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胎児発育不全(FGR)だった子が元気に成長している話【前編】 妊娠中〜出産

 上の子5歳は、胎児発育不全(FGR)で約1800gの低出生体重児で生まれました。
 今ではすっかり忘れるくらい問題なく育っているので、出産後の予後が良かった事例の体験談をまとめます。
 出産後の経緯や、小さめ赤ちゃん用育児グッズやが知りたい方は中編へ

妊娠後期“小さめ”といわれる

 28週の健診で、初めて「やや小さめ」と言われました。約1,000gで、約1週間分の遅れ。
 この時の先生は深刻そうに何度も慎重に測り直していたのでとても心配になりましたが、30週、32週の別の先生は「まあこの子なりに成長してますし、小さめというだけで大丈夫だと思いますよ!」とのこと。

 ただ、なんとなくお腹の張りが強い気がしたので30週からは頓服のウテメリン(張り止めの薬)を出してもらい、出勤前などに飲んでいました。

34週赤ちゃんの成長が止まる

 ところが、産休に入った34週の健診で、「赤ちゃんの成長が止まってます」
と言われました。
 週明けに詳細の検査をするということで一度帰宅させてもらいましたが、「赤ちゃんがちゃんと動いているかいつもより気をつけていてください」「1時間経っても動かないようならすぐ電話ください」とかなり深刻に伝えられて動揺。

 この頃は、ネットで調べても情報があまりなく、見つかっても個人のブログなどで死産になってしまったというようなものばかり。途方にくれました。

35週で入院へ

 週明け、35週0日の詳細エコーで、推定体重1,500~1,600g。35週の平均が約2,300gなので、明らかに小さいことが分かります。
 結局、次の理由で入院することになりました。

羊水量がやや少なめ

・成長していないということは、子宮内の環境が良くないということ。
通常はなるべく40週までお腹の中にいた方がよいけれど、このままだと赤ちゃんは苦しいので、適切な時期を見て早めに出して外で育ててあげた方がよい

・エコーで分かる範囲では赤ちゃん自身に異常は見られない(心臓や脳など)が、通常より小さいと生きる力が弱いため入院して、毎日赤ちゃんの様子を観察して、管理することが必要

当初の治療方針と最初の一週間

 入院当初の治療方針は次の通り。

・NST(ノンストレステスト お腹の張りと赤ちゃんの心拍を確認する)の結果、赤ちゃんは元気だが、お腹の張りがかなりある
そのため、ウテメリン(張り止めの薬)を1日4回飲むことに

・薬の服用と、トイレ&シャワー以外は安静(基本ずっとベッド)にすることをまずは一週間やってみて、赤ちゃんが少しでも育つかどうか様子を見てみる(できることはその程度しかなかった)

・ただし、途中で赤ちゃんが弱ったら、緊急帝王切開で出すことになる。
また、産まれてきた赤ちゃんに何か問題があった場合は、NICUがある病院に緊急搬送となる(入院時に手術の同意書記入)

 この一週間の結果は、「赤ちゃんの体重は微増。羊水量や赤ちゃんの血流は、良くも悪くもなってなくて、維持はできている」
とのことで、安静は解除となり、もう少し赤ちゃんの様子を見ていこうとなりました。

入院して次の一週間

 安静が解除された次の一週間の方針は、
●もしもお腹の張りが増えて陣痛につながったら、赤ちゃんが耐えられなければ帝王切開になる
●特に問題がなければ、あと1週間経てば正期産の37週になるから、もう少し様子を見る
●上記に関わらず、赤ちゃんか私自身に何かあればすぐ緊急帝王切開

 「推定体重は小さいけれど、他の経過が順調であれば、肺の機能という意味では37週以降に生むことが大事」と説明を受け、この期間は特段何もせずだらだらと入院生活を過ごしました。

37週で誘発分娩、出産

 無事赤ちゃんも私も異常がないまま37週になったので陣痛を誘発して自然分娩で産むこととなりました。
 幸い陣痛促進剤も効き、薬を入れてその日のうちに生まれてくれました。途中赤ちゃんの心拍数がすこし下がってしまったのですが、なんとか自然分娩で最後までいけました。

 1,800g弱と、かなり小さい子でしたが、出てきた瞬間に産声もあげ、自分でちゃんと呼吸ができる状態で産まれてきてくれて、心底ホッとしました。
 直後の診断でも、目に見えてわかる脳や心臓の異常はないとのことでした。

胎児発育不全の原因

 FGR 胎児発育不全(以前はIUGR (子宮内胎児発育遅延))は、原因が不明なことも多いそうです。私の場合も、明確な原因は分かりませんでした。
 当時ネットで調べた、赤ちゃんがお腹の中で育たない原因は、大きく分けると3つのようです(医療者としての情報ではない点ご留意ください)。
1)赤ちゃん側に異常がある
→詳細エコーを見てもらった限りでは、脳や心臓などにエコーで見える範囲の異常はないといわれました。

2)母親が飲酒・喫煙などをしている
→もちろんしてませんし、家族に喫煙者もいないので受動喫煙もしてませんでした。

3)母親側のその他の要因
→可能性があったものや調べた物は、次の通りです。

感染症▶︎血液検査を行い、感染症は無かったです。

胎盤やへその緒の異常▶︎産んだ後に出てきた胎盤を病理診断にかけてもらいましたが、何も異常は認められませんでした。よくあるのは、へその緒がねじれていたり、へその緒が付いているのが端すぎて栄養が行きづらいなどがあるようです。

妊娠高血圧症候群▶︎FGRが発覚した時点ではなっていなかったです。ただし、FGRが分かって入院してからは、若干妊娠高血圧症候群の兆候が出てきてました。

周囲への説明の難しさ

 自分がなって初めて知った胎児発育不全。入院にあたり一通り両方の親に報告をしましたが、最初はなかなかうまく理解してもらえませんでした。
 やはり、“妊娠は40週まで”という概念が当然だと思っている中では、赤ちゃんが育たないから早く出すということ自体、「???」とうまく伝わらなかったようです。

 私の場合、「臨月まで待ってたら、赤ちゃんがお腹の中で生きられなくて死んじゃうかもしれないから、早く生む」と伝えてようやく理解してもらえました。

次に生まれた子は?

 話は先に飛びますが、原因がはっきりわからないということは、次に生まれることも胎児発育不全になるかもしれない…という不安がありましたが、私の場合は下の子は胎児発育不全になることなく、問題なく生まれました

出産後の経過

 その後の経過は長くなったので中編・後編に書いていきますが、一言で言うと障害などなく元気です。運が良かったのだと思います。
 突然胎児発育不全と告げられてつらい情報が多い中で、予後が良かったケースもあれば少しは安心できる人もいるかなという思いでまとめてみました。

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 赤ちゃんだけ3週間入院
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 思春期早発症とは
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#胎児発育不全 #FGR #出産 #小さめ赤ちゃん #妊娠高血圧症候群

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