寺橋佳央

食べ物や書くことについてのエッセイを掲載中 🥢🍴🖊個人のマガジン◾︎「今週も湖でお昼ごは…

寺橋佳央

食べ物や書くことについてのエッセイを掲載中 🥢🍴🖊個人のマガジン◾︎「今週も湖でお昼ごはん」 週末に食べたご飯の話🍔◾︎ 「読みやすい文章を書く人」/書くことについて💻 ◾︎共同運営マガジン「しりとり手帖」👭👭

マガジン

  • MIRRORING

    • 2本

    ミラーリング 鏡に映るもの、映されたもの。両者は同じなのか。鏡からはどんな景色が見えているのか、鏡の前に立つものは鏡の奥に何を見るのか。 異なる環境に身を置く二人が毎月「対」になったテーマを綴っていく。 二人は同じ景色をみるのだろうか。

  • いりえで書く

    • 41本

    間借り書房 いりえのイベント【「書くこと」に関するお喋り会】から生まれた共同マガジンです。スタイルやジャンルは人それぞれ。気負わず、無理せず、否定せず。入り江のように穏やかな場所にしていきたいです。皆さんで少しずつ作っていきましょう🌊

  • しりとり手帖

    • 34本

    しりとりをしながら、最後の音節で始まる言葉をテーマにした何かを担当メンバーが発信します。

  • エッセイいろいろ

  • 今週も湖でお昼ごはん

    湖で毎週食べ過ぎちゃうお昼ごはんの話

最近の記事

父性

 父が作った味噌汁を飲んだ時、出汁の味がしなかった。味噌だけをお湯に溶いた汁を飲みながら、バラエティー番組でとんちんかんな料理を作るアイドルを思い出していた。  私は父性が分からない。父は仕事が忙しくいつも不在で、甘えた記憶がない。そのまま父が嫌いになり、思春期突入。嫌いが大嫌いに変化する。理由なんてない。そしてパパだろうが、おやじだろうが呼ばないまま、今に至ってしまった。  父が嫌いだったからか、10代の頃は自分をファザコンだと思っていた。ファザコンと言っても心理学的に

    • キラキラの棚

      「今日の3時から6時、高円寺で遊んでくれる人はいないか」  SNSに流れてきた友人の呟きに飛びつき、私は高円寺に向かっている。高円寺には個人経営の書店が多くあるそうで、友人の案内で巡ることになったのだ。  思えば書店に行くのは久しぶりだ。以前は大型書店によく行っていた。文庫の棚をあれも欲しい、これも欲しいと思いながら巡る。限られた予算の中で今日はどれを買おうかと、本を吟味するのは本当に楽しかった。なのに、いつの間にか行かなくなってしまった。   そのきっかけは駅ナカの書店だ

      • シャットアウト・マフィン

         他人の地元は居心地が悪い。土日のファストフード店も居心地が悪い。ここは、他人の地元の土曜日のミスド。居心地はあまり良くない。用事があって1人、他人の地元にやって来た。しかし用事まで時間があるので、昼食を摂ることにしたのだ。  入ったミスドの店内は狭く、地元民で大変混雑していた。コーヒーカップ片手に、延々とお喋りを続けられそうな高齢のご婦人二人組。時々子を叱りながらレジを待つ親と子。とっくに食べ終えた皿と共に勉強する高校生。明らかに人員不足なスタッフ。返却口に積み重なる皿とグ

        • URAMI & TSURAMI

           夏休みと聞くと夏休みの宿題を思い出し、今でもどんよりした気分になる。特出した嫌な思い出はないが、宿題の存在がいや。とにかく量が多すぎた。  国語のドリル、算数のドリル、漢字練習、自由研究、朝顔の観察、写生、読書感想文。多い、多すぎる。ドリルや漢字練習は毎日コツコツやれば、何てことはない。それは小学生の私でも分かっていた。しかし出来なかった。  ドリルは8月半ばを過ぎてからまとめてやった。ドリルにはやった日の天気を書かねばならず、適当に曇りの日を作り、あとは全部晴れにした。

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          5本
        • 読みやすい文章を書く人
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        記事

          正しい埼玉県民

           今年6月まで東京・神保町にあった期間限定書店「間借り書房 いりえ」。  ここで開催された「「書くこと」に関するお喋りする会」に参加し、そこから派生した、共同運営マガジン「いりえで書く」にも参加させていただくことになった。  このマガジンでは今のところ、月ごとのお題に沿ってメンバーが思い思いの文章を寄せることになっている。今月のお題は「自己紹介」。 今回のお題「自己紹介」には、いくつか共通の項目があるので、以下では短めにその項目に答えていく。共通項目の中の「出身地」につい

          正しい埼玉県民

          限界カレーライス

           意外なことにスーパーの惣菜コーナーでは、カレーライスはあまり見かけない。皆、あんなに大好きなのに。しかし私がいつも行くスーパーにはカレーライスが必ずある。ずっと気になっていたので、今日のお昼ごはんは、このカレーライスに決めた。  食べながら撮影のため、スプーン上で小さなカレーライスを作ろうと試みる。カレーライスはなかなか理想のルーと白飯との配分にならない。ルーが多すぎたと一口食べ、白飯に余分なルーがかかったと一口食べ・・・。  ああ、もう!撮影ばかりしていたら、味わう間も

          限界カレーライス

          ツッコミが入らない文章

          私の文章は読みやすい。 …らしい。 感想にいつもそう言われる。 このシリーズでは、そんな私が文章を生業としていない人の文章(noteやZine※)を読んで、思う事を書いて行こうと思う。 ※私が読んでいる文章は、エッセイやコラムである。小説等のフィクションはこのシリーズの対象外とする。 まずは文章への「ツッコミ」について。 読みやすい文章とは、読者からのツッコミが入らない文章だと思う。私が文章を読んでいて、いつも入れてしまうツッコミは以下の3つ。 ・誰?

          ツッコミが入らない文章

          懺悔の助六寿司

          輝く白身魚のフライ、輝くハンバーグ。スーパーの惣菜売り場で、山と積まれたお弁当。まとったラップフィルムがライトを反射し、キラキラと輝いている。なのに何を食べたいのか分からない。私はとても疲れていて、目から入る情報を脳みそに届けられないのだ。 今週末も湖でお昼ごはんを食べるために、スーパーにやって来た。しかし、食べたいものが分からない。こんな時は助六寿司に限る。私は助六寿司と飲み物とおやつを買い、スーパーを後にした。 助六寿司は何だか、ちゃんとしている感じが

          懺悔の助六寿司

          なぜパンイチでおじさんは公園で寝ているのか

          公園で寝ているパンイチのおじさんを見て、おじさんは、日焼けをしたいのだろうとずっと思ってきた。ならばなぜ、日焼けサロンに行かない。節約か?いや日焼けサロンに行きそうなおじさんには見えない。なぜだ、なぜパンイチでおじさんは公園で寝ているのだ。私はその答えを湖で知ることとなる。 今週も湖にお昼ごはんを食べにやって来た。今週のメニューは鶏と舞茸の天丼。 今週もお昼ごはんはスーパーで購入。ハズレだった。そんな日もある。おかずには春巻を買った。ご覧の通り、しんなりしている。春

          なぜパンイチでおじさんは公園で寝ているのか

          湖で鮭弁当

          リュックの中には折りたたみチェア。私はこれから、湖にお昼ごはんを食べに行く。 週末は湖でお昼ごはん。いつの間にか私のルーティンになった。今週のお昼ごはんは、鮭弁当とかぼちゃコロッケ。湖のお昼ごはんはいつもスーパーで購入している。 弁当のラベルには「THE 鮭弁当」。白飯の上に3枚の海苔。その上に鮭を乗せただけ。そもそも乗せただけを弁当と呼んでいいのだろうか。そのままのネーミングと乗せただけの潔さが大胆過ぎて買わずにはいられなかった。 私は料理をしないので、焼

          湖で鮭弁当

          書きたい、読まれたい、賞賛されたい

          文章が書きたい、とにかく書きたい。そんな波がたまに来る。このところその波がよく来る。だから今スマホを握り、文字を入力し続けている。 窓の外は早くもやってきた台風の影響で風がうなっている。窓が開けられない室内は湿度が高く不快だ。 私はいつだって、傑作が書きたいと思っている。書いたものが、必ず誰かに刺さり、最高ですね!とか言われたい。noteに書いて公開する前はよく書けたと思うのに、公開した瞬間駄文に思えてくる。また駄目だっだと思うのに性懲りも無く、また書き出す。 noteのス

          書きたい、読まれたい、賞賛されたい

          あなたもいつか死ぬし、私も必ず死ぬ

          私はライターの養成講座であったあの人が大っ嫌いで、今でも好きじゃない。 講座を受けていたのは、もう8年前。その社会人向けの講座の受講生は一流大卒、一流企業勤務の人でほぼ占められていた。彼らは健やかで素直な匂いがした。頑張ったらもちろん報われる。これが保証されている世界で生きてきた人々なのだろう。 健やかさと素直さは光り輝き、その下の世界を見えなくさせている。彼らもその下にも世界があることは知っている。存在も否定していない。だけど見えていない。そう思えてならなかった。 だけど

          あなたもいつか死ぬし、私も必ず死ぬ

          1回休み :担当 寺橋佳央

          今回のしりとり手帖はお休み。 ま、そんな事もあるよね。そしてまた私です。 ただの休みじゃつまらないので、我々の馴れ初め話でもしようかと思います。 今から8年前。私と須田さんが、文章を書く講座に通っていたのが馴れ初めの「始め」です。 この講座の授業で私は「なぜ書きたいのか」がテーマの発表をしました。 「自分はリア充死ねとか思うような人間で、何も満たされていない。だけど私は私の存在を認めて欲しいから書く」と40名程が座る教室の前に立ち、半泣き状態で発表。他10名程発表した人

          1回休み :担当 寺橋佳央

          ただいま

          右側には淡いブルーの瀬戸内海。うっすらと潮の香り。眩しい日差し中、自転車に乗った私は坂を下り、澄んだ風を全身にいっぱい受ける。 この清々しさをもう一度味わいたくて、今年もこの島にやって来た。 ここは尾道の向かいにある向島(むかいしま)。初めて尾道を訪れた時、頻繁に往復する船を見て、あの船に乗った向こうには、何があるのだろうと思っていた。 好奇心が収まらず調べてみると、あの船は尾道と向島を繋ぐ渡し船で、向島では尾道よりもずっと近くに海が見られると分かり、

          ヒロイン

          今年のゴールデンウィーク、私は広島の尾道にいた。ちなみに去年もここにいた。広島に行くのは5回目。だが平和記念資料館には1回しか行っていない。しかも当時東館がリニューアル中で本館にしか行けなかった。それがずっと引っかかっており、広島に行く時は必ず「平和記念資料館には行かなくていいのか」と問いかけていた。 5回目の広島。今年は資料館に行こうと決めた。新幹線の中で係員に行き先変更を告げる。東京から尾道に行くには、福山で降りるのが便利だ。私は「広島まで」と係員に1万円札を渡した

          今日のコンドーム自販機 : 担当 寺橋佳央

          とんでもない題名だが、私はこんな名前のポストをXで毎日続けており、Twitterの頃からすると、もう8年目になった。基本的に毎日続けていて、うっかり日をまたいだとか、体調不良で寝込んだとかでポスト出来なかったのは、ほんの数日。 今日のコンドーム自販機のポストは、正面、左右等から自販機を撮影した写真を1日1枚ポストしている。1つの自販機で5.6枚、1ヶ月で5〜7台の自販機をポストしている計算になる。 ということは、常に写真のストックが必要で、ストックが少なくなれば、

          今日のコンドーム自販機 : 担当 寺橋佳央