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愛しさと執着心の境界線はどこ?

好きなことを好きでいる気持ちが進んだ先には何があるのだろうか?
愛情なのか執着心なのか、はたまたもっと別の感情に昇華していくのだろうか。

人と深く関わることが好きじゃなかった。常に一線引いてる。
込み入った人間関係とか新しい関係性とか疲れることと面倒ごとが大嫌いだから、気持ちが入る前に自分から冷まして関わりを避けようとしてきた。自分の心が球体だとしたら針のような形をした感情が刺さりそうになった瞬間クルッと回転して避けるみたいな感覚。球体表面の皮は28年生きてきた分だけ厚くなっていて中々内側まで刺さらない。内側のぐちゃぐちゃな部分に届いたら多分死ぬんだろうね。

こんなこと書いといてなんだけど、単純に深く関わることで傷付くことが怖いんだ。心の内側に侵入してきたら未熟な僕は自分もそうだけど相手も傷つけてしまいそうだから。
変われない。


彼女と出会って付き合いだして1ヶ月、感情の変化があった。
彼女とは100kmくらい離れていてやや遠距離気味である。だから3週間くらいに一回の頻度で会っていた。


先週は久しぶりにイライラする感情に襲われていた。
長時間労働とご飯が食べれていない状態だったのと、彼女との距離感に悩む気持ちが重なって結構不安定だった。その不安定な気持ちを他人にぶつけて埋めようとする心の弱さも嫌いだから、ただただ自分の内側で昇華するしかなかった。

あの子ともっと会いたい。
あの子ともっと喋りたい。
あの子の手を握りたい。触れていたい。
あの子にもっと必要とされたい。
でもたくさん連絡することで嫌われたくない。

愛しさと承認欲求が入り混じったような複雑な感情だったと思う。
それは次第に執着心に似た感情にも思えた。

文脈に関係なくあの子の好きなところを書く。
・変わりたいって思っているところ。
・美術品とか展示物をじっくり見るところ。
・性格は素直だけど男女間で素直さを表に出せないところ。
・陶芸とか工芸品とかが好きなところ。
・頑固なところ。
・料理上手なところ。
・人前で手を繋ぐことが恥ずかしいと思っているところ。
・仕事で悩んでいるところ。向き合っているところ。
・努力家なところ。
・「なおやさん」ってさん付けして呼んでくれるところ。
・旅行好きなところ。
・いつもポジティブなところ。
・背が高いところ。
・歩くの好きなことろ。
・たくさん僕には無いことを持っているところ。


以前も書いたけれど僕は”好きなもの”の好きな理由を言語化したいと思っている。これは理由付けが目的ではない。言語化することで自分自身の気持ちを「表現」することが大事だと思っている。大人になると(自分自身の精神年齢は別にして)何かを表現する機会はグッと減る。学生時代は心のままに思うように発していた言葉や行動を
音楽で、スポーツでも、絵でも、詩でも、写真でも、
この世に生まれてきたからこそ、そこで何かを表現したいと思う。

だから僕はまずあの子に感謝を伝えるようにしようと思う。
「ありがとう」って。
今日早速LINEを送ってみた。

「おつかれ!遅くなったけどこないだパンとか色々お土産ありがとう。美味しかったよ。」

「おつかれさま!今日たまたまそのこと思い出して、パン硬くなってただろうし申し訳なかったなって思ってたの。そう言ってもらえてちょっと安心した。」

心が軽くなった。

なんだこんなに簡単だったんだ。たった一言。
「ありがとう」って感謝を伝えるだけで変われる。
簡単だからこそ忘れてしまうこと。


深く関わって自分の心が傷付くことくらいだったら表面的な付き合いでいいやって思っていた。でも今はあの子の心にもっと触れたい。球体の心があの子で歪んで溶けてしまうくらいに関わりたい。


だから起こった現象すべてに感謝できるように。

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