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人財育成:リーダーは頭の中を可視化する

「いつ、この事をみんなに切り出すべきか?」「誰にまず話をすべきか?」
トップシークレットではないことを前置きした上で、リーダーが得た情報をいつ、どのタイミングでメンバーに開示するのか。内容にもよりますが自走する人財を育成するためにはできる限り早い方がよい結果を得やすいと感じています。チームが一丸となって目標達成するためにも「リーダーの頭の中を可視化する」ことについて綴ってまいります。

頭の中を可視化するとは

先日クライアントから、組織体制が変わることを前提に、既存の業務は走りつつ新規開業に向けて準備を進めているが、それ以外にもまだ大きなイベントがいくつか控えており、その目処も不確定要素が多い。これらをどの順番とタイミングでメンバーとシェアしていけばよいのか、というご相談をお伺いしました。

メンバーは既存体制での現業維持が優先されるため、労務管理やリクルートなど細かい諸々がリーダーの肩にのしかかった状況でしたが、コアメンバーでプロジェクトチームで乗りきることまでは整えていらっしゃいました。そこでご提案したのが「頭の中を可視化する」ということです。

リーダーに求められるスキルはいろいろありますが、考動する、自走する部下や人財を育成するために「頭の中を可視化する」スキルが必要です。つまり、描くビジョンや今後の展開、事業の方向性や可能性などをメンバーが理解するよう言語化する、もしくは図式化することです。

一緒に仕事をしていても、長く時間を過ごしていても、ましてやリーダーだからといって、メンバーがその考えやイメージしていることを把握していることはほぼありません。言ったはず、話したはず、これくらい想像できるだろう、なんて虫の良い話はまずありません。同じベクトルを向いていたとして、だからこそ確認するいわゆる可視化は重要です。

頭の中を可視化することのメリット

頭の中を可視化する際は、できるだけ具体的に見えている、キャッチできている情報を言語化することです。何がどこまで確定しているか、不確定なのか、5W2Hの情報はじめ、その時の判断材料となるものや懸念事項などを洗い出し可視化していくことです。

リーダーの頭の中が可視化されること=情報を一人に集中させないことで、メンバーは自分ごととして捉える、イメージするきっかけが与えられ、自分ならどうするか、役割として何ができるかを考え始めます。全体的なスケジュールの中で、先にすべきこと優先すべきこと、また辞めるべきことが何かが見えてきます。

また組織の今後やあるべき姿について共通認識や共通言語が増えていきます。リーダーの頭の中を可視化することは、リーダーの思考を真似ぶ時間を意図的に増やすことにつながります。そうすると指示がなくとも組織の目標に向かって主体的な行動選択がしやすくなります。何を基準にし、どこに向かい、何をするかの行動がわかるようにもなってきます。

新規事業の提案があったり、新たな事業展開の可能性が見えたり、業界や社会の流れで予測しているとしていないとに関わらず変化が耐えぬ日々。リーダーとして様々な決断を重ねることにフォーカスするためにも、自分の頭の中だけで処理しようとせず、可視化することを意識してはいかがでしょうか?

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