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【受講】精神保健講習会 ─ うつ病について

今どきのうつ病についてアップデートするべく、区の保健所で行われた講習会に参加しました。先着30名(実際は受付人数を増やしたようです)で無料、区の広報で見かけて即、申し込みました。講師は精神科医でした。

うつ病の生涯有病率は約6%。女性が男性の倍、というグラフを見ながら
(女性の方が受診率が高いからでは?)
と思いましたら、それは先生も「女性の方がSOSを早めに出すからでは?」という仮説をお持ちだと説明されていました。

ここからは、この日の話と混ざらないように、過去の話はこのスタイルで書き留めます。

引用ではないけれど

ゲートキーパーの講習会の時に、やはり精神科の先生が講師でおっしゃっていたのは
「よく言われているうつ病の症状──元気がないとか、やる気が出ないとか、落ち込むとか──は、女性に出やすいです。男性は、イライラしてり怒りっぽくなる人が結構多くて、自分も周りも気づきにくい」
でした。そんな症状の差も、受診を遅らせる一因かもしれません。もちろん、”男は強くあれ、弱音を吐くな”という呪いがかかっていることも。

うつ病と間違えやすいものとして
・双極性感情症(抗うつ剤を出したら躁転してしまう)
・適応障害
・PMDD(月経前不快気分症)
が挙がっていました。PMSを通り越してPMDDかぁ……と思いましたが、PMSだと婦人科の範疇とおっしゃっていた気もします。

PMS(による精神的な不調)で診断書が出てきた社員がいた時、有難いことに当時は産業医が精神科医だったので、休職に入る時の面談をお願いしたら
「あれね、PMSじゃなくてPMDDだよ」
その時に初めて、PMDDを知りました。

この先生は、青少年の薬物撲滅の活動もされていて、薬物を使用してもうつに似た症状が出るとおっしゃっていました。押収量から推測しても、3千人に1人は薬物中毒の可能性があるとも……当時、4千人位の会社にいたので、1人か2人は薬物中毒の可能性かぁ……メンタル疾患の休職者も多いし、やたらハイテンションの人もいるしなぁ、と思いました。
いずれにしても、様子が違う人がいたら早めに相談して、と頼もしい先生でした。

うつ病の成り立ちとしては、やはりまだ諸説あるそうです。この日の仮説としては、
・遺伝要因、体質
・身体的要因、性格的要因
・酒、薬
・ストレス因
でした。

そういえば、以前取ったカウンセリングの講座で、講師が
「うつ病の原因は何ですか?」
と聞きましたが、まだ解明されていないし、原因は一つじゃないでしょ……と思ったからでしょう、誰も何も言いませんでした。すると
「ストレスですよ!」
え~……そんな簡単なものではないのでは……。

そして、早期発見のポイントや、家族や職場の人がうつ病になったら、という話がありました。叱咤激励しない、というのは(頑張れって言わない)よく聞く話ですが、ちょっとした裏話も聞きました。

「精神科医として、敢えて頑張れって言うことも少しはあります」
というのは、再発を繰り返している人はとても用心深くなってしまい、全く頑張らなくなってしまうことがあるのだとか。そんな時は、もうちょっと頑張ってもいいんじゃない?と伝えることはあるそうです。でもまあ、それは精神医学の範疇でしょうか。

最後に。
こころの相談窓口は保健所や保健センター、精神保健福祉センターにあります(命の危険が本人や周囲に迫っていたら110番でも)。いきなり病院はなぁ…という方は、お近くの保健所や保健センターも調べてみてください。

保健所でどこまで相談に乗ってくれるのか、講演の終わりに職員の方に確認しようと思ったら、ちょうど何かあったようで全員出払ってしまいましたので、また今度。受付のうちお一人は保健師さんで、こういうお仕事だからか皆さん優しかったです。


日本生産性本部が企業人事に対して行った調査では、10代〜20代の「心の病」が急増中で、30代を初めて上回って過去最多だそうです。サンプルは少なめかもしれませんが、企業人事ですとストレスチェックの結果や提出された診断書など、生データからの感覚はあるのでは、と思います。この結果にも心配しています。

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