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Distance(妄想小説)

蕩けていく。

私は、いつも剛典の腕の中にいるととろとろに蕩けてどうなってしまうのだろうと思う。

このまま交じりあって剛典の細胞になりたいとさえ考える。

『暑くね?……』
『ん……暑くない』

ぴっちりとくっつく肌と肌は薄っすら汗ばんでしっとりしている。

いままで離れていた分
明日から離ればなれになる分
忘れないように
剛典肌の匂い
鼓動、呼吸、甘くて低い声
それら全部を記憶しておかなくちゃ

『……髪の毛いい匂いがする』
『(笑)剛典のシャンプーだよ?一緒じゃない』
『同じ匂いだけど同じじゃないんだよ』

変な言い方だと私は笑った。

私の頭のてっぺんに剛典がキスをする。

そして、蕩けて交じりあう。

私達の距離はゼロになる。

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