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【リハビリスタッフの苦悩】

リハさんも結構しがらみがあるようだ。

セラピストは、こうあるべきだ!と言うのが強い方が多いように感じた。

言うならば職人なのだろう。

このことを否定はしないが肯定もしない。

ただ、患者に寄り添ってもらいたいだけ。

セラピストをググるとこう書いてある。

「セラピスト(Therapist)とは、専門的な知識や技術にもとづき、心や身体の症状を癒す職業のことです。」

寄り添ってくれる人も沢山いたが否定的な人もいた。

幸い担当の方達は、一生懸命にやってくれた。

めんどくさいのが担当者が休みでサブで入ってくる人だ。

特に50代半ばの偉い人。

彼は、曲者だった。

僕が日常で介助してもらうやり方に否定的だった。

やれ腰を痛めるかもしれない。背骨が折れるかもしれないなど色々うるさかった。

僕は、そうなったらなったでしょうがないと思っている。

それもまた人生だと思う。

普通に生活してても事故に遭ったりもするわけで、自分が良いと思えばそれでいいのだと思う。

前置きが長くなった。僕の話はこれぐらいにしてリハさんの苦悩話を書きたいと思う。

朝一のリハスタッフミーティングを終えて、不機嫌そうな顔で担当君が入ってきた。

彼は、20代半ばのいけてるお兄さん翔君。

でも凄くまじめ。

どうしたのと聞くと、偉い奴が意見を言ってと言うので、意見を言ったら強い口調で全否定され、結局偉い人のやり方でやることになったそうだ。

「だったら意見を聞くなよなー」と憤慨していた。

何となくその気持ちが理解できた。

翔君には、「みんなの前で意見が言えるって凄いじゃないの。」

と言うと笑ってくれた。

せっかく若い子が頑張って話してるんだから、もうちょっと考えてあげれば良いのにと思った。

病棟にコロナが出てレッドになった病室の話。

レッドとは隔離部屋のこと。

レッドでも感染者と同室の患者は部屋から出られないので、防護服着用でリハさんは病室でリハビリを行うようだ。

リハビリをしようと思ったが、患者さんが便を大量に出していて、背中まで酷く汚れていた為、ナースコールでナースを呼んだ。

応答したナースに、やっといてと言われたそうだ。

彼は、「お手伝いはしますが、おむつ交換はナースの仕事ですよね。」と言った。

このことでリハビリスタッフとナースの間に亀裂が生じた。

でも、ナースも日勤を2人でやっていてまわらない。
休憩も取れない状態で、てんやわんやの日のことだった。

どっちも可愛そうだと思った。

そのことをリハビリのトップに相談したら、大変だったねと労ってもらえて嬉しかったと言っていた。

病院内も色々あって大変なんだなと感じた。

基本的には、ナース>リハビリ構図のようだ。

つづく

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