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半顔の憂鬱

コロナ禍でマスクをつけるようになり、マスク顔の
日常が当たり前となった

少し前まで仕事ではあれだけ重要視されていた見た目
も驚いたことに面接もマスクをつけたまま、会わずに
リモートでの面接、なんなら面接さえなく顔も見ず、
決まることも増えた
もちろん、履歴書などの写真は提出したとしても

もちろん職場での初めての出会いの場ですらマスク姿
こんな状況下ではお昼を一緒に食べることや夜の会食
などもほぼない
なのでたまたまおやつを食べているときに遭遇する
とかランチを距離を取りながら一緒に食べるとかが
ない限りは相手がどんな顔か知る由もない

それでも誰しもがマスク姿で出会った初対面の人の
顔をなんとなくこんな顔かなと想像していると思う

そのときあなたはどんなふうに相手の顔を認識して
いるだろうか?

相手の顔を認識するときなぜかいままで出会った
ことのある人のなかで似ている人を自動的に探して
マスクの下はきっとこんな顔だろうと相手の全顔を
想像したり、自分の中の好きな顔なのかなんなのか、
その上半分に見合った勝手な黄金比のような半顔を
くっつけて相手の顔を想像していないだろうか

人間はもしかしたら不思議と今まで見たことのある
ものからしか想像できないのではないか

すくなくとも私はそうなのだ

だからふいに相手がマスクを外したときに想像上の
顔と違うとこんな顔なんだと驚き、普段のマスク姿
のときも”本来の”その方の顔を覚えられず、なかなか
この人の顔はこんな感じというのを認識できない

私の記憶のなかで衝撃的に残っている出来事がある
ある日電車に乗っていた
ふと横を見ると、もうその横顔が芸能人かと思われる
くらい破壊級に美しい方がいた
これはきっと正面のお顔もものすごく美しいんだろう
と思った瞬間、たまたまその方がこちらを振り向いた
そうしたら自分が想像していた顔と全く違ったのだ

もちろん相手になんの落ち度もなく、こちらの勝手な
期待だったのだけれど2Dで見ていたものが3Dに
なった衝撃というのだろうか
写真と実際に会ったら全然違うもこれに当たるのか
(余談だけれど、一時期婚活をしていたとき先入観
をもちたくなくて申し込みのあった相手とは写真も
見ずに全員と会っていた、ホントにどうでもいい)

もちろんそれは自分自身に対しても例外ではなく、
普段鏡でしかみない自分の見慣れた表情や正面の顔
以外には違和感しかなく、横顔や動く自分のいろいろ
な表情など自分がうつっているものを見るのが周りに
褒められたとしても本当に苦手だ

少し話が逸れたが、初対面からマスクで出会った相手
とは自分がそうであるように相手も自動的に自分の下
の顔を想像してマスクを外したときに違和感があるの
だろうなと思うともはやマスクを外すことに抵抗すら
ある、あの期待を裏切る感じというかなんというか

この人はこういう顔なんだと初対面で顔をさらすこと
で違和感も先入観もなく挨拶できるって案外大切な
ことだったんだなといまとなっては思う

繰り返し蔓延防止期間が始まったり、終わったりして
いるけれど、ヨーロッパではマスク義務を撤廃したり
日本でもワクチンの3回目の接種も始まり、そろそろ
マスクを外す日が近いのかもしれない

感染するかどうかの恐怖ではなく、手放しにやった〜
と喜べない事情もある
マスクをする前は汗はかくし、息苦しいし、お化粧は
よれるし、リップは塗れなくなるしとあれだけ嫌だった
けれど、女性というか私にとっては慣れてしまえば、
少なからず恩恵もあったのだ

マッサージやピラティスに行くとうつ伏せの姿勢になる
ことが多くマスクや用意してくれた紙などにもファンデ
がつくことや目をつぶるとマスカラを上下につけすぎて
睫毛同士が絡まったり、目の下にマスカラがついたりと
なんか見た目にも汚くなることやここ数年、お化粧しても
いい感じ♪という日が少なくなったこともありマスクを
言い訳に軽いメイクにシフトした

服もそうなのだけどメイクもまつ毛バシバシアイライン
はっきり、リップどーん!みたいな気分じゃ全然ないこと
もあって顔に色々塗るのもなんか呼吸ができない気がして
日焼け止めとアイブロウとはしっこだけに軽くアイライン
とマスカラ(きまぐれにシャドウ)くらいで外にでても
ほぼマスクを外さないからチークもリップも塗らずほぼ
すっぴんに近くマスクを外すには心許ないメイクの日々
を過ごしていた

なのであっという間にメイクも終わり、この楽さに慣れ
まだ出会って日も浅い、なんならオンライン上の付き合い
だけで初対面の方ともZOOMしましょうとなっても家で
するなら昼でもメイクは軽め、夜にする場合なんて早めに
お風呂入るのでほぼノーメイクという有様だった

とはいえ外出するとみんなちゃんときれいにしてるな〜
と劣等感があるのも事実
だからまたマスクを外すとあんまり手抜きはできないよな
と思う反面、そろそろ気合い入れてヒールなんぞも履いて
リップも塗って、春だしちょっと格好つけたいななんて
気持ちもある

ネイルをまた復活してから、いまの職場ではわりとみんな
自由な服装なので今まではお出掛けやお食事に着ていた服
も気にせず着るようになったら少しおしゃれしているだけ
でもやっぱり気持ちがあがるのだ

どんなにお気に入りのものでも、汚れたらかなり落ち込み
一気にどうでも良くなる残酷な一面が自分にはある

服でもなんでも気に入ったものは手に入れた途端から使う
度に汚れてもとの美しさをなくしてしまう
使わなくても時間の経過とともにどんなものでも経年劣化
してしまう

その美しさを壊したくなくていつまでもきれいなまま眺めて
おきたくて気に入っていればいるほどもう手に入らないから
とコレクションのように着ていない下着や服やブランド物
などそんなものがたくさんある

気に入ったものがくたびれて最後に目の前からなくなるのが
いやなのかもしれない

でもふとそういった手入れや多少雑に扱っても問題のない
ない物を楽だからと身につけていることがこのパッとしない
原因のひとつなのかもしれないなぁと思った

とくに下着については締め付けが苦手なので楽さと服に
響かないことでブラトップという選択になりがちだけど
こういうひとつひとつがもしかしたら気持ちの上で恋愛
モードにならない原因なのかもしれない
そういえば運動やエステに行くきっかけも美しい下着を
美しい身体で着こなせるようになりたいと始めたのだった

いまは新しい物を極力買わず、あるものをしっかり使って
さらにワードローブを減らそうと思っているのでいちばん
肌に近い下着を変えたら変化が起こるか実験してみようかな

そういえば昨日でnoteを始めて3周年だとお知らせがきた
もともとはとある方のワークショップイベントの購入の
ためにnoteを始めて、まさか自分がこんなに自分のこと
を赤裸々に(下ネタとかも人と話すなんてありえないと
思っていたのに)下着のことまでに書いているとは想像
すらもできなかったから本当に人生ってわからない

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