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辿り着いた指先が君じゃなかったとしても。


辛くて心が張り裂けそうだと感じる時間。


人生でそう多くはないけど、必ずある。


取り返しのつかない事をしてしまった、罪の意識に苛まれて、でももうどうしようもなくて、ただただ、罪悪感と自己嫌悪と閉塞感に襲われるような、辛い感覚の中にいる。


忙しくして別の事に意識を集中して
忘れようとしても、
必ずそれは頭の片隅に存在していて、
定期的に襲ってくる。


"誰も恋をした人間を助けることはできない。"


恋をしたら、囚われる。
やっと頭の中から追い出した、やっと
楽になれたと思ったのに、
またやってくる。


会ってしまったら必ずまたやってくる。
待ち望んでたわけじゃないのに。


恋愛は怖いくらい依存のゲームだ。
本当はその人じゃなくて良いはずなのに、
世界中に死ぬほど沢山人がいるのに、
その人じゃないといけないと錯覚して、
依存して、
その人を失うとなると、心に、脳みそに、
ぽっかりその人分の隙間ができる。
風が吹いて痛い。
不在は、存在よりその人の影を濃くする。


結婚したら恋をしちゃいけない、
他の人に気持ちや身体を許したらいけない、
それは不貞行為とみなされる。
パートナーへの裏切りとみなされる。

だから、人は結婚したら誰かに目移りする事なく、恋愛をせずに残りの人生を生きていかなければならない。



だけど、本当はそんなの嘘だ。


人に気持ちがある限り、心がある限り、
誰かを好きになる事は免れない。
恋に落ちたら逃げられない。
頭でわかってても感情が溢れてしまう、
理性でなく、言葉で表せない感情が
あふれてしまう。


恋と愛は確かに違うと思う。

恋は一瞬だったり幻だったりするかもしれないけど、確かに存在する。嘘だったとしても、一瞬でも、確かに存在するんだ。
そしてそれが愛に変わる事もある。


兎にも角にも、恋は存在する。
一ひとりの中に必ず。


付き合おうっていう約束、結婚という契約、
そんな誓いをしても、
恋をする事は免れない。
誰も恋をした人間を助ける事はできない。


だから、多くの人は
自分の心に嘘をついて生きていかないと
いけないって事になる。
そして、諦めて生きていかないといけないって 事になる。
それはとても辛い事だと私は思う。


だからといって、どうすれば良いのかなんて
分からないけど。
色々な状況や気持ちを考えた上で、
自分の人生を、生き方を選択していく必要があるわけで。


不倫や浮気を肯定するわけでも、非難する
わけでもなく、
事実、ただ人は恋をする生き物だと思う。

それは生物学的に、もう人に備わっているものだから。


それを誤魔化したり否定する方が、
自然の摂理に逆らってると思う。

その上で自分がどうするのか、
何を大事だと思うのか、
何を優先するのか、
どんな行動に出るのか、
それは個人個人みんな異ってるから。

だから、一概に否定も肯定もできない。
正しいも正しくないも、重要じゃないと感じる時もある。

誠実さや不誠実さが何であるのか、
自分の頭で考えたい。


ただ、自分の気持ちが辛くなる選択はせずに、
気持ちが楽になる、愉しいと思える選択を。
人を傷付けない選択をする事ができますように。

どんな経験でも生きる上で必要で、
学びとなる。そう思いたい。

自分の感情、恋心、愚かさ、間違い、
全てを認めて、許して、いつか笑い話に
できますように。

心が辛い時、泣けてどうしようもない時、
全力で生きてるんだなぁ
人間やってるんだなぁって。

もしいつか年老いたり病気になって
自分の意思で動けなくなった時。


こんな辛い気持ちに浸る事ができるのも、
生きている証拠で、
辛い経験が出来ること自体が尊い事だと
思えるのかもなぁって。

すべて生きてる証拠なんだって、
自分自身を包み込む事ができますように。

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