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【授業づくり】「調べ学習」を充実させる3つのポイント。

調べ始めるといつの間にか、「何でこれを調べているんだっけ?」と思うほど遠くに行ってしまっているJUNです。

「調べる」ことは楽しいですよね。何気なく自分の中で決めつけていた事象が、「実は違った!」と分かったときなんて最高です。余談ですが、大学生のときの友達に、

「JUNってどうでもいいことに詳しいよね。」

と、結構な頻度で言われていました。そこから僕は自分の話し方を反省し、「話の流れを折るような知識の差し込み方はだめなんだな。」と学んだのです。

本日は、そんな話題。

小学校では、「調べ学習」なる学習方法が実践されています。子どもたちがテーマに沿って調べていくのですが、「あまりにも子どもに丸投げすると、結局何も得られませんよ。」という内容をまとめました。偉そうにまとめた僕自身もあやふやな部分がありましたので、ぜひ、ご自身の実践を振り返り、次につなげてくださいね!

▶「調べ学習」を充実させるポイント❶~単なる発見を理解につなげる~

きっと、「調べ学習」の流れは、テーマについて子ども自身が調べ方を考えて実践し、まとめ、発表するといった感じではないでしょうか。

ここで、陥りがちなポイントは、

「調べて獲得した情報のまま発表させる。」

ということです。

実は、調べてからが勝負! 教師が意識しておかないといけないのは、

「情報を『発見』したことと、『理解』したこととは違う。」

ということです。

#教育効果を可視化する学習科学には、

「情報を調査して発見するという必要性から強いられる負担が、明らかにされた情報を理解するための知的能力を損なってしまう。」

とも、書かれていました。

過去記事にも書きましたが、「見つけた情報を読み解く時間。」が必要なのです。「情報を探すことに必死になるがあまり、内容理解まで行きついていあに可能性がある。」のです。だからこそ、自分で考えて、「なるほど!」と思えるよう環境を整えましょう。

▶「調べ学習」を充実させるポイント❷~適切な指導とフィードバック~

ここからは、少々難しいというか、理想半分の世界に入っていきますのであしからず。

ポイント❶で、「発見を理解につなげよう!」という主張をしましたが、ここで大切な登場人物を紹介します。その名も、

「教師」

そうです。あなたです!

日々、子どもたちとかかわっている方なら納得感をもって頂けると思うのですが、子どもたちが「調べ学習」に取り組んでいる姿を見ていると、「情報を探す過程」は楽しんでいるけれど、その情報を「まとめる過程」では、なかなか苦しんでいませんか?

ここで、「教師」の出番となるわけです。ざっくり言うと、

「学習のフィードバックが必要。」

ということです。

インターネットを使った情報収集なんて教師は、引く手あまたではないでしょうか。

「先生、この漢字なんて読むんですか。」
「先生、この言葉の意味が分かりません。」
「先生、パソコンの調子がおかしいです。」

こんな感じで行ったり来たり。

このような状況で40人近い子どもたちに学習のフィードバックができるかと言ったら、下を向いて立ち尽くすしかありません。呆然と立ち尽くしている間に、

「能力差により、学習効果は大きく開いてしまう。」

というゴールにたどり着くのです。

自分でできる子どもはさらに加速し、一人では難しい子どもは先生の支援待ちになってしまう。

だからこそ、「調べ学習」を始める前に、

「正しい手順。」

を助言しておく必要があります。子ども自身が「必要」だと感じているのであれば、「調べ学習の手順、目的、検索ワード」のようなヒントが書かれたワークシートを渡しておくのも良いかもしれません。

忘れてはいけないのは、「みんな先生からのフィードバック」を心待ちにしているという事実なのです。

▶「調べ学習」を充実させるポイント❸~発見情報のまとめチェック~

さて、もうお腹いっぱいという方もいらっしゃると思いますが、これでお終いなのでもう少しだけお付き合いを。

最後に、ポイントとして紹介するのは、「まとめ」方です。❶でも、「調べ学習は、調べた後が大事。」という内容を書きましたが、それを補完するないようになっております。

結論から大切なことを言うと、

「子どもが発見した情報を正しく理解しているかをチェックする。」

ということが大切です。

「やった情報みっけ!」→「さぁ、イラスト入れながらまとめるぞ。」→「できた!見やすいし詳しい!完璧!!」といって提出された内容が、

「完全に事実と反したもの。」

だったとしたら。どれだけ丁寧に仕上がっていたとしても、情報の捉え違いをして日々を過ごすことになる。

やはり、教師としてはここで「あの・・・。」と一言申し上げる責任感はもっておかないといけないのです。

むしろ、「捉え違いが分かった!」と喜ぶべきでしょう。人間は、間違えた時にこそより良い学びをする生き物ですし。

大切なことは、「調べ学習」で個の知識のまま終わりにするのではなく、表現してもらって捉え違いがないか確認すること。必要であれば、共に考えることなのです!

▶まとめ。

本記事では、「調べ学習は、意外と教師が活躍する!」という内容をまとめました。

様々な学びの形態がある中で「調べ学習」というのは、子どもたちにとって人気です! だからこそ、むやみに取り入れがちになってしまうのですが、個々での活動が多くなるからこそ、事前にできることはしておくべきですし、調べ終わった後にも、子どもの思考プロセスのチェックは欠かしてはいけません。

膨大な情報があふれる世界ですから、その情報を最大限利用すると共に、事実に即して考えられる子どもとなるよう支援していきましょう!!

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