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HaniwART はにブログ           埴輪のキュレーション


 
埴輪を美術/アートとして見るとは、どういうことでしょう。例えば、かつては信仰の対象であったであろう古代の神像や寺院にあった仏像も、今は美術館/博物館に展示され、彫刻作品として鑑賞されています。モノとしての実体は変わりませんが、時代や受け手次第で、意味や価値が変わるということですね。受け手が見ることによって、美術/アートになると言えるかもしれません。
 
古墳時代の遺物である埴輪は、専ら歴史資料として扱われてきましたが、美的視点/現代的視点から見れば、独自の造形美と芸術性を有するアートであるとも言えます。
当協会では、独自の美意識と審美眼に基づいた美術的立場からのキュレーションを通じ、埴輪の芸術性を再評価、アートとしての価値向上を図り、「はにわの美」と魅力を発信して行きたいと考えています。
 
歴史資料として見れば、埴輪は古いモノだから価値があるとも言えます。しかし、アートとして見れば、古いから価値があるのではなく、芸術的/美的にいいモノだから価値があるということになります。古い・新しいに関わらず、いいモノはいいという考え方です。既存の価値観に捉われず、アートとして「いいモノはいい、これは美しい」と発信することもキュレーションの役割だと思うのです。
 
埴輪を歴史資料として研究するのとは異なった、創造的/アーティスティックな立場から、埴輪の中に美を見出し、その価値・魅力を発信してまいります。
 

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