この想いどーしたらいいのー!(ショートショート)
今日は、久しぶりにちょっと遠くへお出かけ。
お財布・薬・お水・お茶・ティッシュ・リップと、
出かける前の持ち物チェックが長いわたし。
昨日、推しのメンカラーに合わせたパーカーも買ったもん。
似合っているかどうかは別!
最寄駅まで、ママが送ってくれた。
よし、まずは、プレゼントを購入!
「推しのプレゼントを購入」
今まで、推しにプレゼントを買ったことはない。
人生初 推しにプレゼントを贈るという
選んでいるときから
ワクワク・ドキドキしていた。
「あれもいいなぁ~」
「こっちは実用的でいいかな?」
優柔不断発動!何度も行ったり来たり。
「これにする!」と決めてレジへ。
「プレゼント用ですか?」
「はい。」お会計を済ませる。
「ラッピングをしますので店内で少々お待ちください」
お金を払ってから、「大丈夫かな?」
「迷惑かな?」「ほかのファンの子は、もっといいもの持ってくるよね」
など不安とネガティブ思考が光の速さで脳内をぐるぐると回る。
「お待たせしました。」と店員さんが持ってきてくれた。
中身を見たときに、そのネガティブ思考は、どこかへ消えていった。
JRの改札前。電光掲示板見るのスキ。
上下線、遅れなし!
改札中が点灯した。
「ピッ」
改札を通りいつもの3両目前で待つ。
混雑しているところに乗るのは苦手。
空いてるといいな~と不安。
JRが到着した。
思いのほか、空いていた。
「余裕じゃん」と内心ビクビクしていた、自分がウソのようだ。
乗り換えのため3つ後の駅で、電車を降りる。
降りたところのお店で、家にいるママと妹へのお土産を買う。
これが毎回悩む。ほしいもの多くてね笑
ここでも、優柔不断発動。
お土産も買った!よし!
いざ地下鉄に乗って、会場へ!
地下鉄もそこそこ人はいたが、苦しくなるほどではない。
ちょっぴり成長したなわたし!なーんて褒める。
会場へ到着。
推しにプレゼントを渡す。
推しに直接、渡せる世界線があるなんてステキ。
他のファンの子たち、素敵なプレゼントだなぁ〜なんて思ったのは、次の日。
そんなの気にならないくらい、テンションアップ!
今日のミッションは終わった。
ここで帰っても、悔いはないと思ったが
お席に座り、たくさんお話しをする。
やっぱり推しは、殿上人。
わたしには、手の届かない存在だ。と思う。
推しは、推し!な〜んていうけどさ〜
推しのかっこよさが、脳内に焼き付けられる。
あっという間に、シンデレラタイム。
お店の外まで、お見送りしてくれる神対応!
また、地下鉄に乗り、JRの時刻をママに連絡。
人が少なく安心して、帰ってこられた。
お土産を渡して、ちょっぴりご飯を食べてお風呂へ。
マンガを読んで、汗も引いたし寝るかと
ふとんに入った途端!
「あの話をすればよかった」「もっと素直に答えればよかった」
「もっと気を利かせられたのに・・・」など後悔の念がグルグル。
その時。
急にドキドキ、呼吸もなんか早い。
いつもの過呼吸?発作?いや、違う。
頭は客観的だから、そういうのではない。
なんだかわからないまま、しばらくベットの上に座ってた。
ドキドキと胸がギュッとされるような、呼吸も追いついてない。
一度、お水を飲み。落ち着こう。
寝る前のお薬飲んだから、大丈夫なはずなのに、、、。
しばらくすると治った。
もしかして、これって、、、
そんな少女マンガじゃないんだからと
自分自身にツッコミを入れた。
いや、、、でも、、、
この想いどーしたらいいのぉー!
と枕に向かって叫んだ。
本気で好きになったのって・・・
〇年ぶり・・・
いやいや、推しに恋するって「ガチ恋」!?
え?心拍数が上がっていく。
落ち着けわたし。
ふとベットの上にいるクマのぬいぐるみと目が合う。
「どーにもならないよ〜
結ばれる訳ないでしょ。相手は、殿上人よ。
推しと付き合える世界線なんて
芸能人だけ!
あなたと推しは、住む世界が違うの!
自分が傷つく前にあきらめなさい。」
と横にいるクマのぬいぐるみが言っているような気がした。
そうだよなぁ〜と思っていても
ぬいぐるみに説得されるわたしって・・・
悲しくなるわ~
まだ微かに、ドキドキは残っている、、、
翌朝。昨日のテンションから
冷静さを取り戻し。
また一人反省会・・・。
きっとわたしの推しは
「みんなのアイドルでいたい」そう想っているはず。
だから付き合うなんて、今は考えられない
そんな風にいいそう。
そもそも、わたしから推しに告白するなんて
振られるのが怖いから、できない!←(妄想もいいところ。)
ということで、一夜にして
わたしの恋は、終わりましたとさ。
おしまい
このお話はフィクションです
©七沢 心空