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術を施した石

昔体験した呪いの石について。

小学生の頃だ、放課後友人と遊んでいた。
2人で集まったものの、これと言って特にやることなかった為各々ゲームをしていた。
ゲームをしている最中友人が突然、
「そういえば、前にすごいもの見つけたんだよ。
 文字も書いてあるし、もしかしたら古代遺跡とかの何かかもしれない。
 見る?」
古代遺跡などが好きだった私は、興味を惹かれ見せてもらうことにした。
友人曰く、海のテトラポッドの間に隠しているようだ。
隠し場所も歩いて5分もかからない近場だ。
すぐに現地に向かい回収した。

拾い上げた石を見て驚いた。
確かに石に人工的に文字のようなものが彫られ、彫った文字に墨のようなもので黒くくっきりと施されていた。
石の大きさは漬物石ほどの大きさ。
白っぽく、角の取れた長丸の石だ。
文字とも絵とも判断しづらく、甲骨文字のようなものが書かれていたと記憶している。

私が興奮して眺めていると友人が
「俺も持ち帰れないし、なくなるの嫌だからあげるよ。」
と言ってきた。
もちろんありがたくもらった。

持ち帰ったもののまぁまぁ大きい石だ。
さすがに部屋に入れるわけにはいかないと、庭先に設置することにした。
持って帰ってきた数日は眺めたりしていたが徐々に興味も薄れ、石の存在を忘れ数年が経った。

学校から帰った私は体調がすぐれず自室で寝ていた。
すると外から聞こえる大きな物音で目が覚めた。
父と祖母が物干し竿などを折って処分していた。
それのみならず近くにあった他の物も処分していた。
ただ事ではない雰囲気に母に、何があったのか尋ねた。
母からの返答は
「呪術を施した石が庭に持ち込まれているみたいで、その石などの処理をし   
 ているみたい。」
ということだ。
なぜか、心霊系や呪術系には詳しい祖母曰く
「神様扱いよる奴が余計な事しよった」
と言い、せかせかとしばらく周辺の物の処分などに追われていた。
原因は数年前に私が持ち込んだ石のようだ。

石の存在が発覚した原因は、のその日家族全員が一斉に謎の体調不良を起こしていたためだ。
この状態はいくら何でもおかしいとみた祖母が庭先を調べたところ、あってはならない石を見つけ騒動に発展したようだ。
どうやら誰かが他者を不幸に陥れるために術を施した石を私が持ち込んでしまったようだ。

石はしばらく、塩漬けにし、後日海に投げ込んだようだ。
「あれだけやれば、術者も相当反動が来るんじゃないか。」
などと言っていた。
簡易的な呪詛返し的なものなのか、術を施した物に清いものを使用すると苦しみが術者本人に反映されるというような感じで言っていたのも覚えている。
石を処分してから一家の謎の体調不良は徐々に改善された。

その後の石の行方、どのような存在だったかは全く分かっていない。
今でも似たような事例がないか度々調べている。
情報に進展などがあれば、考察を交えてまた記事にしようと思う。

何か似たような話、関連しそうな話をご存じの方がいましたらお教えください。

一回目の投稿は石にまつわる話でした。
他にもまだ体験談として、怪談を保有していますので少しずつ記事にしていこうと思っていいます。

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