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会議でまわりをシーンとさせない方法

終わった時に達成感を感じられる会議と「この時間なんだったんだろう」と疲労感だけが残る会議の違いはなんでしょうか。

私が見つけた「ダメな事例」とその対処法をご紹介します。

ダメ事例1:発散と収束、今がどちらの段階かを理解していない発言をする

結論出しが必要な議題だったり新しい施策を検討する場などでは、まずアイデア出しをする時間があり、そのあとに話をまとめる時間が来ます。

「発散と収束」はデザイン思考で使われる言葉ですが要するに、思いついたことをどんどん言って話を広げる段階と、出たものに対して取捨選択したり類似するものをまとめたりする段階があるわけです。

まだ発散の段階なのに、他の人の意見を否定したり、1つの意見に固執する人がいると、なんとなくみんな「足を引っかけられて、つまづいたような」気持ちになります。

逆にすでに収束の段階なのに、まだ話を広げていると「この人は結局なにを言いたいのだろうか」と思われます。どちらも、話す内容が不適切なのではなく、タイミングがあっていないのです。

対処法

「広げるのかまとめるのか」の切り替えについて、司会が言葉に出して仕切ってくれるとわかりやすいですが、実際の会議ではなんとなく流れでみんな察しているようなときがあります。

まずは、自分の中で「今はどちらの段階だろう」と意識することです。

会議が迷走していると感じたときは「みなさん、今はいったいどちらの段階のつもりでお話されていますか」と率直に聞いてみることで、一気に話がまとまりだしたりします。

ダメ事例2:「自分の意見」と「自分自身」を切り離して考えられない

自分が出した意見に反対意見がつくと、まるで「自分自身」を否定されたように受け止めてしまう人がいます。誰でも、自分の存在そのものを否定されるのはとても辛く受け入れがたいことです。

「意見」と「自分」を分けて考えられない人にとっては、議論は常に「勝つか負けるか」、自分自身の価値を賭けた戦いになってしまいます。

対処法

Aという意見と、全然別のBという意見が出た場合に、「AかBか」で考えていくのは上策ではありません。「そんなに違う意見が出るのなら、まったく別の、よりよいCがあるはずだ」という前提に立ち、みんなで「まだ見えていないC」を探せたら最高です。

そこへ先ほどのような人が混ざってくると「そもそもAでもBでもない」という前提に一緒に立つことがなかなかできません。そういった場合には、すべての意見を付箋やホワイトボードに書き出して並べ、視覚的に「意見」と「言った人」を切り離してみれるようにしましょう。

それでもまだ客観的に「並べた意見を眺める」のが難しいときは、その意見を出すに至った背景を聞いてみましょう。根底にある想いに共感し意図を尊重できれば、「自分」を否定される不安は薄まり、「意見」の文字面を変えることへの抵抗は少なくなります。

最後に

上に書いたことはどちらも、あなたの心身に余裕がなければなかなかうまく実行できません。以下のようなちょっとした準備で、自分に余裕を作ってあげることが大事です。

・会議が始まる前に、深呼吸・ストレッチ・あくびなどで身体をリラックスさせる。
・ポジティブな気持ちを作る。(何も楽しいことが思い浮かばない人は、かわいい猫ちゃんの写真を見たり、気持ちの良い温泉に入った時のことなどを思い出してみましょう)
・会議が始まってから慌てなくて済むよう、資料には目を通しておく。
・自分の発言や他の人とのやり取りを事前に頭の中でシミュレーションしておく。(なにごとも2周目は余裕が持てるものです)

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