#5 はみだしの人類学 ~ともに生きる方法~ 著者:松村圭一郎
「わたし」と「あなた」の繋がりを捉えなおす。
「違い」を乗り越えて生きやすくなる技法とは?
これからの時代にこそ必要な、知恵の技術。
「つながり」と「はみだし」をキーワードに理解していきましょう。
ℚ,人間とはどんな存在か
「どこまでを人間が判断し、どこからを機械や科学技術にゆだねるのか。」
子育てから人間関係の在り方まで、あらゆることに人間が自ら責任を負う「人間らしさ」を守るべき領域と、機械やテクノロジーに判断を委ねる領域の線引きがますます困難。
つながりを考える意味
【つながりの役割】
①存在の輪郭を強化 ②存在のりんかくが解ける
→私たちは、だれかとの関係において自分を意識している。
揺さぶり→欠落→変化
見知らぬ人と出会い別の世界(見たことのない未知の世界)に触れることで信じていたものが揺さぶられる。その揺さぶりのよって、「わたし」の中の大きな欠落に気付く。その欠落を埋めようと、「わたし」がそれまでの輪郭をはみだしながら、他者と交わり、変化する。
自分のカラを脱ぎ捨て、変容することこそが学び
この学問は、「人々のものの考え方、および、彼との生活との関係を把握し、彼の世界についての彼の見方を理解する」こと。つまり、自分とは違う世界を内側から理解しようとする学問。
変容していくためには、自分の意見を押し付けず、相手と同じ場に身を置き、相手から学ぼうとする姿勢で「わたし」を開いておくこと。すると、その「つながり」はおのずとお互いを変容させていく。これこそが学びである。
わたしを維持する
まず、「わたし」の存在は、他者の支えによってつくりだされている。つまり、「わたし」の存在は、柔らかいものであるのです。
そのため、「わたし」の存在の感覚が失われる時がある。私たちは、その輪郭を維持しないと生きずらくなる。
また、今の「わたし」が不満な人は、それを悲観する必要はない!みんな気づかないうちに、かつての「わたし」を拾って、こっそり他者から新たな「わたし」を獲得しているのです。
ℚ,誰とも関係を結ばない「わたし」がほんとうの「わたし」といえるのか。
ここまでnoteを読んでくださった方は、分かることでしょう。
2つの生き方
●直線の生き方:定められた目標以外考えなくなる
●曲線の生き方:普段気づかないところに「生きる喜び」が潜んでいる。しかし、たいてい気づかない。
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目標を達成したらそこを通過点として歩み続けなければならない。
まとめ:可能性としての差異
まず、違いを拒まず、その違いとの交わりを自ら可能性としてとらえる。そこから、一つの固定したゴールを定めていないためその違いを楽しむ余裕が生まれる。
「わたし」や「わたしたち」が変化するからこそ、周囲の人や環境も自分自身も新たな目でとらえなおすことができる。
感想
「わたし」自身柔らかな存在であるからこそ、自己を見失いながら、成長してゆく。だからこそ、自己の確立をしてゆくために①他者と関わってゆく。②自分に興味を持つ。③分人を知る。④フィールドワークする。
本書はとても薄く,初心者向け!数時間で読み切ることができます!
今週の休日を有意義なものにするために、ぜひお試しあれ!
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