見出し画像

開封というユーザー体験から考えるパッケージデザイン

またもやアップルのパッケージングの話になりますが(笑)、アダム・ラシンスキー(フォーチュン誌記者)氏の著書で、Appleの内情を描いた「インサイド・アップル」で驚くべきことを知りました。

アップル社内には、各製品パッケージの「開封」に特化した特別な部屋があるようです。
それはパッケージ自体のデザインではなく、ユーザーがアップル製品を購入して、はじめてその箱を開封するときの感情を研究する部門だというのです。

つまり製品のパッケージ/化粧箱を開封するときに、どうすれば「ワクワクするのか?」「気持ちが高ぶるのか?」を考えた上で、パッケージデザイン(本の中では、パッケージング・デザイン)をしていくのです。

パッケージング・デザインとは、私の個人的な解釈ですがパッケージ自体のデザインというよりもパッケージの開封(Unboxing)体験、いわゆるユーザー体験(UX:User Experience)をデザインすることなのだと考えます。

普通の企業では、まずそんなことは考えないでしょう。
恐るべし、アップル!!

しかし、そこから考えるからこそ、iPhoneをはじめとする一連のアップル製品のパッケージが生まれんだと思います。

だって、箱を作っている者からすると、あれだけの世界的ヒット商品(大量生産品)で、あれだけ緻密であり美しいデザインのパッケージ。
何よりも、恐らく普通の企業では考えられないような膨大な予算をパッケージに投資(恐らく年間数百億円)しています。

パッケージは、ブランド資産としての投資
そして、それは積み重なっていく

アップルにとってパッケージは、ブランディングでありマーケティングなのです。パッケージに対しての考え方が、半端ではないメーカーだと言わざるを得ません。

世の中に、これだけパッケージ/化粧箱のことを考えているメーカーがあることに、驚きとともに嬉しく感じます。
今後既存のメーカーのみならず、特にD2Cなどはパッケージングについて考えていく必要が出てきますね.…。

詳細は、こちらをご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?