令和六年八月の回想
書き出しが思いつかないので本題を。
数ヶ月ほど前から家族のLINEグループにて姉弟と母が常にやり取りをしていたが、ここ数ヶ月忙しく余裕もなかったため既読だけ付け内容は深く読めていない数ヶ月だった。
八月初旬のある日二十一時に仕事を終えると、珍しくグループ電話が開かれていたので物憂げな気分だが参加してみた。
一時間ほどの電話を要約すると関東で暮らす姉弟が精神的に限界を迎え危ない状況だった。
正直「全く自分だけでも精一杯なのに」なんて思った。
休職をしている状況で時間に余裕はあったため、札幌に呼び気分転換という名の療養をすることになり、今思うととち狂っているが夏休みシーズン真っ只中というのに金額は気にせず必死に明日乗れる飛行機をひたすら探した。
飛行機に詳しい友人にも手伝ってもらっても、やはり見つからなかった。
結局二日後の格安航空なのに片道五万弱、女満別空港着という恐ろしいチケットが取れた。
札幌から女満別空港へは車で片道五時間の三百km弱であり、新宿から愛知の岡崎ほどの距離。
道東には足を踏み込んだことがない私は若干わくわくしながら問答無用で札幌から迎えに行くことになる。
道東なんて用がなければ行かないので何を思ったか、納沙布岬と網走監獄もついでに観光してやろうと思い
【札幌>納沙布岬>網走監獄>女満別空港>札幌】
総千km十六時間の唐突で無謀な長旅に出た。
去月はなんとなく日本最北端に行った際にいつか日本最西端も見ときたいななんて思ったがこんなスパンで訪れることになるとは思わなかった。
納沙布岬は想像とかなり違った。無知識で行ったのもあるが道東に近づくにつれ北方領土問題に対してここまで熱があるとは恥ずかしながら知らなかった。
天候も運よく実際に納沙布岬から北方領土が見れ、最北端から見たロシアとは違い異様な雰囲気を感じた。
過去暮らしていた日本人は貝殻島から見た納沙布岬はどんな光景に映ったのだろう、そんなことを考えながら最西端から振り返り、本記事の写真に選んだ一枚の写真を撮った。
一時間ほどの滞在だったが、次の目的地の網走監獄まで三時間弱二百kmもあるので、しっかりと噛み締め後にした。
学生時代に監獄というものに夢中になり、アルカトラズにいつか行きたいがそれこそ無謀なので網走監獄にいつか訪れたいと思っていた。
思わぬ事態から訪れることになり、天候は豪雨に変わっていたがそれも異様な雰囲気を演出しているようで良かった。
着いたら監獄食堂で念願の監獄食を頂いてから見物したかったが、
L.O.14:30 到着14:45
無計画な旅だから仕方ないが閉まっていたので、朝から何も食べていない空腹と闘いながら見物しようと思った。
かなり見れるところが多く滞在一時間くらいだったかなと振り返ったら二時間ひたすら歩いて見物していた。
北海道開拓の話、かの有名な中央見張り、白鳥由栄など二時間の間でかなり楽しめた。
印象に残ったのが「たたき起こす」という語源が、北海道道路開拓の際移動しながら自給自足で木を伐り簡易的な家を作り開拓を進めていたようで、一つの長い丸太に囚人は床に就き、起床時間になると看守が端を叩き起こすというもの。
今、看守はどう生活されていたのだろうと思ったのですが見るものが多く忘れているだけかもしれません。
ともかく時刻は五時近く空港に着いたら一休憩したいので向かうことにする。
幸い、網走から女満別は二十分程度ですぐに着いた。
女満別空港でも飲食店が閉まっていたので道東の名産は諦めてコンビニで買い車で仮眠を取った。
漸く姉弟と、書き忘れていたが姉の飼う大型犬とご対面。
姉弟は一年半ぶりだろうか、痩せこけていた。無理してるのはわかったが思ったより元気そうで安心した。
大型犬は初めましてにしては人に懐きすぎて将来が不安だ。あと想像の五倍でかい。
お互い長旅で疲れているが、帰りは五時間かかりそんなことも言ってられないので帰路に着いた。
ここまで十一時間の運転で運転には飽き飽きしていたが、久しぶりになんでもない話を繰り返していたらあっという間に無事札幌に到着した。
その後、一ヶ月ほど滞在し休みのたびに色々な箇所に連れまわし少し様子も落ち着き八月末に関東に戻った。
一年半帰省していないので次は私が元気貰いに行こう。
終わりに
そんなこんなで9/24にコワーキングスペースで書き殴った八月の回想でした。
一緒に来た大型犬ですが、帰りの飛行機に乗れないことが搭乗前日にわかり現在同居してます。
ご近所付き合いのない生活でしたが、ある日散歩をしていると三つ隣のアパートに住む小学生と出会い、彼は夏休み期間中一人で留守番をしているみたいでした。
将来保護犬活動したいと豪語するほどの犬好きな彼には私の仕事が終わり次第一緒に散歩に付き合ってもらうようになりなんとも奇妙な毎日を過ごしています。
とはいえ札幌はきっと一ヶ月半もすれば雪も降っているのでこの日々を大事にしていかなくては。
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