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栄養のチューニング

健康を語る上で、日々の食事は最も重要で、「バランスの良い食事」とい言葉は飽きるほど聞いていると思います。

では、その「バランスの良い食事」とはどんな食事なのでしょうか。自分が毎日食べている食事は、はたして良い食事なのでしょうか。ということで、調べてみることにします。

どうやって調べるのかというと、まずはある1日の食事の食材や使用した調味料の品目とグラム数を記録します。そして、「日本食品標準成分表」というものを用いて、どの栄養素をどれくらい摂取しているのかを見ていきます。この「日本食品標準成分表」というのは、2191食品についての可食部100g当たりの各栄養素の量が記載されているため、これを用いて摂取量に換算することで、自身の食事の栄養素の量を数値化することができます。

ご想像のとおりかなりめんどくさいので、全くおすすめはしませんが、やってみると結構おもしろいです。何かの参考にして頂ければと思います。

ということで、私の一昨日の1日の食事です。お料理インスタグラマーではないので、見た目が悪い・映えない・食器が可愛くないなどは気にしないでください。

朝:ご飯、みそ汁、鮭、納豆、生卵、焼きのり、フルーツ(バナナ、りんご)

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昼:牛丼、小松菜と厚揚げのお浸し、フルーツ(甘夏)

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夜:ご飯、みそ汁、鯖、肉じゃが

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その計算結果が以下の通りになります。栄養素の項目は他にもありますが、主要なところに絞っています。計算結果を表の下部にある、「日本人食事摂取基準」によって定められた基準と照らし合わせて、適切かどうかを判断していきます。項目の細かい説明は割愛しますが、大まかに、上2つ(推定平均必要量と推奨量)は摂取不足回避を目的として設定されているもの。一番下(目標量)は生活習慣病予防のために設定されているものになります。

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訳が分からないと思いますが、結果から言うと、思っていたよりかなり良いです。少し細かくみていくと。

まず、エネルギー=カロリーです。長くなるので最小の説明にとどめておきますが、まず栄養素のうちカロリーになるものが、タンパク質・脂質・炭水化物で、それぞれのグラム数にエネルギー換算係数を乗じたものがカロリーとなります。カロリーは総量とともに、何から摂るかのバランスが重要で、その比率を指すのがPFC比と言われるものです。この食事では総カロリーの充足率が99.4%、PFC比も基準値内なので、カロリーバランスの良い食事と言えます。ちなみに、総カロリーの基準は体重、年齢、活動量によって算出します。

その他は副栄養素といわれる、カロリーにならない栄養素です。食物繊維、ビタミンB1、ビタミンCなどは比較的不足しやすい栄養素と言われているのですが、不足がなく摂る事ができています。同じく不足しやすいと言われるカルシウムは、推奨量に対して若干不足していますが、推定平均必要量を満たしているので、許容範囲だと思います。

もっとも素晴らしいのは、食塩相当量です。あまり伝わらないと思いますが、4.2gは奇跡です。日本人は平均的に10~11g/日の摂取量だといわれており、現在の基準の男性:7.5g、女性:6.5gも結構無理ゲーだと言われています。

気になることとしては、ビタミンAが少ないことです。献立をみるときに、「色合わせ」といわれるものがあるのですが、確かに見た目上赤色がすくないので、これが不足してくるのは納得です。ビタミンAは、動物性ではレバーやうなぎ、野菜ではにんじんに多く含まれます。ちなみに今回の献立に、にんじんを20gプラスすることで、ビタミンAは708µgになりそこそこいい感じに整います。


時々こうやって見てみることで、日々の食生活の中で偏りがないかということを客観的に見て、軌道修正することができます。いわゆる栄養のチューニングのようなことができるわけですね。やってみて良かったです。



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