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鳰の湖(におのうみ)透きとほりゆく寒露かな

鳰は、カイツブリのこと。鳰の湖とは、琵琶湖です。[秋澄む]という季語にふさわしい季節になりました。

二十四節気の【寒露(かんろ)】に入ります。

朝おりた露が冷たく感じられる晩秋です。昼と夜の寒暖の差が大きく、日暮れも早くなりました。月はいよいよ澄み、菊の花が見ごろをむかえます。渡り鳥の群れが北から渡ってくるころです。霜降前日の10月22日まで。

みずうみに影さす雁の飛来かな

秋の六つある節気を三分割して、初秋〔立秋(8月7日)・処暑(8月23日)〕/ 仲秋〔白露(9月8日)・秋分(9月23日)〕/【晩秋】〔寒露(10月8日)・霜降(10月23日)〕とします。

七十二候では、露が白く光ってみえた白露(9月8日)から寒露へ。露が氷って霜になるという霜降(そうこう 10月23日)へと移っていきます。

寒露 Kanro [Cold Dew]
“Cold dews drops on wild grasses.” 〔dew;露 drop;こぼす・落とす wild;野性の grasse;草〕 October 8-22

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七十二候の【鴻雁来(こうがんきたる)】に入ります。
一年を72に分ける七十二候の49番目です。二十四節気[寒露]の初候になります。[清明]の次候[鴻雁来(がんきたへかえる)4月10日]で帰った雁が、北の国から戻ってきました。

鴻雁来 Kōgan kitaru “Wild geese return.” October 8-12

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草に秋
大和の編みし言の葉を
風にささやく萩日和

万葉集には182種の植物が登場します。多い順に[萩]141首、[梅]118首、[橘]68首となっています。萩は昔から日本人に好まれてきたのですね。

あなたが幸せでありますように 
琵琶湖を望む草庵にて
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