見出し画像

眠りの哲学

2023年 4月4日 火曜日 の日記

惰性日記②


・この日の朝のことは覚えている。それを語るうえで日付が変わった瞬間の出来事から書いていこう。あくまでもこれは日記なのだから。

・お酒を飲んでいい気分。さてこれから朝にかけて何をしようかと言うタイミングで、推しのコスプレイヤーさんがTwitterのスペースに参加していた。ホストは別の人で、アイコンに見おぼえがあった。以前そのコスプレイヤーさんのホストするスペースにも参加して喋っていたから。

・話し手は三人、聞き手は私を含め四人。雑談のタイトルで話している内容は、ホストのかたの性癖、下ネタ。それがけっこうおもしろい。聞く人によってはすぐにスペースから抜けてしまうようなことをずっと話してるんだけど、ずるいことにその声や口調が着物着た女性のような悠長なもので、声優「早見沙織」の朗読を聞いているかのような気持ちになってくる。

・一番好きだった話はその人のTwitterアイコンの話。
このアイコン、エースの左乳首なんです~

・あほすぎる。その場ですぐにフォローした。

・深夜二時ごろだったかな、推しのコスプレイヤーさんが抜けたことによって、ほかのリスナーさんも次第に減っていった。これこのままだと私一人だけがリスナーとして残り、そのホストの漫談(猥談)を聞くことになるのかと思ったけど、リスナーに残っていたホストの友人がスピーカーとして参戦した。正直、1対1の対談もしてみたかったけど、仕方ない。私はそのままリスナーとして残った。カフェで隣の女性二人組の会話を盗み聞きしている気分だった。相変わらずホストのかたの声が心地よくて、いつの間にか眠ってしまっていた。


・インターホンで目が覚めた。ベランダのなんかサッシを工事するらしく13時に人が来ることはわかっていたから、起きた瞬間、もうそんな時間かよと悔やんだ。目覚ましかけておけばよかったと。扉を開けて迎えると「予定変更して申し訳ないんですけど、いまからでも大丈夫ですか」と大家と工事の人が。いやまあ今が何時だとしてもベランダの窓を開けておくだけで済むからどうぞどうぞって感じでどうぞと答えた。

・時計を見ると9時。それにしても早いな。早起き出来たことには感謝している。工事のために窓をあけて、そしてカーテンを全部閉めて毛布に包まった。窓が開いているから音を出すことが恥ずかしく、ただ静かに静かにTwitterをいじっていた。いつの間にか終わっていた工事。終わりましたよと玄関まで来て声かけろよなと思いながら、終わったことへの安心と音を出していいんだという安心を両手にたっぷり持ち合わせながら、好きなラジオをガンガンにかけ、再び眠った。

・12時に起きた。カーテンを開けると体が傾くほど強い太陽の光が差し込んできた。


・この日の勢いのピークはここ。



眠りの哲学

眠りの時間がその後の人生に影響を及ぼすことはない。起きている自分と眠っている自分は違うのだから」-きどあいらく(私)- (2023年現在生存中)


※思い付きのことを言っていますので、明日には考えが変わっている可能性があります。

※考えまとまらずに書いているのでごちゃごちゃしていると思いますが、さながら箱から出したてのジグソーパズルを眺めている気持ちで、そしてお皿からこぼれ落ちたシリアルを眺めている気持ちで見てください。



朝9時に起き、精力的に活動を開始したのは夜の9時。なぜだ。なぜ人は起きたい時に起きれないのか。欲求として眠りの部分が強すぎる。これは体の機能として不完全過ぎると考える。

ここで誰かが言うだろう。良質な眠りを取れれば寝すぎを防げるよ。あとね、寝起きで水を飲んだり、太陽を浴びるのも良いよ。

いやそう、まったくその通りです。そうなんだけど、それは今回置いといて、哲学の話をしましょう。



【哲学】人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観



幾度となく、眠りという行動に人生を狂わされてきた。眠りを言い訳に今の人生を悔いることはしたくないが、明らかに眠りによって、あるべき人生が遅れている気がしている。私の意志の問題か。それとも私は生まれつきに欠陥があるのか。遺伝子によるものなのか。どうであれ、眠ることをやめられない。あと20分。あと15分。それが重なり、いつの間にか朝から昼へ、昼から夜への繰り返し。

休みの日はそうやって休んだっていいんじゃないかと言われたら、まあ一般の人はそうだろう。アイドルだって歌手だって芸能人だって会社員の人だって「休みの日にはずっと寝ています~」ってことを言っている。私の睡眠はそれとは違うものだ。彼らは自らの意志を持って眠ることを選んでいる。それに反して私は自分の意志とは関係なく眠ってしまっている。むしろ眠りたくないと強い意志を持っていながらも眠ってしまうのだ。


※そろそろ何言ってるかわかんなくなってきたぞ


自分の意志とは関係なく眠ってしまう病気がある。「ナルコレプシー」。私の場合これとは違っていて、家以外だと眠くなることは無い。人がいる緊張感があれば起きていられるから。ここで一つ分かるのが、おうち快適過ぎってこと。こんなにも安心できるところ他にないよね。


※なんの話しようとしてたんだっけ


起きていたいという気持ちはある。が、どうしても仮眠の選択をしてしまう。これからの行動のために一先ず20分は体を休めておくか。そうして、畳まれた布団の上で悪い環境の中、眠りにつく。最近思う、眠ったことで体が疲れてしまい、それによりまた眠気を引き起こしているのではないかと。

けれど私には向上心がある。今日こそは短時間の仮眠だけで満足してみせるという向上心。それが一度も成功したことは無い。体が言うことを聞いてくれないのだ。まるで私の中にいるもう一人の私が意志を持って眠りを強制してくるかのように。


※ん?流れ変わってきたか?


私は考える。起きているときの私と、眠っているときの私は、私であっても、まったくの別人であると。起きている私が眠るのではなく、眠っている私に体が入れ替わるのだ。それはまるで、コインの表と裏が入れ替わるように、忍者屋敷のカラクリ扉がくるりと回転するかのように、目を閉じると現れるあの真っ暗な宇宙のように。、最後のは芯食ってないか。

つまり、私が眠っていると思っている間、もう一人の私が眠っているだけなのだ。起きていた私はなにもないただの無に存在するのだ。


※完全に流れ変わったね


起きている私は無の空間にいるため、起きていることもなく、眠って体を休めているわけでもない。起きている時点から眠るその瞬間に、その時点までがセーブされ電源を切っているかのような状態になっているのだ。そのタイミングで眠りの私が目を覚ますのだ。正確には、眠りの私が眠りを始めるということ。


※んー?


眠りの私が目を覚ますころ(眠りの時間が終わるころ)、私が無の空間から脱出し、眠りの私は眠りのまま、無の空間に送り込まれる。無の空間にいた私の体は休まることなく、セーブ前の状態からまた始まるだけ。眠ることで体が休まることは無いと言える。ならどうやって起きている私は体を休めているのか。

目や耳、心で感じた、美しい景色、快感と呼ばれる行為、優しい気持ちから得られるもの全てだ。


※ちょっといい事言いそうな感じでてきたぞ


睡眠欲は睡眠で補えるものではない。これは無の空間説で説明したね。人は睡眠欲を別の欲で補っている、まかなっているのだ。食欲、性欲、人間すべてが持つ欲で。

ゆえに人は愛を求め、食事をし、人を愛するのだ。欲しい物を手に入れたい気持ちだってそう。好きな映画を観たり、音楽を聴いたり、生き物と戯れたり。それらの安らぎだけが体を休めているのだ。


※なるほど そんな気がしてきたかも…


でしょ?


※わっ こっちに介入してきた


※でもやっぱり納得いかないな 安らぎを求めることはもちろん認めるけど、だからと言って人格?が二つあってそのひとつは眠ってるだけなんておかしいよ。眠っているだけの自分が居てどうするんだ以前に、そもそも無の空間って


ムっ えいやっ




ここは無の空間の中だよ。君が誰だか知らないけど、これで信じてもらえたかな。私が特別に君が無の空間を泳げるようにしているのだ。君は本来この無の空間の中では意識を保つことはできないのだよ。これもさっき説明したね。


※え? え? なに? 真っ暗 何ここ 水の中でも空に浮いてるわけでもない、なに???


落ち着いて うっ。


※ふうう あなたは一体誰なんですか?


私は無の空間をつかさどる精…。私の名は、


「ムーくん」


※だっせ!


ムムムの無 えいやっ


※あ~~やめて~




※つかさどりの精でも苦しいんだねここは。


うん。


※お水取ってくるから。はいどうぞ


ありがと。ごくごく。ふう。さて、総括をしよう。あ、ねえねえ、最後までそばにいてくれる?


※え、うん。いるけど(こいつ可愛いな)。


初めに私が提示した言葉「眠りの時間がその後の人生に影響を及ぼすことはない。起きている自分と眠っている自分は違うのだから」。これは皆にとっては一つの説に過ぎず、信じる者は少なかったであろう。しかしこれまでたどってきた無の空間の証明により、この考えが大前提のものとなった。つまり、無視できないあたりまえの出来事として無の空間を受けいれざるを得なくなったわけだ。ここまでは良いね?

さあ、ここから大事なのは、未来の事。「どうして無の空間に入ってしまうのか」「無の空間の時間を減らすにはどうしたらいいのか」の話を少しだけして結としよう。

無の空間に入ってしまうのは、起きている体が何らかの欲を満たしてしまったときに起きるのだ。例えば食欲、性欲。これらが一定以上の満足を感じると、一度無の空間に入ってリセットしなくてはならないのだ。スマホの溜まったキャッシュをリセットすると言った方がわかりやすいかな。これは仕方のないことであり、定期的にしなくてはいけない行動だ。

ならばその無の空間の時間を減らすにはどうしたらいいか。


簡単だね。わかる?


※ということは、日ごろの欲求を満たさなければいいってこと?


うーん、それもいいんだけど、ちょっち ちがうんだな~


※(かわいい…好き、かも…)


答えを言うね。「欲を求め続ける」こと。求めれば求めるほど、このままでいたい、この時のまま過ごしたいなんて思う時があるでしょ?


※うん!俺、いままさにそんな気持ちだ!!俺!あなたとずっと!、


おやすみ。えいやっ


※あっ   すやすやすやすや…


ごめんね。君は私の眠りの姿なんだ。本当は起きることない眠りの私なんだ。みんなへの説明の為に起きてもらっていたんだ。ごめんね。もう聞こえないよね。

これから私は欲を求め続け、眠りの私の時間を最小限にするよう努める必要がある。それだけが唯一、未来の私を作るのだから。

理想の私を作るために。

そして眠りの私も愛してあげよう。

ふたりでひとつの本当の私だから。



さあ、そろそろ終わろうか。最後にひとことだけ、







おやすみなさい。さようなら

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?