お誕生日おめでとう、かわいい赤ちゃん
「自分の誕生日よりも、子どもの誕生日のほうが嬉しい」と思うようになって、ああ、私は母になったのだなぁ。と実感する。
7月。どんどん後ろ倒しになる梅雨。
パラパラと雨の舞う、あわーい明け方の光のなかで、次男は生まれた。
前日の検診で、子宮口が5cm開いている状態で家に帰された私は、案の定その日の夜に陣痛に見舞われることになった(10cmで全開大、ウーンといきんで赤ちゃんが生まれます)
「経産婦さんだから早めに受診するように」と散々言われていたにも関わらず、色々あって、夜通し「いやこれ絶対陣痛!陣痛来てる!」と激しい痛みに耐えた。アホ。アホである。
ようやっと病院に行ったのは、陣痛4分間隔のとき。明け方4時頃のことだった。
普段なら朝までぐっすり超熟睡!の長男は、私が4時前にノソノソ着替え、入院バッグを手に持ったところで、「ママどこいくの?」と起きてきた。
子どもってすごいって、こういうときに思う。
虫の知らせというか、第六感というか。
長男は病院まで着いてきて、私を見送ってくれた。
「長男くん、ママ、頑張ってくるね!」
子宮口か既に7cmあいていたこともあり、それから2時間あまりで、するん、ぽーん。
次男は産声をあげた。
(するんぽーんってよく言うけど、どっちかというとドュルン!だよね、赤ちゃん出てくるとき。そして如何に「するんぽーん」だとしても、痛いもんは痛いね、ほんとにね)
2020年生まれの次男。
妊娠期間中は、緊急事態宣言、自粛、ステイホームの世の中だった。感染症対策で、母親学級もなく、検診の同伴も許されず、立ち会い出産もなし、入院中の面会も一切禁止。
7月が予定日か〜!オリンピックベビーだね!開会式の日に生まれるかな?とキャッキャとしていた、妊娠初期が嘘のよう。まさかまさかの、オリンピック延期。
次男よ、君が生まれた年はきっと教科書に載る。
自分の生まれ年なら、覚えやすいね。
めちゃくちゃ激動の年に生まれたんだよって、君が大きくなったら、たくさんたくさんしよう。
みんなマスクしてたんだよ、外出自粛してたんだよ、って。「母さん、またその話?」って言われても、何回だってしよう。
早く今のこの「ご時世」が、そんな笑って話せる「思い出」に、「歴史の1コマ」に。君たちが、元気にのびのび大きくなっていける世の中に。
なっているといいなって思う。
先日、1歳のお誕生日当日。
何故かたまたま、自然に、明け方に目が覚めた私は、思わずベランダに出て、空を眺めに行った。
去年と同じだ。
パラパラと雨の舞う、あわーい明け方の光だ。
梅雨の時期がどんどん後ろになっていく近年だけれど、そうなるとこの日は毎年雨降りなんだろうか?
次男が生まれる前の、この時期の天気の記憶……全くない……
「なんでもない1日」だった1日が、1年で「絶対に忘れららない大切な1日」に変わったのだ。
「我が子の誕生日」とはなんて偉大なんだろう。
自分の誕生日はこれからもっと、だんだん嬉しくなくなるだろうが、我が子の生まれた日が嬉しくない日は、おそらく今後一切ないだろう。
大事な大事な我が子。
激動と波乱の年に生まれた我が子。
朝日に向かって、ぐんぐん育て。
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猪狩はな 💙@hana_so14
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