【詩】彷徨の詩

夜空はまるで目を閉じているみたいで、
街全体は寝息を立てているみたいで、
午前未明、
電車もバスも動いていないから、どこにも行かないことが許されて、
死にたいと思うことも許されていた。
ずっとずっと未明、午前三時のまま死んでしまいたい、
そう思いながら、平凡な朝焼けが、カーテンの隙間から射してきて、
眠りたくない気持ちだけ、浮ついて、浮ついて、知らないうちに焼かれていった。
電車が走り始めた頃から、悪夢は始まります。











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