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自分を探さない、天職も探さない
モラトリアムってあったかな?
ふと考えました。
もともとは「しばらくの間やめること」という意味だそうですが、この場合は発達心理学の「大人になる前にアイデンティティの確立を先延ばししている期間」のことです。
子供の頃も、学生時代も、「大人になりたい」とか「なりたくない」とか、あまり思わなかったような気がします。ピーターパンを見ても、そんなお兄さんもいるんだね、ぐらいで。
そういえば、中学の同級生が盛んに「幼稚園の頃に戻りたい」と言っていて、今は楽しくないの!?と思っていました。やり直したいなんて微塵も思ったことはありませんでした。
高校生の頃は「まあ進学よね」と進学し、学生時代は「働かないとね」と就職しました。流されたとも言えますが、特に流れに逆らってやりたい事もなかったので、自分が考えられる範囲で最善と思う方向へ進みました。
マネジメント系の学科だったので、学生のうちに良くも悪くも「働くとは」を刷り込まれていたと思います。だからマズローの欲求五段階説は習いましたが、自己実現を仕事の目標にしようとは思わなかったのでしょう。
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学生時代から20代ぐらいは、自分を探すのだと海外旅行に行く人が周りにいました。卒業旅行以降、私も海外旅行は好きで何度も行き、そのうち自力で手配するようになり、更に一人でも行くようになりました。特に一人旅は知らなかった自分を見つけ、なかなか頼もしいじゃないかと思ったこともありました。何せ自分でやるか誰かの助けを求めるか、ですからね。
それはたまたま知らない自分を知っただけで、探しに行くようなものではないと思っていました。自分探しなら、海外に行かずともできるはずですから。
海外で否応なく違う文化に触れ、違う価値観があるのを知るのは良い体験です。でもそれ、国内でも同じですよね。海外へ何度行っても、その考えは変わっていません。
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同じように、天職についても考えたことがありません。いつか、ああこれが天職かとわかる時が来るかもしれませんが、見つからなくても良いし、探すものでもないと思っています。
キャリアコンサルタントがそんな事を言って良いのか、って?
なりたい自分に近づける仕事を一緒に考えたり、そのためにはどんなスキルを身につけたら良いか一緒に棚卸をしたりはもちろんします。
その「仕事」はキャリアと言い換えてもよく、自分でビジネスをしたり、雇われて労務の提供と引き換えにお金を貰ったりすることだけではなく、家事労働だってボランティアだって含まれます。
それを天職と呼ぶかどうかより、その人が一番輝ける、一番納得のできる、そんな仕事の方が大事ではないかと思うのです。
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