ヒトは不都合な不安を見たくない


愚者は成事に闇(くら)く、智者は未萌(みほう)に見る

愚者は事実が目の前で起きているのに、自分の置かれてる状況が悪くなければ何もしようとしない。という意味の言葉。

この言葉を心理学的に解釈すると、以下のようなポイントが浮かび上がります:


不安や恐れからの逃避: 
人々はしばしば不安や恐れを感じる現実から逃れようとします。そのため、問題や困難が目の前にあっても、それを無視したり誇張したりして、心の平穏を保とうとします。


正常性バイアスの影響: 
自己保持的な認知バイアスの一つである正常性バイアスは、人々が自分自身を過度にポジティブに評価し、問題が自分には関係ないと信じる傾向を助長します。このバイアスは、問題が深刻であるにもかかわらず、自分は大丈夫だと考えることをもたらします。


問題の放置と悪化: 
問題や課題が無視されて放置されると、状況はさらに悪化する可能性が高まります。その後、事態が深刻化し、より多くの困難を引き起こすことがあります。


この名言は、人々が認知的な歪みや自己保護的な心理的メカニズムによって、問題や困難を放置し、それが深刻化するリスクを冒すことを示唆しています。それゆえ、智者は未来を見越し、未萌に問題を見つけ、それに対処することで、より良い結果をもたらすことができるのです。

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