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地域の健康づくりや生きがいづくりをやりたいと思った3つの出来事 その1-①

私が地域の健康づくりや生きがいづくり(特にシニアの方)をやりたいと思ったきっかけとなる、社会人なってから経験した3つの出来事があります。今回はその1-①。長くなってしまうので2回に分けます。

大学卒業後、東京の不動産ディベロッパーに就職して2年目。熱海・湯河原・真鶴エリアでリゾートマンションを販売することとなり地元ということもあり、リゾートマンション事業部に配属。

湯河原の物件を担当していた時、40代の男性のお客様が物件の見学にこられた。物件だけではなく、湯河原の地域の魅力なども話したり、お客様のことを聞いたり、自分のことを話したりなどコミュニケーションを取ろうとしたが反応は薄く、予算に近しい2部屋ほど見て1時間もせず帰られた。

3ヵ月くらいたってから、両親とみたいと再来希望とのこと。再来日、70代~80代くらいかと思われるご両親と来られ、以前案内したお部屋をお見せする。どうやらご両親のために息子さんが購入されるらしい。湯河原の落ち着いた街の雰囲気やそれにあわせたシックな外観の建物や部屋、美人の湯といわれる泉質のよい温泉風呂が建物内にあることでご両親も気に入られていて喜んでおられた。

喜んでおられるご両親を見て、あるお部屋を案内したくなった。私が一番気に入っていた、これまで見た部屋に比べ少し広く、なりより春になると満開の桜が部屋の前から見ることができる部屋。しかし、これはかなり予算オーバーの部屋だった。良い部屋を見ると当然その部屋が欲しくなるが、予算オーバーになってしまい購入はできない。でも、予算内だった部屋は比べると購入したくないとなってしまうことが多いので、予算よりかなりかけ離れている部屋の案内はさける。

だが、私はこの時、このご両親にこの最高のお部屋を紹介したいと思った。最後にひと部屋見ませんかと言い、そのお部屋を案内。春ではなかったので桜は見れなかったが、満開の桜を部屋の中から眺められると紹介し、ご両親は大喜び。しかし、購入者は息子さんであるため予算がかなりオーバーの部屋に息子さんは当然浮かぬ顔。その日は検討しますとのことで大喜びの両親と浮かない顔の息子さんを送り出した。

後日、結局ご両親が大変気に入ったとのことで、購入することが決まった。喜んでいるご両親を見るとよかったと思う一方、息子さんのことを考えると、この部屋を紹介してよかったのかとも思った。

数か月後、息子さんから1通の手紙が届いた。その1-②へ続く。



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