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Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その21:大きな未来へ

初受注から年末年始を挟み、本格的に営業活動を活発化させた。

しかし、3月までの年度予算で購入する顧客は少なく、既に他社に受注を確定されたり、入札が他社製品で進んでいるような状況であった。

Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その21:大きな未来へ

劣勢の中でも、腐らずにやる。

日々の活動でなかなか受注が上がってこないが、それでも腐る事はなかった。

少し先に大きな未来が待っている事がわかっていた。
なんでそんな事がわかるんだと言われると根拠はなかったのですが、明らかにいけそうだなって案件が活動量に比例して出てきた。

もちろんこの時はまだ決まった訳ではなかったが、これはいけると勝手に判断していた。

大変なお客様

そんな中、とある顧客から年度内の残予算で一台装置を購入するという話が浮上してきた。

行ってみると、めちゃくちゃ癖の強いお客様。
丸さんと呼ばせてもらおうと思う。
この丸さんは定年となって再雇用をされた方で、元部門長。
昔気質の厳しい人だった。

この丸さんの対応は結構大変でした。
理不尽に怒られるし、こっちも頭に来る事もありましたが、とにかく堪えながらせっかくの一台を決めれるように取り組んだ。

お気に入り

実は私はこういう方に気に入ってもらうのが得意だった。

「お前、若いのになかなか根性があるな。前は何をしていたんだ?」

と、色々と雑談をする機会があり、キャリアの経緯も話をした。

「なるほどな。だからお前の会社の他の奴とはなんか雰囲気が違うのか。お前の会社はな、製品は抜群だ。だけどな、どうも対応が上からで頭に来る事が多かった。今回もな、買うかどうかで悩んだが、なかなかお前は見込みがある。頑張れよ。」

顧客からこうやって言われるのってやっぱり嬉しいですね。
営業しててよかったと思う瞬間。
今は辛いが、気持ちを引き締めて取り組もうと思えた。

転職の目的の一つ

前職では私は営業の中でも最下層の位置におり、いわゆるエリアで中心となる KOL(Key Opinion Leader)を担当できなかった。
上に人が多過ぎてそのようなポジションを得る事ができなかったのだ。
力不足と言われればそれまでだろう。
だからこそ、学んだ事を活かす意味で転職をしたのだ。

自分もKOLを担当できる実力があるし、そういった顧客を担当する資格がある。

まるでサッカーの本田圭佑選手のような言葉だが、本当に常にそう思ってきたので、力を見せたい、証明したいと思っていた。

モチベーションの上げ方

前の仕事は消耗品を取り扱っていたので、日々売上が計上されてくる業態だった。毎日の売上進捗が自分のモチベーションとなっていた。

しかし、今回はシステムや大型装置を取り扱っている為、日々の売上は計上されてこない。
消耗品と違って勝手に注文が入ってくる事はなく、受注した時が計上のタイミングであった。

その分、モチベーションの維持は難しかった。
日々の仕事が嫌にならないように、その日のやる気が下がっても活動を休まないようにするにはどうするか。

私が考えたのはカバンの重量の変化をモチベーションにしていた。
訪問前日にカバンの中に顧客に提供予定の資料を準備していた。
訪問する順に入れておく。
朝一の訪問の時にはカバンが重い。
それが予定通り訪問できていくと、夕方にはカバンが軽くなっていく。

こんな事だけだが、翌日にどの資料を渡して、どのような話をするかを考えて資料を用意していたので、かなり効率的に仕事ができていたと思う。

毎日今日もよく頑張ったと思いながら仕事と向き合っていた。

車内を事務所に

当時住んでいた自宅から担当エリアまでおよそ1時間程度かかっており、一番遠いところからだと2時間近く営業車でかけて通っていた。
事務所に戻ったり、帰宅してから事務処理や資料作成をしていると時間がもったいない。

そこで私は車内の環境を整えて、車内を事務所のデスクとして活用するように備品を揃えた。
ハンドルに装着するテーブル
AC電源
主要製品のカタログ

この2つは今でも活用しており、営業車を使って営業している人には本当におすすめしている。

一日の最後の訪問先での営業が終了した後に、その場でメール処理と翌日に提出用の見積書、製品情報資料、提案書等の作成を行う。

その後、帰宅して翌日に備える。
支店に戻る時は、説明会などで資料印刷が複数に渡って必要な時だけ戻るようにしていた。

車内の環境整備は効率にもつながるので、ぜひ検討してみてほしい。

無事に決まったが…

話は前後するが、KOLの残予算案件は無事に受注され、私の成績となった。

最初に販売した製品と違って金額も大きく、大型機器販売のスタートに立てた気がした。

実際に据え付け等の打ち合わせをし、そこから搬入当日になるのだが、ここでまたトラブル。
顧客施設側のルールを私の会社の搬入担当が守らず、警備員が事務に報告した事でクレームへと発展したのであった。

怒り心頭

搬入の時は営業は顔を出すという事はほとんどないとの事だったが、搬入初日は作業の最初だけ顔を出し、落ち着いてから任せようと思って訪問していた。

到着すると現場が困っていて、状況を聞いたら上記の事を教えてくれた。

「作業が進められないんですよね…」強面の作業員がみんな固まっている。

私は、「とりあえず事務さんに会ってくるから待っててください」と伝えて自分がクレームの大元に謝罪に行った。

失礼します。

そういうと事務担当と一緒に顧客の丸さんがいた。

「おう。お前!!早速やらかしたな!!」と笑っていた。

私は少し驚いたが、
「この度は私共の作業員がご迷惑をお掛けしまして大変申し訳ございませんでした。きちんとルールを徹底させますので、再度ルールを教えて頂けないでしょうか。」
と頭を下げた。

丸さんからは、
「まあ、前にも行ったけど、お前のとこの会社は以前からこういう所あったから。何かやるとは思っていたよ。お前が謝りに来なきゃどうしてやろうと思ってたが、すぐに来たし。以降はちゃんと作業させるように言っといてくれ。」

と言われ、ルール違反に関して確認し、一旦落ち着いた。

現場監督を呼んで一緒に謝罪をしてもらい、その場で全て解決したので作業は少しだけ予定よりも遅れたが無事に完了させる事ができた。

私には現場監督がなぜ悩んでいるだけで、動かなかったのか不思議で仕方なかった。

クレームはスピードが大切

クレームを受けた時、どうしようと考えて動かない事が1番まずい。

できればその場、できなければ最短で対応ができるタイミングで顧客の元へ向かうのだ。
そして重要なのは、いきなり上司を連れていくのではなく、自分単独で行く。

相手が上を呼んで来いと言っても、まずは自分で行く。それが鉄則。

そして、ただ相手の話を聞く。不満をぶち撒けるのをまずは受け止めるように聞く。

その後、改めて謝罪し、今後に関してどのようにしていくべきかを話すのだ。

全て言いなりになれとは言わない。
もちろん事実と異なる事に関しては伝えることも必要である。
ただ、怒らせていることは事実なので、それに関してはきちんと誤ってリセットするしかないのである。

・クレームが起きてからなるべく早く謝罪を行う。
・上を呼んでこいと言われてもまずは自分で行く。
・相手の話を受け止める。
・伝えるべき事、事実と異なる事に関しては謝罪した上できちんと伝える。

種を蒔き切る

その後も小さな案件等が積み重なってはいたが、売上目標にはほど遠い状況であった。

なので、入社して約1年は自分的にも本当に種まきの期間だったと思う。
それでも今後順調に進めば決まるという案件が増えてきた。

入社してから1年が経過し、ここから快進撃が本当に始まっていった。

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