見出し画像

[映像テクニカルノート#002]「90歳の知恵袋 モテる女塾」YouTube制作裏側

弊社では縁あって90歳のYouTuber飯田美代子先生の活動のお手伝いしています。彼女のメディア出演のマネージメント、YouTube番組制作、ビジネスの協業(90歳にして現役のビジネスウーマンでもある)などなど
 和の婚礼業界では権威で作家でもあり、昭和を代表する大女優「飯田蝶子」の姪という面もある。 


 彼女と仕事して会社が利益アゲアゲか?
全然儲かっていない・・・
 どっちかというと90歳のおばあさんといろんな企画で「遊んで」いる感じ。意地悪な言い方するとそんな「遊び」に弊社スタッフは振り回されています。
 どうですかね・・でも、面白いんですよ、いろんなことが。
税理士の先生には儲かる本業だけやっていれば汎企画は安泰といわれています。
 でもね、ある程度稼いで、あとは面白い事に挑戦できばればという「甘い」考えでいます。

前置き長くなりましたが、飯田先生のYouTube制作
我々映像屋のYouTube制作は多くの問題があります。
「プロなんだからYouTubeなんて楽勝でしょ?」
ところが、現在、映像を生業にしている人がYouTuberとして活動している人ってあまりいない。(YouTuberの裏方としてゴーストライター的に活動し報酬をもらい活動している映像屋はおおいが)

映像屋がYouTubeを作ったらコストが半端ないし、YouTubeは収益化するために1年ほど毎日のように無償でUPし続けてやっと収益化になれる事が多い。そう考えたらプロは映像つくったら1本からお金もらえますもの。

弊社のYouTubeもコスト問題と戦いながら制作しています。

今回の飯田先生の動画は初の美容シリーズ

今回は美容ということで演出も女性のemilyが担当
 (我々の業界では監督することは「演出する」という事が多い)
撮影は僕と見習い(大学2年生)のMちゃん
いわゆる外注は避け自社メンバーでコスト削減。
営業時間の合間を縫って撮影。
 スタジオは弊社の目の前のイロドリスタジオさん、女性オーナーの素敵なスタジオ。
スタジオ使用料はかかるが今回は比較的年齢高めの美意識高い層を意識しているからこのスタジオは外せなかった。
草木アーチストの作品がスタジオに配置されクリエイティビィティを刺激するスタジオである。

撮影機材はFS700とα6600新旧SONYスーパー35㎜サイズのカメラである。
今時FS700使っているところ少ないと思うけど、FS700のHS(ハイスピード)や描写の安定でいまだに現役である。

 美肌がテーマなのでベタだけど「被写界深度の浅さ」は必須なのでセンサーでかいやつをプラン。
ただ、本人ほぼスッピンだから過度な照明は避け、ライティングは最低限のもの。

レンズはEF100-400という極端な長玉。狭いスタジオではヨリヨリとなる。
a6600は最新のGレンズ16-55
ダイナミックレンジを稼ぐため、ガンマそれぞれS-log設定
編集でイメージする色をつけていった。
 編集は演出のEmilyが兼任。
スーパーエディターでもあるEmilyが業務の合間に「まかないご飯」を作る感覚でサクッと編集した。(これも大事で、我々がYouTube編集をガチで時間かけたら、立ち行かなくなるので、技術だけは出してサクッとね)

↑ FS700 S-log2 (EF100-400mm)収録状態

↑ FS700 S-log2 (EF100-400mm)グレーディング後

↑ α6600 s-log3 収録状態

↑ α6600(s-log3) グレーディング後状態

こちらが完成版

YouTubeを始めたきっかけは・・
弊社で文化人マネージメントを始める事になったとき飯田先生にシニアモデルや和装モデルがいいかなと相談したら

本人は意外や「モデルとかって人の言いなりじゃない?私ずっと物書きで生きてきたけど、これからは『動画』って文章で伝わらないことをつたえられそうで興味あるのよね」
「例えば、どんな事を語りたいですか?」と聞くと
飯田先生、街中で和装の女性が着崩れていたら
「奥さん、ちょっとこちらへいらっしゃい」と
一目のないとこに呼び立て、見ず知らずの女性の着崩れを直す事があるそうな

先生、それ動画でやったほうがいいよ。それYouTubeでしか出来ない事

飯田先生はいまだにYouTubeの再生の仕方も分かってないけど、楽しんでやっています。

お金の為、自己顕示欲の為でなく

「素晴らしい日本女性をもっと輝かせる」
「日本人が日本人としての誇りと自信をもつ」
「正しい日本文化を世界に広める」
90歳でしか伝えられない事を伝える。90歳でバリバリ現役、PCを使いこなし、ブログもYouTubeもできる方なんて日本でもほぼいないと思います。

彼女は1930年生まれとして自分の知見を伝えていく責務を感じ挑戦しています。

なので僕らは彼女と「遊ぶ」のです。

会社の皆様、大儲けできてなくて申し訳ないですが、面白い事だけは続けていきたいので・・・

↑ イロドリスタジオでの一コマなんか妖精と化しています。

株式会社汎企画 代表取締役 香月達行(48歳)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?