居酒屋で噛みしめたもの

友達ふたりと、久し振りにごはんを食べた。

観劇まで時間あるからお茶しよ〜なんて言っていたのに、居酒屋しかなくて。
本当はケーキとコーヒーの気分だったんだけど
食べ始めたら、どんどんおなかが空いてくる謎の時間に突入してしまった。
ああ、人生ってすてき
ママさんが陽気な、すてきなお店で居心地が良くて、また行きたいなァ。

わたしはお酒をあまり飲まないし、誰かと食事するのはあまり得意ではないので、ついついお茶に誘ってしまう。
スタバとか、おなが空いたらコメダとか
結局、コーヒーばかりがぶがぶと飲んでしまう日々である。がぶがぶ

居酒屋は、欲しいものを幾つも頼めるのがおもしろい。
今日のわたしは、焼きうどんとセロリ
友達は、ワカメの天ぷらとハンバーグを頼んだ。
少しずつシェアして食べる。

次々に出てくる料理が、信じられないくらい美味しかった。
これの隠し味はなんだとか、家で再現できそうかとか、おいしさの秘密を探ったり、わたしたちの食事は忙しい。

最近どう？という、近況報告も特になかった。
少し前にも会った、ていうのもあるけれど、なんかそういう気分でも雰囲気でもなかった。
友達と、じっくり”語り合う”のも好きだけれど
目の前のものを、勝手にあーだこーだ言って
生産性のないような会話を安心して繰り広げて、美味しくごはんを食べられることの幸福たるや
これってなかなか難しいことで、非常に有り難いことだ。
誰とでもできることじゃない。

今日は少し浮かれてコーラを飲んだ。
ワカメの天ぷらはサクッとおいしくて、また食べたいと思った。
次はもう少しだけ人数を増やして、いろんなものを注文したい。
などと無邪気に思える幸福を、天ぷらと一緒にパリパリと噛み締めていた。