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ゴジラ-1.0 特撮と人間ドラマの融合

アカデミー賞で邦画・アジア映画史上初の視覚効果賞を受賞した待望のゴジラ-1.0がAmazon prime ビデオで配信開始されたということで見てみたんですけど面白かったのでまだ見たことない人にリコメンド。

戦争によってなにもかもを失った日本は、焦土と化していた。戦争から生還するも、両親を失った敷島浩一は、焼け野原の日本を一人強く生きる女性、大石典子に出会う。戦争を生き延びた人々が日本復興を目指すなか、追い打ちをかけるかのように、謎の巨大怪獣ゴジラが出現。圧倒的な力を持つゴジラに、人々は抗うすべを模索する。

主人公の敷島浩一は特攻隊員。しかし死の恐怖から戦闘機が故障したふりをして守備隊基地のある大戸島に着陸するもそこでゴジラの襲撃に合う。
戦闘機の20ミリ砲で撃つようにお願いされるも恐怖で撃つことができず敷島と整備兵の橘を残し全滅してしまうんですよね。

そこから罵倒されたり東京に帰るも両親の死を聞かされたりと散々な目に合いつつも一人の女性と出会い共同生活を開始するわけですね。
そこから人間ドラマが深く展開していくんですよ。

戦後直後の日本を舞台として戦争の苦しさなどを描く重苦しさ。
そこをゴジラが更に絶望へ叩き落してくるという物語なので人間ドラマの部分が既存のゴジラ映画よりも強いのかなといった印象です。

ゴジラがあちこち上陸して破壊の限りを尽くして自衛隊が総出動してミサイル撃ちまくるだとか、無能な対策本部が設置されたりする中で有能というか正義感ある主人公が頑張って説得したりして立ち向かうだとか、凄い兵器でド派手に戦うとかではないんですよ。

戦後なのでそんな超技術力も兵器も人員もないわけですよ。
戦力じゃどうにもならないし政府も他国も当てにできない。
そんな絶望的状況で生き抜くしかなく知恵を振り絞るしかない。

その中で人の脆さや強さを描いていく。
だからこそ人間ドラマ部分が強く惹きこまれる。
戦争の悲惨さやそこでの人間ドラマはゴジラ抜きでも描けるテーマですけどそれを上手くゴジラという特撮に落とし込んでるなと。

だから人間ドラマと特撮の中間作品ですよね。
人間ドラマとして見るか特撮として見るかで評価は分かれるんじゃないかと思うんですけどこういったドラマ部分が強いからこそ万人受けというか幅広い層が見やすいのではないかなと思いましたね。

マイナスワンを見る上で既存の作品見る必要もなく、これ単体で始まって終わるのでゴジラ見たことないよって人も楽しめると思います。




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