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フランス語を勉強したら、ご褒美にジムへ行く

一月に「今年こそは」と近所のスポーツジム、Kクラブへ入会した。
三月を迎えた今、ジムへは週三程度で足を運んでいる。

こう書くと「あ、自慢ね」「ジム、語学? よくいる意識高い系か」
と思われるかもしれないが、安心して欲しい。
ジムの利用は大浴場とサウナのみ。筋トレエリアには近づいていない。

筋トレのマシンは、初心者の私にとって使い方が難しかった。
トレーナーさんに声をかければ良いのだろうが、面倒くさい。
強度や回数も適当にやってみたが、いまいちできている気がしない。
見返りも感じられず、数回だけ試してやめてしまった。

ここまでは元から筋トレをする習慣がなかったので、予測はついていた。
入会目的は、スタジオで行われるダンス系のプログラムだったのだ。

かつてGジムでズンバをしていたので、ダンスは好きだった。
以前は週四で踊っていたので、今回も行ける。そのはずだった。

嫌な予感がしたのは、開始直前。
ドアの前にいるIR(インストラクター)を見た時からだった。
七十歳は越えていそうな、おばあちゃんだった。

おそるおそる中へ入った第一印象は、「ここは老人ホームか?」だった。
IRと同世代くらいのおばあちゃんたちが、楽しそうに話している。
もちろん心温まる光景なのだが、そんなものを見に来たのではない。
私はダンスを、ラテンのリズムの激しいものを踊りに来たのだ。

ぬるい振付に違和感を感じながらも、数回は参加してみた。
しかし、現在はやめてしまった。冒頭でお話した通り、風呂に入るだけだ。

決め手は足を上げる振付があった際、IRの一言だった。
「あまり足を高く上げないようにしましょうね。身体に負担がかかるので」
周囲から安堵の声が漏れた。おばあちゃんたちも不安だったのだ。
しかし私は、得体のしれない不快感に包まれていった。

ダンスは、うんざりするような人生を忘れさせてくれるものだ。
現実では、卸しがたいクソガキと対面しなくてはならない。
不機嫌な夫に引きずられないように精神を保たなくてはならない。
仕事だって楽しいことばかりじゃない。踊りは全てから解放してくれる。夢中で身体を動かすと「これで怪我をするなら本望だ」とさえ思えてくる。
だから現実を感じながらダンスをするなんて、意味がない。
だから私は、スタジオプログラムに出ることをやめた。

じゃあ、代わりにできた時間で何をするか?
ありきたりだが、フランス語を勉強することにした。
経緯は長くなるので省略するが、宣言しないとやらないので言っておく
(本来ならこっちを長くすべきだったのかもしれない)。

ひとまず六月にDELF B2を受験。十一月にC1に挑戦することにする。
こういった資格試験がないと絶対に勉強しないので。
興味を持った方に向けて日程も貼っておく。いないと思うけど。

引用: DELF(一般)DALF 2023年 日程
引用: DELF(一般)DALF 2023年 日程

試験合格だけだとモチベーションが続かない。ここでジムが使える。
と言うか半年間は退会不可能なプランなので、使わざるを得ない。
Kクラブには広々とした大浴場と、なんといってもサウナがあるのだ。

「フランス語を勉強したら、ご褒美にジムへ(サウナ入りに)行く」。
これをモットーに春から頑張ります。

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