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アスリートにおける『ローカル筋』の重要性


こんにちは。


本日はスポーツにおける『ローカル筋』の重要性についてお話していきます。


これを読んだ方は

・ローカル筋の重要性について理解できる

・ローカル筋の鍛え方がわかる


1.体幹はどうやって安定化しているのか?


まず、体幹はどうやって安定化させているのでしょうか?


体幹にはニュートラルゾーンというものが存在します。

ニュートラルゾーンとはわずかな負荷によって生理的な椎間運動が生じる領域


少し難しいですね。

簡単にいうと脊柱が中間位(普通に立っている)にある状態です。

このニュートラルゾーンの状態での脊椎の安定化は筋収縮によって制御されています。


また、脊椎の最終可動域(前屈や回旋動作など)の近くでの分節間の運動を制御しているのは関節・骨・靭帯です。


2.ローカル筋とは?


上記では体幹の安定化に関与している組織をご紹介しました。


では、ニュートラルゾーンにおいてどのような筋肉が関与しているのでしょうか?


これはローカル筋と言われる筋肉が関与します。


ローカル筋とは一体どういった筋肉でしょうか?


筋肉の分類の仕方に「ローカル筋とグローバル筋」という分け方が存在します。


・ローカル筋

ローカル筋(一般的にインナーマッスルと呼ばれる)とは体幹深層部に存在している脊椎に付着している筋肉のことで、脊椎の微妙な動きを制御し脊椎の安定化に関与している筋肉である

ex)腹横筋、多裂筋、大腰筋など

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・グローバル筋

グローバル筋とは脊椎に直接付着することのない皮膚表面に存在する比較的大きな筋肉のことで、大きな筋力を発揮する際に使われる筋力のことである

ex)腹直筋、脊柱起立筋、外腹斜筋など


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3.胸腰筋膜


人間の背中には胸腰筋膜という組織があります。

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この胸腰筋膜を緊張させることによって腰椎の剛性が上がると言われています。


この胸腰筋膜の緊張を上げるには胸腰筋膜に連結している筋肉を収縮させる必要があります。


この胸腰筋膜に連結している筋肉の中には、腹横筋や内腹斜筋といったローカル筋も含まれます。


腹横筋や内腹斜筋といったローカル筋を鍛えることによって胸腰筋膜の緊張を上げることにより腰の剛性を上げることができます。


4.フィードフォワード機能


人間にはフィードフォワード機能というシステムが備わっています。


フィードフォワード機能とは、姿勢と運動の調節に働いているシステムであります。


例えば、立った状態で右手を上に上げると、右肩の筋肉よりも足の筋肉が先に収縮します。

これは立った状態から右手を上げると体が不安定になります。

この体の不安定さをフィードフォワード機能によって安定化させるために足の筋肉を収縮させ体の安定化を図っています。


このフィードフォワード機能が低下した状態でスポーツを行うと、体幹が不安定な状態でプレーすることになる。

不安定な状態で大きな筋力を発揮すると、関節や骨に大きな負担となりケガする可能性が高くなります。


また、体幹が不安定な状態で大きな力を発揮させようとしても大きな力を発揮することはできません。


以上により、ローカル筋の筋力がないとフィードフォワード機能をうまく使うことができなくなり、ケガのリスクが高くなることやパフォーマンスが低下してしまいます。


5.ローカル筋の鍛え方


ローカル筋を鍛える方法として『ドローイン』という筋トレの方法をご紹介します。

筋トレといってもいたってシンプルです。(笑)


ドローインのやり方

1.仰向けになって膝を立てる。(⬇︎のような姿勢)

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2.背中の腰骨の少し上にあるくぼみを維持したまま、お腹を思いっきりヘコませる。

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息を吸いながらヘコませて、吐いた時にさらにヘコませるイメージ


※注意点

お腹をへこませた時に腹筋が盛り上がらないようにする

(お腹全体がフラットになればOK)


ドローインした状態をしたままの状態を数秒キープしたらリラックスし、また数秒ドローインをしたらリラックス、、、


これを数セット行ってください!


⭐️上級編


こちらは上記で紹介したドローインよりも大きな負荷をかけることができます。


クランチをしながらドローイン


先ほど、お伝えしたドローインを両足をあげた状態で行うやり方です。

(⬇︎下の写真の格好を参考に)


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基本はドローインを意識していただき、その上で両足をあげてもらうと負荷が大きくなるかと思います。


最後に


ローカル筋の大切さいかがでしたでしょうか?


ローカル筋を鍛えるにあたって大切なことは継続することです。


体幹には感覚を受容する受容器が手足と比べて少ないため、なかなか筋力がつきにくいです。


そのため、成果を体感できるには数ヶ月継続しなければなりません。


なので、毎日少しづつコツコツと行うことが大切になってきます。


ケガの防止とパフォーマンス向上を目指し共に頑張っていきましょう!


最後まで読んでいただきありがとうございました。


原野 雄矢



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