マーターズ 凄まじい残酷描写、その果てにあるもの

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マーターズが見放題終了間近になっていたので「一応」紹介しておく。
この映画、俺が観た中で一番の残酷描写と生理的嫌悪感を抱いたもので、思わず目を背けたくなる場面がいくつもある。
この映画を観るきっかけは友人とのTRPGの時であり、業界の先輩に呼ばれた時であった。
先輩の友人はプレイ中に無音で映画で流す人で、はじめは気にならなかった。
しかし、ある時この「マーターズ」を流した時は、正直プレイに集中できなかった。
残酷描写があるというだけではなく、一見理不尽な暴力など何か意味が込められているように感じたからだ。
結局、その時は分からなかったのだが気になってしょうがなかったので後で嫌々ながらも観た。
冒頭から酷い拷問を受けたであろう少女が逃げる場面。
普通の家庭に冒頭の少女と関連あるかどうかわからない少女がおしかけ家族を害する場面。
その家の地下のバスタブから拷問器具を付けられた女性を発見する場面。
何か特殊な集団が少女を連れ去る場面、
口に出すのもおぞましい拷問にかけられる少女。
死の直前の少女から何かを聞き出す集団の長であろう年配の女性。
年配の女性は、その言葉に慄いて拳銃を口に突っ込み自殺する。


ネタバレ


マーターズとは殉教者。少女を連れ去った集団は「死後の世界があるかどうかを調べる」カルト教団で少女を連れ去り、死の淵に追い込んで「天国があるかどうか」を聞くためにやっていたのだ。
本当に胸糞悪くなる話。
ただね。滅茶苦茶引き込まれる映画なのは確かなのよ。
ここで単純にカルト教団のことを書いたけど、この教団が出てくるのは最後の最後で、なんでこんなことになっているかわからないのよね。
その不条理さと理不尽さと人間の身勝手さは他の映画にはないものなのね。
昔、プランナー科の生徒が「ホラー」を作りたいと言った時に「自分の中の
怖いとか厭なものと感じる作品を参考にしなさい」と言ったことがある。
生徒から「先生はなんですか?」と聞かれたので迷わず「マーターズ」と答えた。
その生徒は熱心だったので「観ます」と言ったので、慌てて止めた。
ホラー観慣れていない人間が観るもんじゃないと。
しかし、生徒は真面目だったので観てしまった。
「本当にヤバかったです……」
と憔悴した顔で報告してきた。

精神的に弱ってない時、本当に厭な作品を観る覚悟のある人だけ観てね。
オススメはしない。

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