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Cheap Chicにお遍路旅 ~18切符で高野山2023春~ DAY3

カブに乗っての四国お遍路に続いて、今度は18切符で高野山へGO!実にチープ・シックでおススメです。

  1. Day1(小倉~新倉敷)

  2. Day2(新倉敷~高野山)

  3. Day3(高野山~三ノ宮)☜今ここ!

  4. Day4(三ノ宮~小倉)

  5. Tips(執筆中)

□ DAY3: 高野山~三ノ宮

距離98km、乗車は約2.5時間

いよいよ、小生お遍路旅の最終目的地、高野山です。お大師様にご挨拶とお礼をし、宗教都市を巡ります。

そしてこの日は、サクッと高野山を後にし、北九州までの長距離路線を攻略して帰宅するはずが、、、意図せず三ノ宮(神戸)止まり(泊まり)に。。。

■ 参拝仕度

朝6時に起床、往路の広島で調達していたどでかいアンパン(呉のメロンパン社製)を頬張り、客室のお茶を入れてほっこり。

参拝に必要な、賽銭/納経(御朱印)料、御朱印帳、線香/蝋燭、納札をショルダーバックに詰め込む。

参拝に関するTips☟を参照し、段取りを確認する。

線香/蝋燭入れは、四国のLLで、少しカスタムして持ち込んだ。緩衝材(プチプチ)を挟む事で、線香や蝋燭がケース内で乱れる/暴れる事を防止。このカスタム、実際に使ってみて、快適度がバツグンに向上した事を実感。

Modified Case
(ライターがAce Hotelというあたりが、Cheap Chic)

他の荷物も整理して、7時前には出発!

キャリーケースはお宿で預かってもらうつもりでいたけれど、生憎、その日は宿主の都合が悪く、預かり不可。観光案内所に設置されたコインロッカーの利用することに。

コインロッカー@観光案内所

キャリーケースを預けた後、奥之院に向かって歩いていく。丁度7時ごろだったか、鐘の音や、お経が街を包む。

街の雰囲気を満喫していると、後方から軽くクラクション。振り返ると、そこには黒塗りのMark X。

???

一瞬、何事かとたじろいだが、窓を開けて声を掛けてきたのは、お宿のご夫婦。”携帯の充電器を忘れていたよ”、と、わざわざ小生を探して届けてくれたのだ。

ありがたや~。

■ 奥之院

参道入り口、一の橋に到着。朝7時過ぎとまだ時間が早いせいか、参拝客はほとんど見かけない。

奥之院の参拝には1.5時間ほど要すること、御供所が開く8時半に御朱印を頂く事を想定して、参拝スタート。

一の橋(参道入り口)

季節は春だが、巨大な杉並木をゆく参道は、凛とした冷たさ、静けさがある。幽玄な雰囲気、とでもいうのだろうか。歩いていれば、さほどでもないが、立ち止まると結構寒い。

参道を歩いていると時折、建付けの悪いドアを開けた時のような音、”ギギギギッ”という音が聞こえる。何の音だろう?もしやキツツキの打撃音?

企業の創業者/物故者や戦国武将の墓碑、供養塔が所狭しとすごい数並んでいる。印象的だったのは、豊臣秀吉よりも織田信長のお墓が小さかったこと。。。

のんびり歩いて、御廟橋到着。一の橋からは、30分くらいか。

御廟橋
(ここから先は撮影禁止)

橋を渡った先が所謂"御廟"。

お経を唱えて弘法大師様にご挨拶とお礼をし、四国八十八ヶ所で祈ったことを最後に弘法大師様の前でもお伝えし、満願を果たした。

此処から先は、ちょっと異次元を探検するような参拝となった。

御廟の地下

順路を進むとまるでロールプレイングゲームの隠し扉を思わせる、地下へ続く入り口に辿り着く。

御廟の建屋地下は、弘法大師様に一番近づける場所、ということだそう。数多くのご尊像が、システマチックに並んでいた。

続いて燈籠堂

巨大プラントの(分電盤/制御盤/計装盤等が並んだ)電気室の様な、巨大データセンターの様な、スーパーコンピュータールームの様な、ちょっと不思議な感覚、やや異様にも思える雰囲気に包まれる。

そして、最後に御朱印を頂くべく、御供所向かう。

御供所手前の水向地蔵では、15体の仏様に水を手向けて先祖を供養する。

ここまで、割とゆったり参拝して1時間ちょっと。思いの外早く御供所に到着した。

御供所が開くまで約30分、

のんびり待つことにするが、座っていると寒い。ものすごく寒い。。。仕方無く、周囲をウロウロと歩き回って時間を過ごす。

そうこうしてやっと開所の時間を迎える。御朱印を頂き、これまでのお遍路で願い続けた事を何か形として家族に渡そうと、大量のお守りを購入した。

そういえば、私の祖母は信仰に篤い人だった。高野山も何度か訪れたことがあったと、両親から聞いたことがある。(小生の)般若心経の読経リズムは祖母譲りだ。

ただ、何でもかんでも、"ちゃんと仏様を拝んでおいたから(受験等々)上手くいく"とか、"やっぱり私がちゃんと拝んでおいたから上手く行ったんだ"といった発言が多いのは玉に瑕だったように思う。。。

相手への気持ちは言葉にすることも大事だけど、(硬派な)小生には中々そういうことが出来ない。。。黙ってなにかの形を手渡す方が性に合っている。

だって、(ちょっと極端な例だけど)例えば妻に日頃の感謝を込めて花束を渡すのだって、"明日は花束買って帰るね"とか、お守りを渡すのに、"こんなことやあんなことを祈ってお守り買ってきた"、とか、言うわけないし、かっこ悪くて言えたもんじゃない(受け手の考えもあるのでなるべく努力はするけど。。。)。

別に、サプライズが好きなわけではないけれど、それが私の愛情表現。気持ちはお金に替えれるものではないけれど、最強のお守りなるものを引っさげて、小倉にいる家族のことを想い、奥の院を後にした。

■ 金剛峯寺

真言宗の総本山。

表門ではなく、会下門からアクセスした。

会下門

此方でも納経し、御朱印を頂いた。(御朱印帳は拝観前に受付に預けて、拝観後に受け取ることも可能なようだ。)

南海鉄道のお得な切符で拝観料の割引あり。
普段、拝観が有料の寺院に立ち入ることは稀だけど、流石にここも一生ものと、ゆっくり、じっくり拝観することにした。

何処も印象的で時を忘れて見入ったが、一番印象的だったのは、最終盤に登場する千住博さんの障屏画と台所。

なんというか、私らしいと言えば私らしい。。。

そして金剛峯寺を後にし

コーヒーブレイク

ストーブのあるカフェを発見し、のんびりコーヒーを飲みながら冷えた体を温めます。

そして、帰りの作戦でも練ろうかとのんびりスマホを触っていると、、、

あれれっ???

ここで大きな勘違いに気づく。。。

オーマイガッ!

小倉駅までの終電、高野山駅発がAM11時半だと思っていたけど、、、

AM10時半が”正”。。。

この時すでに、AM10時半、、、(18切符の呪縛、なんと早い終電!

終了

またもやってしまった、この旅2度目の失態。

初日の失態といい、頭がどうかしている。42年も生きてきて、時間関係でこんな失態を繰り返すなど、記憶にない。脳に障害でも発生したか?

従前から、極度のストレスに長期間晒されると、親知らずが暴れて抜歯することになったり、ヘルペスになったり、インフルエンザのA&B型に連続感染したり、帯状疱疹でたりと、体が反応することは多々あった。

次は脳か。。。

ここはもう開き直るしかない、

さては弘法大師様、小生を試しておられるなぁ???

と、いつもの通り切り替える。

終わったことはしょうがない、

前を向いて生きるしかない、

きっと楽しい明日が待っているさ!

と、高野山駅ではなく、(本来行くつもりのなかった)壇上伽藍へ向け歩みを進めた。。。

■ 金堂/壇上伽藍

開き直ったとはいえ、ソワソワしながら、なんとなく早歩きで中門→金堂→壇上伽藍へと進む。

中門
金堂
壇上伽藍

ゆっくり拝観することはなく、般若心経を早口で唱え、急ぎ御朱印も頂いた。

急いでいることが勿体無いな、ちょっと無礼かな、ぅおぉ煩悩満載!などと考えながら、帰りのバス停に向かう。。。

■ 高野山〜新今宮(動物園前)

さぁ、(18切符的)終電を逃して、どうしたものかと電車の中で一人作戦会議、、、

思いついた選択肢は3つ。

①一部区間で新幹線を利用してキャッチアップ(18切符活用)
②夜行バスに乗って翌日早朝着(18切符セーブ)
③大阪/神戸辺りにもう一泊、翌日の夜着(18切符活用)

頭をフル回転させ、冷静に、慎重に(、線形計画やモンテカルロ法などのOperations Researchを駆使して、、、)最適解をはじき出す。

そして、、、

Eureka(閃いた)!

”サウナあるやぁん”

しかも、全国旅行支援何某の割引やクーポン供与で実質1,000円程の宿代になりそう。。。

これが、Trigger、Break Throughになり、

社会人としてあるまじき行為、上記に舵を切る。。。

急に余裕が生まれ、路線図を眺めながら、途中でちょっと引っかけるかと、高速リサーチ!

因みに小生、昔っからどういう訳か大阪が苦手。嫌いとかでは無いけれど、どうも調子が悪い。神戸や京都は大好きなんだが。。。

そんな小生が、何を思ったか、天下の西成に!

初めての西成、初めてのレディゴー!
初めての西成ホルモン、初めてのハイリキ!

なんとホルモン、口コミ投稿でサービス!

昔々、小生が愛する広島カープからシーツ、金本、新井を奪った阪神タイガース。積年の恨みは、サービスのホルモンで帳消しに。。。

西成、最高だ!

デコチャリ?のおじさんに笑顔を振りまいていただき、西成を後にします。

■ 動物園前~三ノ宮

18切符はセーブし、私鉄で三ノ宮に向かう。

(梅田のニュージャパンと迷ったのだけど、)

2022年のサウナシュラン、No. 6の神戸サウナ&スパを利用することにしたのだ。カプセル利用の朝食付きで5,200円が、実質1,000円程度に化けると踏んでのことだ。

神戸サウナ&スパ

ところが、、、

世の中そんなに甘くない。。。

当日のWeb予約は出来ないようで、実は昼前に電話で空き状況を確認していた。"まだ空きはある、電話で予約は受けられないので直接受付に来る必要がある"、とのこと。

で、15時頃に神戸サウナ&スパ到着し

チェックイン、

幸い空きはあったのだが、、、

"全国旅行支援某は、13時までに受付しないと適用されません。"と、受付のお姉さんにぶった斬られる。

ガビーンっ!!!

先に言ってよ〜っ、可愛い顔して酷いこと言わないで〜、とちょっとだけゴネてみたが、お姉さんは許してくれない。。。

仕方無く、正規料金でチェックイン

ハイリキの酔いは一気に吹っ飛んだ。。。

が、もうこうなりゃサウナをとことん楽しむしかない!

詳細は割愛しますが、最高だ!

プロのサウナーらしき人々を真似て、3種類のサウナを楽しみ、人生初めての熱波も浴びた。水風呂にも入り、整ったような、整ってないような、、、よくわからないが、とにかく気持ちよかった。

なんにせよ、サウナのお陰で気持ちは整い、その後は神戸の街をブラブラ。

昔何度か行ったことのある喫茶店(エビアンコーヒー)にパウンドケーキを買いに行くも、お母さんがもう高齢になり作るのをやめてしまったそう。残念だが仕方ない、コーヒ豆だけ久しぶりに購入した。

ナイスセンスな神戸
(ここには入店してません)

■ 三ノ宮⇔明石

まだ陽はある。神戸は(物価が)高いから、明石にリベンジに向かう。

念のため、前日にフラれた立ち呑みの”たなか屋”さん(酒場八十八ヶ所事案)に電話する。

”開店早々に来れば多分入れる、平日の予約は基本的に受けていない”との事。

開店18時に対し、18時半ごろの到着。

奥まった入り口には”今日は取材が入ってます”の注意書きが。

ま、まさか、太田一彦さん?

引き戸を開けると、そこには満員御礼な世界が。。。

店員さんにも確認したが、”ちょっと入れないです”、と。。。

またか、、、家をほったらかしてお遍路を楽しもうとする小生への罰だな、

と(きっとかなり悲しい顔をして)立ち尽くしていると、、、

入り口付近のバレル樽で飲んでいた、矢作兼似の男性が、

”ここでもいいかなぁ?”と声を掛けてくれた!!!

立ち呑み処たなか屋

神様!!!

いや、仏様!!!

お大師様のニクい演出、ということか?

相席させていただいたのは、同年代で地元の方。小倉から18切符を活用して高野山詣に来ていること、家族の事、仕事の事、釣りの事、最近の境遇など、話は尽きず、長居をしてしまった。

赤星でスタート

赤星、ポテサラ、ぬる燗(竹泉/兵庫)、イワシの梅紫蘇揚げ?

激しく旨し!

竹泉をぬる燗で

因みに取材は、太田一彦さんではなく、何かの雑誌だった模様。もしかしたらその辺の雑誌に、小生の飛び切りの笑顔が映っているかもしれない。

お会計は”流石ハイセンス角打ち的な”お値段でしたが、大満足でお店を後にする。

そして、もう少し地元の方にお説教を頂くべく、、、

(昨日も来た)立飲み処"呑べえ"(酒場八十八ヶ所事案)へ。

(☟別途記事にします)

夜の呑(どん)べえ

実は呑べえ、お刺身の提供が仕入れの都合で14時以降との事で、前昼のアテはお惣菜に終始していたのだ。といことで、お刺身リベンジ!

樽酒お燗(菊正宗)、刺し盛り、レモンサワー、葱の天ぷら、イワシの天ぷら、樽酒お燗、オコゼ刺し、

悶絶!!!

いやぁ、やり過ぎた。普段日本酒は2合迄と決めているのだが、この日はここまでで禁断の計3合(+ビール1/サワー2)。羽目を外してしまった。

入れ替わり立ち代わりで、地元の方にお説教を頂いたのだが、

  • あなたならきっとやれる、この先も自分を信じて行きなさい。比叡山にも御参りした方がいいよ。

  • 家族の犠牲は仕方ない、自分の正義を貫け。漢なら、命を懸けて働け!因みに俺はこないだ中国で死にかけて日本に緊急搬送されたわ!

  • あんたの嫁さん偉い!君らの世代がチャレンジしてくれている事を知れて爺は嬉しい!俺らも負けへんで!

と、大変ありがたいお言葉の数々。

もっとこの時間を楽しみたかったのだが、結構な時間に。滞在時間中にお客さんは3回転程していただろう。

料理のほとんどがお終いになり、混雑していた店内も閑散としてきたので、撤収することに。

此れだけ食べて、呑んで、お会計は前のお店とほぼ同額。

恐るべし、呑べえ。

明石、最高だ!

折角の機会と、呑み過ぎた。加えて喋りすぎ、ずっと立っていたこともあり、結構な疲労感。脳は随分活性化されている。

酔いと疲労感で、寝過ごしてはまずいので、各停で三ノ宮に向かう。

案の定、激しい睡魔に襲われ、何度も寝落ちしたが、気力を振り絞って、元町、三ノ宮、元町、三ノ宮と繰り返し心の中で唱える。

そして、三ノ宮
気力が勝り、無事下車できた。

体は随分疲れているが、脳ミソはまだまだカッカしている。クールダウンが必要だ。

普段、仕事の飲み会の後は一人でBarにいくことが多い。飲み会はいつもInputが多すぎて、小生の足りないCPUでは処理が追いつかない。

数々の心に刺さった言葉、アドバイス、お叱りの言葉、、、ゆっくりと情報や自分の気持ち、考えを整理したり、To Doを纏めたり、時にはメモに残したり。

落ち着いた空間でのクールダウンが必要なのだ。

真夜中の三ノ宮、

以前からBookmarkしていたSAVOY KITANOZAKAへ。

椅子に座り、疲れがどっと出そうなものだが、そこはオーセンティックなBar。程よい緊張感、程よいリラックス感。

閉店時間が近いらしく、ジントニックを一杯だけ。マスターがめちゃくちゃカッコイイ、再訪決定。

〆の一杯@SAVOY

この一杯がきっとトドメの一杯だったんだろう。翌日が苦行になるなど想像する事もなく、鼻歌交じりで宿へ戻る。

軽くシャワーを浴び、穴蔵に入ると、秒で気絶。濃いすぎる一日を終えた。

□ Day3まとめ

高野山~新今宮区間は、前日購入した南海鉄道のお得な切符利用。
動物園~三ノ宮区間は私鉄で660円。
三ノ宮~明石区間はJRで往復して820円。

あと、各種お守りとお土産で約10,000円。
食費(コーヒー/昼食/夕食)が約5,000円。
Bar代は、、、不明。
お宿は朝食付きで5,200円。

つづく


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