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胎児発育不全(FGR)だった子が元気に成長している話【後編】 SGA性低身長症のこと

 胎児発育不全(FGR)で約1800gで生まれた上の子は5歳になり、結果SGA性低身長症ではなかった成長の記録をまとめます。予後が良かったケースです。

SGA性低身長症とは

 胎児発育不全(FGR)のため37週で約1800gで生まれてきた我が子。無事に呼吸もできて心底ホッとしているところに、今度は小児科の先生から話がありました。

「この子のように、週数に対して小さく産まれてきた子どもは、10人に1人が、身長が伸びません。ただ、この子の場合は、このように産まれた時点でそのことが分かっているので、今後も病院で定期的に見ていくことで、発見が遅れるということは無いと思います」

 その時の説明(定義)としては次の通りで、SGAに該当するとのことでした。

1)SGA (Small for Gestational Age)
→出生時体重<10%tile かつ 出生時身長<10%

2)SGA性低身長
→SGA
 かつ、 出生時体重 or 出生時身長<-2SD
 かつ、 2歳時の身長が -2SD未満

3)治療対象となるSGA性低身長
→上記2)
 かつ、3歳で-2.5SD未満

 今後様子を見るために小児内分泌外来に定期的に通うようにということと、仮に治療対象となった場合は、治療は3ヶ月おきに外来に行き、家で1日1回注射をうつことになる。多くの人は保険適用で補助がある間の、15歳頃までうつことになるだろう。という説明でした。

1歳時点ではキャッチアップできず

 生まれた時は約1,800g、43cmでしたが、1歳では約8,200g、67cmと、体重は約4.5倍、身長は約1.5倍となりました。
 ある調査では、37週以降に産まれたSGA児の8割は、1歳の時点で-2SD以内になりキャッチアップするそうですが、Pfizerの「成長の記録」のチェックでは、-2.13SDという、何とも微妙な数字でした。
 ただ先生からは、立って身長が測れるようにならないと正確には判定ができないし、低身長との判断は2歳児なのでとの説明を受け、また長い1年を待つことに。
 またこの時、子の両親の身長から計算?をしてくれて、遺伝的にはそれなりに伸びる可能性が高そうだとも説明されました。

2歳でキャッチアップ

 2歳では12kg、80.1cmで-1.4SDと、キャッチアップできました!成長曲線ではまだ明らかに下の方ですが、それでもホッとしました。この間、特段背が伸びるためにやったことはなく普通に過ごしていただけでした。

5歳でほぼ平均ど真ん中に

 3歳では約14kg、88cm。4歳では約15.7kg、96cm。5歳では約18.5kg、105cmと、この3年間でじわじわと平均のど真ん中の線に近づいてきました。保育園のクラスの中でも特段小さいという感じはしなくなってきました。

今後注意〈肥満と思春期早発症〉

 低身長は該当しませんでしたが、小さく生まれた子の特徴として2点気をつけるように言われています。

▶︎小児肥満
 理由は判明していないけれど、肥満・メタボになる確率が少し高いそうです。それは子どもの時かもしれないし、大人になってからかもしれないし、いつということはないとのこと。特段食事制限などをする必要はないけど気をつけてと言われました。

▶︎思春期早発症
 同じく理由は判明していないけれど、SGA児だと思春期の症状が通常より早く始まってしまう「思春期早発症」というものになりやすいとのことでした。これはまだ判定が出ていませんが、もし診断された場合は月1回注射を打っていく治療になると言われました。

 胎児発育不全(FGR)で出産後、ブログなどでも中々SGAのことが引っ掛からなくて心配ばかりだったので、良かった事例としてまとめてみました。

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