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休学一代記 #4 お互いに「Win-Win」であることは大切と知った。

4月。
このめを立ち上げ、地域の方々にたくさんお会いした。

「女子大生2人組が休学して帰ってきた!」
「ここに本気で住みたいと思ってる!」

自分たちもそう思っていたし、地域の方々からもたくさんの期待と共にそう思われていたと思う。

なにか、すごいことをしたい!
なにか、すごいことをしてくれるんじゃないか?

新聞にも出たし、テレビにも出た。

でも実際は、このめメンバーがハッキリしていなかったり。
Aちゃんとわたしは一緒に住んでいたから、電話ミーティング中も気づいたら二人で話してしまう事が多く、Kさんにはあんまり伝わらず上手くいかなかったりした。

なんとか遠隔での仕事を可能にする基盤が整ってきたのが4月の半ば頃。
その頃には、このめメンバーのLINEグループも作られて、コアメンバーも絞られてきていた。

ああ、団体の立ち上げってこんなに大変なんだと思った。
内側も外側も、めっちゃ大変。
でも、それはわたしたちの都合だった。

この頃のわたしたちは、とにかくなにかを成し遂げたくて認められたくて、自己承認欲求のままに突っ走っていた気がする。
でも、関わってくれた人たちのことをあまり考えられていなかった。

なぜ、関わってくれたのか。
そこには必ず生じるはずの「Win-Win」を考えていなかった。
お互いに気持ちいい関係を作れていなかった。

今までいた学校や家族などの「与えてくれる」環境しか知らなかったわたしは、初めてどうしたら「与え、与えられる」ことが出来るのか、を考えた。
おばあちゃんたちがしていたことと似ている、と思った。

挨拶をする。
お礼を言う。
お返しをする。

こんな当たり前だと思っていたことを出来ていなかった自分にけっこうがっかりしたけど、ここで知ることが出来てよかった、とすこし嬉しかった。

そして、地域でどう関わっていけばいいのか、右も左も分からない不安がちょっとだけ消えた。

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