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長寿食は野菜400g、魚100g、豆100g

「健康で長生きしたい」
万人の切なる願いでしょう。

どんな食事をすれば長生きできるのでしょうか。
諸説ありますが、「慢性炎症」という切り口で見てみましょう。

◆食事と慢性炎症

乱れた食生活と運動不足によって内臓が慢性炎症を起こし、
細胞を傷つけます

それが老化、心臓病、がん、認知症へとつながります。
「慢性炎症」は食べ物によって左右されます。
食事と慢性炎症の関係についての論文を紐解いてみましょう。

20歳以上の日本人、約2900人を対象に、
日頃の食事の食事炎症指数を計算しました。
食事炎症指数は、プラスほど炎症を起こし、マイナスほど炎症を抑えます。

食事炎症指数によって4つの群に分け、
「最も高い群」と「最も低い群」を比較しました。

参考文献より引用(一部改変)

◆肉を食べるのが悪いのではなく、野菜を食べないのが悪い

結果は、炎症スコアの最も高い群は、穀物、肉類、お菓子を多く食べていました。
炎症スコアの最も低い群は、野菜、果物、魚、豆類、いも、きのこ、海藻が多く、倍近い差がありました。
特に野菜は穀物以上という驚異的な量を摂っていました。

野菜や果物には、強力に炎症を抑える働きがあります

「ご飯を食べないダイエット」「糖質制限食」が、大流行しています。
肉は健康に良くないも定説となっています。
しかし、このデータからすると、
ご飯や肉を食べるのが悪いのではなく、
野菜を食べないのが悪い
と言えるでしょう。

健康で長生きするには、香川綾氏が1928年に提唱した
「野菜400g、魚100g、豆100g」が良いのではないでしょうか。

◆野菜400g、魚100g、豆100gとは

野菜400gがどれくらいの量なのか。
写真で実感してみましょう。
生野菜で大皿山盛りです。写真左は350gです。
1日3食に分けた場合の1食120gが写真右です。

煮たり炒めたりすれば、かさが減り食べやすくなります。
写真は4皿で350gです。

魚の場合、スーパーで売られている一切れが70~100gです。
大きな一切れの場合、120gのものもあります。
豆の場合、納豆が1パック約40gですので、1日2パック摂れば達成できます。

「野菜400g、魚100g、豆100g」
なんとかなりそうですね。

参考文献
香川靖雄:「健康寿命延伸のための食事」,アンチ・エイジング医学 16(6): 724-728, 2020

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