べ進めた齧り後のようだった。
まさかと思って目を凝らしてよく観察したが、間違いない様子。そこは不揃いな歯型のような跡が残されていたからだ。

前回の件以降、部屋にローションティッシュは置かないようにしていた。
今あるのはエコに配慮した植樹林使用のお手頃価格のティッシュ。箱の中身だけ詰め替えるエコパッケージのものだ。何か添加されたものもなく、特に香りもない。

蟻の食性はよく知らないが甘いものを好むとはいえ、自然界に生きるものだ。普段砂糖が主食なわけもなく。
家にティッシュを食べにわざわざ侵入するのは解せないが狂っているというわけでもないのかもしれない。

夕方にはすべての蟻は姿を消した。
わたしが頑張らなくても蟻は夕方には家に帰る勤勉な生き物なのだ。
これで明朝餌を求めて出勤してこなければ今回の事件は本当に終結することになる。

今日は珍客にリズムを崩された。
或いはわたしの規則正しさを嫌う性質が抵抗の為に作り出した現実なのかもしれない。
蟻を見ると相変わらず嫌悪感が生まれるが、こんなことがあっても蟻を憎む気持ちは生まれなかった。

何が変わっていっているのか、なにか自分に成長しているようなことがあるのか見えてこない現実。
なんの意味があるかはわからない、自分の内側の変化。
自分のなりたい姿、見たい現実はもうオーダーしてある。

いまできること、それはジャッジせずに、立ち止まらずに目の前に起きる出来事をハートを開いて迎えることだけだ。

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