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#182 DiL Se (ディルセ) *移転*

4月からこの2ヶ月の間は、新型コロナウイルス感染対策のため電車移動を伴う食べ歩きを控え、地元・高円寺のカレー屋さんだけを、できるだけテイクアウトで利用するようにしてきましたが、先日の緊急事態宣言解除により、再び電車を利用しての食べ歩きが可能になりました。

というわけで、久しぶりに電車に乗り込みカレー仲間4人で向かった先は、千駄ヶ谷にあるインドビストロ「DiL Se」。

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こちらのオーナーシェフである畑中さんは、10代の頃よりバングラデシュに渡り、現地のホテルなどで腕を磨いてきた料理人。カレー好きの間では、京橋にある南インド料理の名店「ダバ・インディア」出身ということでも知られています。(ただし、こちらでは厨房ではなく、ホールを担当されていたのだとか。)

お店の場所はJR千駄ヶ谷駅から徒歩5分、国立能楽堂のすぐ目の前にあるビルの地下1階です。

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地下に続く階段を降りて行くとすぐに、「Bistro de India - DiL Se - From my heart」と書かれた看板が目に飛び込んできました。

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インド映画「Dil Se - From the Heart」より名付けられたであろうその名前は、「From the Heart」の部分が"From my heart"に変えられており、この一言にシェフの想いが強く込められているような気がします。

さて、写真を撮ることができるのはここまで。店内での撮影行為は一切禁止です。
これは「記録としてではなく、記憶として残してほしい」というシェフの信念に基いた同店のルール。

というわけで、畑中シェフが心を込めて作る料理の数々を堪能すべく期待に胸を膨らませて、いざ入店!

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うわぁー。いい香りー。

店内は落ち着いたライティングのシックで大人っぽい雰囲気。アロマティックな優しいお香の香りが漂っていて、こういうところからもシェフの来店客に対するもてなしの心が感じられます。

席に着き、何を頼むか4人で暫し相談。
今回は色々な種類をオーダーしてみんなでシェアしてみることに。

次から次へとテーブルいっぱいに運ばれてくる料理の数々は、どれもとっても美味しそう。

いただきまーす!ぱくり。
ん〜♪美味し〜い♪♪

カルカッタフィッシュカレー・・・玉ねぎがたっぷり入ったトマトベースのグレイビーは、赤い油が浮いたオイリーなタイプで、甘酸っぱくコクがあり濃厚な旨味を感じます。具材の鯖は別鍋で調理したものを合わせているのか臭みがなくふわふわな仕上がり。トマトと鯖のマリアージュにスプーンを運ぶ手が止まりません。

マスタードソースの魚カレー・・・グレイビーは透明感のある綺麗なマスタードイエローで、この日の具材は鱈。マスタードオイルのピリッと爽やかな風味とマスタードシードの香ばしさが淡白な鱈に存在感を与えており、シンプルなスパイス感ながらも味わい深く、印象に残る逸品でした。

バングラの豆スープ・・・クミンとパクチーの香りが爽やかなレンズ豆のスープ。いかにもベンガル料理らしいシンプルなスパイス使いで、素材の旨味がダイレクトに伝わってきます。煮崩れた豆の滋味深く優しい味わいがしみじみ美味しいスープです。

本日の野菜カレー・・・じゃがいもと小松菜のカレー。くし形にカットされた皮付きポテトと小松菜がたっぷり入ったグレイビーは、優しい味わいなのにコクと旨味があり、ボリューム的にも満足度の高いベジカレーです。

チーズクルチャ・・・ガーリックが効いた絶品クルチャ 。ふかふかの生地を口に運ぶと中からたっぷりのチーズがとろ〜り。普段はナンやクルチャよりもチャパティの方が好みなのですが、こちらのチーズクルチャはオーダー必須の美味しさ。あまりの美味しさに追加オーダーして、結局は1人1枚ずつペロリと平らげてしまいました。

本日のサブジ・・・具材はキャベツ。シャキシャキとした歯応えのある食感で、マスタードシードやメティシードの香ばしさがキャベツの甘味を引き立てています。

全体的にどの料理もスパイス感は至って穏やかで、魚の旨味や野菜の甘さなど、素材そのものの味わいの方がより強く印象に残りました。こんなに上品で繊細なカレーを食べたのは、もしかしたら初めてかもしれません。
シェフの心尽くしの料理の数々は、どれもしっかりとわたしの心に刻まれました。

はぁ〜♪美味しかったぁ〜♪♪♪
ごちそうさまでした!
                                        ー   From my heart ー

晴れ、時々Curry。2020-05-30



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