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赤ちゃんはなぜ泣くのか?③

脳科学の世界では、

うわ~ん!え~ん!と泣いているときに、

そばにいる大人が

どんどん抱っこしてあげるのは
非常に良いことらしい。

でも、

泣きやませようとして
大げさにあやすのは、
よくないのだそうです。

微妙な違いですよね。

最近はあまり聞かない言葉ですが、

「抱き癖がつく」

「抱き癖」とは、

泣いたりグズったりした赤ちゃんが、
抱っこしないと泣きやまない、
眠らないような状態が
くり返し起こる様子のことです。

いつも

「抱っこしていないとグズる」

「抱っこをしないと寝てくれない」

「布団に寝かせると泣きはじめる」ので、

ママやパパはたいへんです。

赤ちゃんを抱っこしてばかりで、
他のことが何もできません。

このような状態は、生後2~3ヶ月から
はじまる赤ちゃんに多いようです。

だからと言って、

泣いている赤ちゃんを
放っておくわけにもいきません。

できるだけ抱っこしていると、

「抱き癖がつくから、やめなさい」

アドバイスをくれる人がいます。

大抵は年配の人です。

年齢でいうと60~80代の人がほとんどです。

それより以前の人は、

たぶん「抱き癖」という

言葉さえ知らなかったと思います。

というのも、そのような

考え方が日本にはなかったからです。

抱き癖は、

1960年代後半にアメリカで
生まれた育児法の1つです。

この時代

「小さな頃から自立心を育てる」

思想がアメリカ全土で推奨され、流行しました。

「ウーマン・リブ」という女性の解放運動が元になっています。

ウーマン・リブという言葉は、
今では死語なのかな?

女性の社会進出を助けるために、
子供の自立心を育てることが
必要だと考えられていたのです。
ただ、女性の解放や社会進出は、
表向きの理由のようです。
当時、性による役割分担に不満を持つ女性は、
アメリカに大勢いて、
女性解放を訴える運動は各地で広まります。

1970年代に入ると、
ウーマン・リブはもの凄いスピードで
世界に広まります。
そして運動とともに、
アメリカで流行した
「自立心を育てる」育児法も日本に伝わり、
「むやみに抱っこするのはよくない」と
いう考えが広まったようです。

「甘やかすと子供が自立できなくなるよ」

という人もいます。

赤ちゃんの「抱っこ」と
「自立できない」は何の根拠もありません。

人間は、安心感や信頼感が得られると

「幸せホルモン」とも呼ばれる物質がでます。

これについてはまた明日。


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