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【学級経営】「学習効率」を下げる原因が、「教師」である理由とは。

教室の中で、空気になる力をもっているJUNです。

要は、「先生がどこにいるのか分からない状態」になることができるというのが、僕の特殊スキル。

先日、こんな記事を書きました。

先生界で、わりと信じられがちな「『グループ学習効果あり説』は、ときと場合によっては、子ども一人ひとりの生産性を下げるよ。」という内容です。

これは、子どもさんを支援する大人からしてみたら、絶対に頭の隅においておかなければなりません。

そして、その「グループ学習効果なし説」をもうちょっと掘り下げたところからスタートして、最終的には、「教師が効率を下げる場合もある」というゴールへたどり着きたいと思います。

▼「グループ学習効果なし説」の理由3つ。

さて、「#内向型人間のすごい力を参考に、「なぜ、グループ学習の効果がないのか。」についてご紹介します。

1つ目としては、これはもうお馴染み。

「集団が大きくなればなるほど、他人任せにしてしまう。」

という理由です。

言わずもがなという感じなので次に進みましょう。2つ目は、

「集団が大きくなればなるほど、暇になる。」

ということです。これも説明はいらないでしょう。

35人学級で授業をしていても常に申し訳なさでいっぱいになるのですが、授業の中で発言を求めると、「1人の子どもが話して34人が聴く」という状態になりますよね。

もちろん、「当たり前」なのですが、この「当たり前」は、子どもたちにとって本当に「やさしい状態」なのかと考えると、もっと「やさしい環境」は整えられるかもしれません。

そして、最後の3つ目。それは、

「他者に『評価されるかもしれない。』という不安。」

です!

「議論の下手さ」の条件として、

「自分の意見への否定を、『自分否定』だと捉えがち。」

というものがあります。

そう、「意見」というのは、「賛」もあれば「否」もあるもの。

じゃないと、「議論」にならない訳ですから。

しかし、「議論」に慣れていないと、この「否定」の恐怖から逃れられなくなってしまいます。結果、斬新なアイデアが出されることなく終わっていくというなんともお粗末な「グループ学習」になってしまうのです。

だからこそ、どうすべきかは、過去記事をご参照ください。

次章では、「先生さえも邪魔になっちゃう!」という内容を書いていきます。

▼「否定」が怖いという意識と「教師」の関係性とは。

さて、「グループ学習」について語る会とだ思っていたら、「教師」についてつらく当たる構図になってきました。

どんなとばっちりかというと、

「教師が教室にいない方が、子どもたちの学習効率があがるかも。」

という話です。

教師からしてみたら「なんですと!」と驚かれるかもしれませんが、ある実験で、

「教師が近くにいると、本来の実力が出しきれない。」

という結論が出たのです。

その理由が、さきほどの「グループ学習」の3つ目と深くかかわっています。

そう、子どもから見ると教師は、どうしても「評価者」とみられてしまいがち。そんな「評価者」が、自分の周囲をうろうろしていると、

「意識しすぎて、本来の柔軟性が発揮できない。」

ということがあり得るのです。

「間違えちゃだめだ。」というプレッシャーと言っても良いでしょう。

実は、この類のプレッシャーは、「教育界」だけではありません。分かりやすいのは「スポーツ界」。

サッカーワールドカップという大きなサッカーの大会で、絶対的有利なペナルティーキックを外すスーパースターがいますよね。

あれも、これです。

実は、「観客が必要以上のプレッシャーをかけてしまっている」ということなのですよね。

ここで、ダン・アリエリーさんの研究を紹介します。彼は、「文字を並べ替えて単語にする」という単純なパズルを用いた実験をしました。

グループごとに変えた条件は、「一人でパズルを解くか、他人が見ている前で解くか」というものです。

あなたもお察ししているように、なんと、

「自分一人で解いた被験者の方が、よい結果が出た。」

というではないですか。さらに、追加で分かったことは、

「他人の前で解くほうが、やる気は出るが、同時にプレッシャーも感じる。」

ということが分かったのです。

このような実験からも分かるように、「教師」は、子どものそばをうろつかずに、必要のないとき以外はじっとしている方が良いのかもしれません。

▼まとめ。

本記事では、「必要以上のプレッシャーを与えるな!」という内容をまとめました。

僕自身にも突き刺さるような内容。

うろうろしたり、余計な話をしたりしてしまいがち。そんなふるまいは、子どもたちにとって絶対にプラスではありません。

もはや言い訳せず、大人しくしていようと思います。

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