【要約&実践】苦しかったときの話をしようか
こんにちは!消費財メーカーのマーケターとして働くmotuです。
マーケティングに関する書籍の"理解"から"実践"への架け橋となる記事を投稿していきたいと考え、活動しています。
書籍の内容を"実務"で活かすことができるよう、要約・体系化していくので、ぜひご覧ください。それではやっていきましょう!
書評
【再現性】 ★★★★
【面白さ】 ★★★★★
【おすすめ度】 ★★★★★
今回紹介するのは、森岡毅氏著書の「苦しかったときの話をしようか」です。この書籍からは、キャリア戦略について学ぶことができます。森岡毅さんの本はどれも素晴らしいですが、その中でも特に有用かつ面白い本だと思っています。やりたいことがわからない就活生や、今後のキャリアに悩むビジネスマンすべての人に読んで欲しいです。それではやっていきましょう!
1. キャリア戦略について
成功は必ず人の強みによって生み出されるのであって、決して弱みからは生まれない。キャリア戦略とは、その人の目的達成のために、その人が持っている"特徴"を認識して、その特徴が強みに代わる文脈を探して泳いでいく。その勝ち筋を考えるということ。自分がコントロールできる変数は、①己の特徴の理解、②それを磨く努力、③環境の選択、の3つしかない。
このとき、会社に依存するのではなく、自分自身のスキル(職能)に依存するキャリアの作り方がお勧め。また、キャリアの正解はたくさんあり、「自分の特徴が裏目に出る」かつ「自分にとって情熱がどうしてもわいてこない仕事」に就くことを避ければ問題ないというマインドが重要。
1-1. キャリア戦略とお金
人の年収は、①その人の職能の価値、②所属する業界の構造、③成功度合いによる違い、の3つからなる。そのうえで、自分にとって情熱を持てる好きな仕事を選ぶのが良い。好きでないと3つ目の成功度合いを上に持っていくことが難しいためである。また、どの業界でもある程度のプロになれば、それまで培ったスキルと実績を土台にして"職能のステップアップ"をすることができる。
1-2. キャリア戦略と会社
将来性のある会社の見極め方の原則は、①需要の持続性、②競争優位を維持する構造、の2軸からなる。ただし、自分の目的に合致するかどうかが最重要なのであって、目的に合わない就職や転職ならば、どれだけ業績が良い企業に入っても意味がないことに留意しておく。一方で、転職することのメリットとして、「目的達成の確率を高める」ことに加えて、「成長ブースト効果」がある。コンフォートゾーンを出れば新たな成長が始まる。
2. キャリア戦略の構築
キャリア戦略をつくる際は、まず初めに「キャリアの目的」を仮設定する。その際、具体的な"こと"から発想するのではなく、"どんな状態"であれば自分はハッピーだろうかという未来の理想"状態"から発想するとよい。
つぎに、仮設定した目的に向かって戦略を立てるうえで、自分の強みを見つけ、武器として認識して、それを磨くことが求められる。このとき、自分の強みは、自分が好きなことを「動詞」にすることで見つけることができる。世の中の人の強みは、①Thinking、②Communication、③Leadership、の3つに分類される。以上で見つけた自分の強みを発揮することができる職能で配属してくれる会社を選ぶとよい。
2-1. Thinking型
何らかの課題に対して自分の思考力で問題解決するときの"知的好奇心"と達成感を満足させて走るタイプ。自分が考えて突き詰める対象に"興味がもてる領域"を選ぶことが重要。L属性も伴う場合は、経営階層に抜け出していく確率が高くなっていく。
2-2. Communication型
コミュニケーション能力と社交性が高いのが特徴。強い対人コミュニケーションを武器に使い、人と人をつなげることで新たな価値を生み出していく職能において秀でていくのが基本戦略。
2-3. Leadership型
挑戦することと達成することが大好き。高い目的意識で自分が起点となって周囲を動かし、組織に高いパフォーマンスを発揮させる能力を武器にキャリアを切り開いていくのが基本戦略
2-4. 弱点との向き合い方
人が弱点を克服できるのも、すべきなのも、上記のプロセスで見つけたその人の強みとなる特徴の周辺領域だけである。自分の弱点を克服する必要に迫られた際は、以下3つのどのパターンに当てはまるか考えるべき。
①の場合は早々にギブアップしてよい。②の場合は、真剣に改善に取り組むべき。③の場合は、まずやってみて成果を上げるように積極的に取り組むべき。そのうえで試行錯誤したとしても、"できない"理由が、努力が足らない/やり方が悪いせいなのか、それとも自分の特徴として明らかに向いていないのか、冷静に見極めないといけない。また、自分の苦手領域をカバーできる他者の力を借りることで組織として克服することができる。
3. 自分自身のブランド化
自分自身のブランドである「My Brand」をあらかじめ設定しておくと以下3つの効果がある。
My Brandの設計図
My Brandは、①攻略する市場、②WHO、③WHAT、④HOW、の4つからなる。
①攻略する市場
自身の持つ目的と資源に照らして、広すぎず、狭すぎない労働市場を定義する。自分の会社だけでなく、1括りあるいは2括り大きな土俵で設定するとよい。
②WHO
ターゲットは、戦略ターゲットとコアターゲットからなる。戦略ターゲットは、自分の資源を少しでも投下する広い括りのことで、コアターゲットは特に集中して資源を投下するべき対象のこと。
③WHAT
ブランドが持つ本質的な価値(便益)とその便益を信じるに足る根拠(RTB)、の2つからなる。このとき、相手にとって重要な価値であることが求められる。
④HOW
便益を提供するための手段のこと。WHATを具現化する。また、WHOからどのような人柄だと思われたいか(ブランドキャラクター)を同時に設定する。
以上4つの要素を考えるうえで以下のことに気を付けるとよい。
以上のように、ブランド設計したら、精一杯努力して理想に近づくように行動を積み重ねる。ブランドを構築する一貫した行動と、結果を出すことにこだわること、の2点が重要。
以上です。長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。
本日紹介した書籍は以下のリンクにまとめてあるのでぜひチェックしてみてください。また次回!
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