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言葉の呪いの解き方

毎日、私たちはまわりの人とコミュニケーションをとって、生活をしている。

相手から発せられた言葉で傷ついたり、励まされたり、プレッシャーを感じたり。
相手からの一言で私たちの感情は揺らぎがちだ。

相手の言葉が無意識にインプットされ、いつの間にか自分のマインドセットに刷り込まれてしまう。
相手から投げつけられたたった一言がグサリと刺さり、立ち上がれなくなってしまうこともある。
そのとき、自分は言葉の呪いにかけられたのだ。

相手が呪いをかけるとき

考えてみると、相手が私に言葉の呪いをかけるかけるとき、何かしらの意図がある。

自分の思い通りに動かしたいとか、精神的なダメージを与えたいとか、ネガティブな感情をもって私に言葉を投げつけてくる。

こちら側が大切にしている価値観や愛情や信念みたいな「私」を形成する部分を使って、私をコントロールしたいのだ。

そうすることで、私を縛りつけて自分との立ち位置を変えさせないように、私から変化を奪う。

そんなとき、相手は「自分は悪くない、これ以上傷つきたくない」という自己防衛のために攻撃しているのかもしれない。

自分が呪いをかけられたとき

私は、相手から投げつけられた言葉を正面から受け取ってしまい、言葉の呪いがかけられる。
考えるたびに気道あたりがぐっと締め付けられるような感じがして、苦しくなる。

相手の術中に嵌り、私の自己肯定力はダダ下がり、自分のことを責め続ける。

相手は、自分の見つけた攻撃ポイントがとても十分に効いているので満足げだ。

言葉の呪いにかけられている間、その原因と結果についてぐるぐる考える。

もし、その問題が起こらなかったとしたらこんなことにはならなかったのか。
もし、あのとき私がこうしていなければ、こんなふうにならなかったのか。

相手の感じ方など、自分のことではないのだから、考えても考えてもわかるはずないし、正解なんかあるわけないのに何時間も何日も考え続ける。

その間に、自分の思考回路は冷静さと客観性を失くし、どんどん世界が狭くなっていく。
もう目の前の世界しか見えなくなっていって、沼に嵌っていく。

呪いがかかっている私

もう1年半以上、私は相手から言われたことをずっと考えていた。

同じことを何度も何度も考えていくうちに、自分が言葉の呪いにかけられていることに気づいた。

相手は呪いをかけた言葉で境界線を作り、呪いがかかった私をその境界線の中に踏み込ませないようにしていた。

いくら時間がたっても言葉の呪いは継続して私に効いていた。

毎日の中で楽しいこともあるし、嬉しいこともあったけど、いつでもその言葉の呪いがベースにあった。

自分にとって大切にしてる価値観や自分自身のこと。それを否定されたり、拒絶される切なさ。

自身の身近な人から投げつけられたものであればなおさらだ。

私は悩み、苦しみ、もう自分自身が限界だった。
相手というよりも、もうこんな自分が嫌だったし、やめたかった。

言葉の呪いは解くことができる

それから。

私は、相手に攻撃されて苦しいと思う大切な部分を手放した。
自分が大切にしていることを相手から刺されるから辛いのだ、苦しいのだ。

関係性が近くなれば近くなるほど、相手の大切にしている価値観や信念に触れることがある。
だから、それを逆に使ったら、相手を刺せるポイントがわかる。

私にかけられた言葉の呪い。
「あなたにはそれを求めていないし、むしろそこを嫌悪している」

私は、自分の「いい」と思っているところを相手から認めて欲しいし、そこを好きになって欲しかった。


言葉の呪いを解くには、そういう思いを手放さなければならなかった。

相手は、私がそう思ってもらいたいことを知っていて、わざと傷つける言葉を使ってくる。
関係性を悪用して、私に一番響くと思われる言葉を投げつけてくる。

だから私は、「相手が認識している」私が大切にしている価値観をやめる。

たくさん考え、何度も反芻するうちにどんどん自分の思考が変わっていく。
相手の目の前にいる私は見た目は何も変わらないけど、中身はもう別人だ。

相手が知っているのは、少し前の私。

今の私のこと、何も知らないでしょ?

「今、私はもうその価値観を大切にしていないから、あなたの言葉はもう刺さらない。」
「私、もうそこは大切にしてないから、あなたが刺してきても痛くないんだよ。」

こうなれば相手がかけた言葉の呪いはもう効かない。

言葉の呪いを解くに自分を変える。

これ以上苦しくないように。

言葉の呪いは、自分の中で大切で否定されたくない部分に刺されるからこそ有効になるのだ。

相手にかけられた言葉の呪いは私をがんじがらめにして、自分の可能性を狭め思考を停止させる。

そもそも、人の言葉で自分の感情を揺さぶられ、自分の有限な命を使うことはムダだ。

身近な人であればあるほど、自分にとって投げつけられた言葉は痛く、相手が思っている以上に澱となって溜まっている。

でもそんなものに縛られてはいけない。

自分の凝り固まった価値観を見直して、呪いをかけた相手が知らない新しい価値観を手に入れる。
そうすれば、相手がかけた言葉の呪いが解けて、何の意味を持たなくなるのだ。

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