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目に見える“成長”

 内閣府がきのう発表した4月から6月のGDP(国内総生産)は、年率換算で+6.0%という大幅な伸びだった。朝ニュースでは「エコノミスト予測の平均値は+2.41%」としていたので、プチサプライズの大幅な伸びだった。

 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230815-OYT1T50285/


 夕食時にカミさんから「どうして?物価が上がっているから?」と聞かれてとっさに答えられなかったが、今朝の新聞報道によれば「半導体不足の緩和で自動車の輸出が伸びた」「“サービスの輸出”にあたる訪日客のインバウンド消費が3.8兆円と、前期(1月~3月)に比べて8.1%伸びた」というのが要因らしい。

 そうか。

 中国人団体客の解禁はまだこの統計に間に合っていないので、いわゆる「中国人の爆買い」は発生していない。それでも、一気に街に増えた外国人たちの消費は確実にGDPを押し上げているのだ。

 日々買い物をしていれば肌感覚として「物価高」は感じ取れる。しかし、それは「息苦しさ」ではあっても、成長という実感は伴わない。

 これに対して外国人の激増は「ああ、あれがそれなのか」とGDPの成長を目の当たりにできる現象だ。「観光立国」という国のありようは、なぜかあまり誇らしい気分にはならないのであるが。
(23/8/16)


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