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ヨシコンヌフィクションヌ【詩と小説】

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ヨシコンヌが書くフィクションです。
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#投げ銭小説

その後、俺たちは

その後、俺たちは

部屋の片付けをしていたら、日記が出てきた。

『28歳だ。

今の私の歳だ。

いつも何かと闘って生きてきたつもりでいたけど、そんなことはなかったようだ。

風邪を引いている。

毎年11月か12月には風邪を引く。

風邪を引くと色々なことを考える。

この靄のかかったような感覚はいつ拭えるのか、何が悪かったのか、そういえば、さっき返したメールの内容はどっか違うんじゃないか、本で読んだ「自分に

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ナオヤクラシマに、会ったのだ。

ナオヤクラシマに、会ったのだ。

「この掌の木片にどんな夢を見るか。

いいんだ、別に。

わからないのだろ?」

仰向けのままで薄ら笑いながら、

ぼそぼそと呟いている彼は

明らかに酔っ払っていた。

倉島直哉だ、とすぐにわかった。

この大学のシンボルである樹齢云十年の桜舞い散る中庭に、

陽の光の下で銀色に鈍く光る

でっかい鳥籠のインスタレーションを創った、

誰もが羨む才能を背負った、

あの、

ナオヤクラシマだ

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