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「はたらく女性の分断」に橋を架けるプロセスワーク

10月26日(土)〜27日(日)、働く女性の全国センター主催のワークショップ@海辺の宿泊研修に参加した。

瞑想とかプロセスワークとか、スピチュアル嫌いな私は当初訝しんでいた。

しかし大好きで信頼できる仲間達と一泊できる機会はなかなか無いので、すぐに申し込んだ。特別な時だけ使うへそくりを引っ張り出した。

午前中に子どもの用事があったため、13時の駅集合に間に合わなかった。タクシーを使って20分遅れで宿に到着し参加した。

始めはルールや用語解説、自己紹介など座学だったのでギリギリ追いつけたと思う。

その後あまり知らない人同士で3人グループを作り、ACW2でやりたいこと、難しい事を各自ポストイットに書き発表する。一人10分。

全員が大広間に集まり、大きな模造紙にポストイットを貼っていく。問題を可視化し、共有する。

リーダーに負担が集中し過ぎているのに、周りは好き勝手言って分断が起きている。

会費と寄付金のみで運営しているため、家賃を支払うのがやっとで、全員ボランティアなこと。


大別するとこの問題から様々な困難が派生していることがわかった。議論が尽きぬため、夕食時間が大幅に遅れてしまった。

夕食は伊勢海老や鯛の舟盛りから、焼き物、煮物、揚げ物、漁師の民宿だからこそ味わえる豪華さ。酒は飲まない。


夕食後は身体感覚からつながるインナーワーク。いよいよ瞑想に入っていく。

私は感覚過敏なので、臭いや音が気になって深く入れないのではないかと不安だったが、優秀なファシリテーターの導きで、深く入っていった。

今悩んでいる自分を高いところから見降ろした。毎日独りで不安の中、いっぱいいっぱいになって追い詰められている自分が見えた。

その瞬間、涙がどっと溢れ出し、嗚咽が止まらなくなった。自分がかわいそうで不憫で仕方なかった。

私は今まで自分の事で泣けなかった。どんなにカウンセリングを受けてさらけ出しても、「大変ですね。」と言われても、他人のことのようで感情と結びつけられなかった。それが、今自分に対して泣けている。

「ちょっとは休みなよ。一人になれる時間を作りなよ。」

と自分に言ってあげた。とても安全で温かく、気持ちが良かった。


ワークショップは22時まで続いた。入浴時間が23時までで、二、三人づつしか入れなかったため、今日は断念する組と大急ぎで入る組とに素早く別れた。

こういう時「えー、私はいいよー。(本当は入りたいけど)」などの女性のありがちな面倒くささ、時間の無駄がないところが、この仲間の素晴らしいところだと思う。

結局、夜中まで話し合っていた。


2日目、7時から朝食だったので、皆5時過ぎから起き出して入浴や支度を始めた。平均年齢は高いのに、恐ろしくタフでパワフルだ。希望者のみダイナミック瞑想をする予定だったが、当然のように全員参加。これは本当にダイナミックだった。

獣のように踵で大地を踏みならし、大声で吼え、四肢を振り回し、踊る。

世界中の原住民(土人)の祈りの舞や、護摩を焚いてトランスする宗教行事みたいなアレである。

真似事じゃない。本当にアレを現代人がやれるのだ。薬や酒の力も借りないで。そして圧倒的で感動的な開放感。

前日自分のために泣いてから、心が柔らかくなって、スポンジのように感覚を吸収できるようになったようだ。また号泣してしまった。終わった後、皆で感想を話し合ってるときも、一人一人の葛藤や痛みに共感していちいち泣いてしまう。

その後昼食まで、ACW2内で抱えている葛藤を実際のロールモデルで観察した。

ロールモデルが発言する度に、共感してしまい、泣きっぱなしだった。


昼食後は新たなワーク、自分のランクを検討して意識する。

人は自分の相対的ランク(上下)に伴う特権には無自覚で、相手の高いランクにばかり注目して傷つけることがある。

ランクが高いとは、例えば「手足が動く」とか「毎日食べることができる」とか「雨風凌げる家がある」とか当たり前のように思っていることでも世界中の人から見れば恵まれていることだ。

二人一組になり、相手のランクを気付かせる。(具体的に褒め合う)一人10分。

自分で思っているランクと、人から見られているランクが随分違うことに気付く。

私はいつも疲れていて、人間不信で、貧乏で、惨めな人だと見られていると思っていた。

しかし相手から言われたランクは「元気そう」「声がよく通って、周囲が明るくなる文脈で話すことができる」「自己開示ができて自分や他人を信頼できている」「行動力がある」など、別人のような評価をもらった。

だが、私の一番の問題点「自分のパワーを使って他人を動かそうとする。できないとすぐに対話のシャッターを下ろしてしまう。」ことをファシリテーターに指摘されたときは、あまりの的確さに声を失ってしまった。

思い当たりがありすぎる。もう泣きじゃくってしまった。

その通りなのだ。

しかし今までの人生で、言葉が通じない人と対話することがいかに不毛かを痛感しているので、分かっちゃいるけどやめられないのだ。

最後に全員で発表して、一言づつ感想を言って終わった。

17時半終了の予定が18時を過ぎていた。

これだけの時間を共有して、結束を強め、葛藤を解決して、感謝しあって、あっさり帰途につく仲間達。

共感能力が高く、優しく勇敢で慎ましく、第一線の現場で闘ってきたフェミニスト達。

皆真剣で積極的でここに一緒に居られたことを誇りに思う。

そして私達を導いて下さったdayaさん。大好き。これからもよろしくね。






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