摂食障害って、いつかは良くなるんですか?
みなさん、こんばんは。今日は、「摂食障害って、いつかは良くなるんですか?」と聞かれたら・・・ということについて書きたいと思います。
これから書くことは、あくまで私の経験や知識、あるいは私が聞いた話などを基にしています。従って、医療関係者や研究者の見解とは異なる部分があるかもしれませんが、決してそれらを否定するものではなく、また否定するつもりもありません。
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摂食障害真っ只中のみなさんにとって、
「摂食障害は治るのか」
「摂食障害は克服できるのか」
「だとしたら、いつ良くなるのか」
ということは、とても気になると思いますし、議論の的になっているかもしれません。
あるいは、
「克服するのは諦めて、上手に付き合っていくのが良いのでは」
と思う方もいるかと思います。
今日は、そんなみなさんに、私の経験や知識などを基にした「メッセージ」を伝えたいと思います。
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たとえ話になりますが、レゴブロックで、自分が好きな、住んでみたい「家」を作ったとします。
広い庭、大きな窓、吹き抜けも素敵ですね。大きなウォークインクローゼットやシューズクロークがあったら、すごく便利。などなど。理想の「家」ができました。・・・【摂食障害になる前の自分】
ところが、ある人の「一言」がきっかけでそれまでの価値観が変わり、「家」を大改造することになりました。・・・【太ってる、などと言われた・・・などの摂食障害になったきっかけ】
広い庭は、草刈などの手入れが大変だから、無くしてしまおう。
大きな窓は、夏は暑くて冬は寒いし、掃除が大変だから、小さくしよう。
吹き抜けは、冷暖房効率が悪いから、無くしてしまおう。
大きなウォークインクローゼットやシューズクロークは、際限なく服や靴が増えて、モノが減らないから、小さくしよう。・・・【摂食障害の始まり~真っ只中】
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もっとピタッとはまる「たとえ話」が思いつかず、分かりずらかったかもしれません。もう少し解説を加えると、
【摂食障害になる前の自分】は、(おそらく)「食べること」に対してそれ程気にすることなく、自由に、好きなものを食べていたと思います。
⇨ 自分が好きな、住んでみたい「家」
ところが、あることがきっかけで、「食べること」に対する価値観が変わってしまった
⇨ 太ってる、などと言われた
そこで、自分が好きな、住んでみたい「家」をある価値観に従って、大改造することに・・・
広い庭を花いっぱいにしたり、ガーデニングで楽しんでみたり・・・ということよりも、「手入れが大変」かどうかで庭の価値を決める。
大きな窓も、素敵な景色を楽しんだり、開放感を味わえる・・・ということよりも、室温や掃除の大変さなどの維持管理を優先させる。
吹き抜けも、開放感や豪華さ・・・ということよりも、冷暖房効率という数値を優先させる。
大きなウォークインクローゼットやシューズクロークも、沢山の服や靴に囲まれる「わくわく感」や「贅沢な生活」・・・ということよりも、モノが増えるという「見方」に拘る。
要するに、自由に、好きな物を食べる、という「食べること」に対する価値観は、あるきっかけで、おいしさや、人と一緒に食べる楽しさよりも、手入れだったり、維持管理だったり、数値だったり、食べ物をカロリー摂取と見なす「見方」だったり・・・に変わってしまった。いや、あるきっかけで、価値観を強制的に変えられてしまった、ということだと思います。
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前置きが長くなりましたが、そもそも「家」は、レゴブロックで作ったものなので、大改造したとしても、また作り直すことはできるのです。
広い庭は、草刈などの手入れが大変なら、中くらいの庭にしておこう。
大きな窓は、夏は暑くて冬は寒いし、掃除が大変なら、大きさはそのままで数を減らそう。
吹き抜けは、冷暖房効率が悪いなら、オール電化にして電気代を節約しよう。
大きなウォークインクローゼットやシューズクロークは、際限なく服や靴が増えるなら、小さくしよう。
もちろん、一度変わってしまった価値観を、再び変えるということは、簡単なことではありません。なので、「食べること」や「痩せること」と時間をかけて向き合い、見つめ直す・・・みなさん一人一人の「食べること」や「痩せること」に対する思いや気持ちを、一つづつ話していただいて、そして、どうしたらレゴブロックをまた作り直す作業に繋がるのかを、時間がかかっても一緒に探っていく。
みなさん自身が作り、そして大改造したのですから、また作り直す「方法」は必ずどこかにあると思っています。ただ、自分一人の力では、どこにその「方法」があるのかがわからなくなってしまっただけなのです。そして、その「方法」は、みなさん自身の中に眠っているのです。
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長くなってしまいましたが、私が言いたかったこと、それは・・・
「摂食障害は治るのか」 ⇨ 「治ります」
「摂食障害は克服できるのか」 ⇨ 「克服できます」
「だとしたら、いつ良くなるのか」 ⇨ 「時期のお約束はできません」
ということです。
本当に、うまい「たとえ話」ができなくて、分かりずらかったかもしれません。
でも、「絶対に治らない!って信じていた私が克服できたのだから、みなさんも必ず克服できます!」
というような言い方は、みなさんに響かないと思いますし、そういう言い方はしたくありません。みなさん一人一人に沿った、克服にむけての「ヒント」は必ず見つかります。
今は、仕事の関係上、コメント欄やTwitterでしかご連絡をお受けできませんし、すぐにお返事できるかどうかもわかりませんが、もし私でよければ、ご相談させていただきますので、よろしくお願いいたします。
今日もありがとうございました。
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