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「メッセージ性のある歌詞」について長年質問されてきた甲本ヒロトついに口を開いたインタビュー

言葉で表すからこそ歌詞なんだよね。たとえばゴッホの『ひまわり』は、ゴッホがひまわりを伝えようとして描いたものだろうか。あの絵からゴッホの「ほらひまわりだよ! 僕、ひまわりが大好きなんだ」って気持ちはちっとも感じないよ。あれはひまわりじゃない、絵の具です。歌詞もそうです。だから誰かの歌を聴いて感動するとき「かっこいい!」と思うけど、その歌がどんな意味を書いているのかは、よくわかんなかったりする。どういう意味なんだろうって考えたこともない。
――それは言葉の美しさに感動しているからであると。意味は聞き手のなかにある。
そうそうそう、それでいいんです。よく「メッセージのある歌詞」と言われたりもするけど、僕はメッセージを発したつもりはないんです。そう感じるのは、受け取った人の心の中にもともとあったものなんです。だからその人の気づいていないものを喚起させただけだし、そうやって(聴き手を)喚起させることが歌詞の大切さだと思う。聴いた人の心の中にある“なんかいいもの”を感じさせられたら、いい歌だなって言ってもらえる。

甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
インタビュー/Billboard JAPAN(2月28日)

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